ヨーロッパ3か国を結ぶ夜行列車が5月開通 「列車の旅」が再び人気に

ドイツ、フランクフルトの駅

Photo by Jan-Philipp Thiele on Unsplash

2023年5月、ベルギー、オランダ、ドイツの首都を結ぶ夜行列車が開通する。持続可能な旅行スタイルが求められるなか、飛行機や自動車に比べて環境負荷の少ない列車にスポットライトがあたっている。

今西香月

環境&美容系フリーライター

慶應義塾大学 環境情報学部卒。SUNY Solar Energy Basics修了。 カリフォルニア&NY在住10年、現地での最新のサステナブル情報にアンテナを張ってライター活動中

2023.01.27
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ベルギー・オランダ・ドイツの首都をめぐる夜行列車

2022年、ドイツでは公共交通機関が格安料金で乗り放題になり、フランスでは短距離フライトが禁止された。ヨーロッパ各国では、より環境への負荷が少ない移動手段が求められている。そこで改めて見直されているのが、列車による旅のスタイルだ。

ベルギー、オランダ、ドイツの3か国の首都(ブリュッセル、アムステルダム、ベルリン)を結ぶ地域密着型の夜行列車「ザ・グッドナイト・トレイン(The Good Night Train)」が5月25日に開通予定だ。週3便から運行を始め、将来的には毎日の運行を目指す。

今はほとんど運行されていない夜行列車を再び走らせようと、ベルギーとオランダで2021年に設立された新しい鉄道会社「ヨーロピアン・スリーパー(European Sleeper)」が運営する。

チケットの料金は、1人49ユーロ(約6,900円)から。寝台利用は朝食付きで79ユーロ(約11,000円)。自転車の持ち込み、ペット同伴も可能。

2024年にはドイツのドレスデン、チェコのプラハまで延伸する予定だ。

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環境への負荷が少なく、時間とお金をセーブ

夜行列車が合理的な理由は2つある。1つ目は夜間の眠っている間に目的地に到着するため、時間の節約になることだ。

列車旅行ウェブサイトMan in Seat 61の創設者であるマーク・スミス氏は、「ザ・グッドナイト・トレイン」の魅力について、以下のように語っている。

「このルートはイギリス人にとって理想的だ。15:04にユーロスター(イギリスとヨーロッパ大陸を結ぶ鉄道)でロンドンを出発し、ブリュッセルに向かう。そこでビールを飲み、この夜行列車に乗って一晩寝ればベルリンに到着し、丸一日過ごせる。時間的な効率が良く、ホテル代も節約できる」

2つ目は、他の移動手段に比べて環境への負荷が少ない点だ。オーストリアの鉄道ÖBBによれば、ブリュッセルとウィーン間で排出される二酸化炭素は、同じルートを飛行機で移動した場合の約10分の1程度とみられる。

ヨーロッパの主要な鉄道路線の大部分が電力化され、ヨーロッパではグリーン電力の割合が増えている。そのため、鉄道を利用した旅行による二酸化炭素排出の影響は、以前より改善されているという。

気候変動に対応する観点から再び注目されている夜行列車。列車で朝を迎えたり、車窓からの景色を楽しんだり、時間をかけて旅する人が増えていきそうだ。

※掲載している情報は、2023年1月27日時点のものです。

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