環境にやさしい掃除方法は? エコな素材・グッズ18個で始めよう

環境にやさしい掃除「しゅろのやさしい小ぼうき」

なにげなく行っている掃除が、地球に大きな負担をかけていたら……。そこで考えたいのが、環境にやさしい掃除方法。重曹、酢などの身近な素材、プラスチックフリーの道具など、地球に配慮した掃除ができるおすすめアイテムを紹介しよう。

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2022.11.29
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目次

環境にやさしい掃除って?

私たちが毎日行う掃除で、地球に負担をかけている場合がある。例えば、道具について考えてみると、市販されている掃除道具にはプラスチックが使われているものが多い。役目を終えたプラスチック製のアイテムを処分する際、燃焼するのには大きなエネルギーが必要となり、二酸化炭素が排出される。

また使い捨ての掃除グッズは便利な反面、ごみを増やしてしまう。さらに合成洗剤には石油由来の原料や界面活性剤が使われていることが多く、排水として流したときに環境への負荷が大きい。

そこで、掃除道具にはプラスチック製ではないアイテムを選び、あまった布や古布を使う。洗剤には環境への負荷が小さいものを選ぶなどしてみよう。

エコ&ナチュラルな掃除に欠かせない素材・洗剤

エコ&ナチュラルな掃除におすすめのホタテパウダー shopping

油汚れにおすすめのホタテパウダー。除菌作用もある。

重曹

重曹は炭酸水素ナトリウムのこと。もともと自然界に存在する成分で、パンやケーキなどのお菓子づくりでふくらし粉として使われる。重曹はアルカリ性の性質を持つことから、酸性である油汚れとの相性が良く、キッチンの掃除などによく使われる。また研磨力があるため、汚れを落とす力もある。

セスキ炭酸ソーダ

セスキ炭酸ソーダは、セスキ炭酸ナトリウムとも呼ばれ、重曹と炭酸ナトリウムでできたもの。水に溶かしたセスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性で、酸性の汚れを落とす洗剤代わりに使える。

ホタテパウダー

廃棄されるホタテの貝殻を高温で焼いて粉状にしたのが、ホタテパウダー。重曹やセスキ炭酸ソーダと同じように、水に溶かして家中のほとんどの掃除に利用できる。強アルカリ性のため、油汚れに最適。おまけに除菌もできるため、トイレやバスルーム、キッチンなどの掃除におすすめ。

また、調理の下ごしらえから、赤ちゃんやペットグッズにも使えるなど、掃除以外でも万能。海などに捨てているというホタテ貝殻の廃棄物削減に貢献できるところもうれしい。

万能すぎるホタテパウダーの使い方 掃除も洗濯もこれひとつ

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クエン酸

クエン酸は、柑橘類などに含まれる成分。キッチン、バスルームなどの水回りで気になる水垢、石鹸かすの汚れにおすすめ。水で溶かしたものをスプレーして古布などで磨けば、ぴかぴかになる。また尿石にもクエン酸が効果を発揮するため、トイレ掃除にも最適だ。

酢は、クエン酸と同様に、水垢・石鹸かすなどのアルカリ性の汚れに向いている。消臭作用、殺菌作用もあるため、キッチンやバスルームを清潔に保つのに一役買う。

キレイウォーター

医療・介護分野で活用されてきた技術を応用した超電解イオン水「キレイウォーター」。ニオイの原因となる物質に働きかけて、消臭と除菌ができる。スプレー容器に入れて、気になるときにシュッと吹きかけて使って。キッチンやお部屋の汚れ拭きから、ソファーやベッド・布団の消臭、ダニ除けにも。

米ぬか酵素洗剤

界面活性剤をはじめ、化学薬品を一切使用しない洗剤なら、こちらののような米ぬか酵素洗剤を選んではどうだろう。米ぬかと小麦ふすまの力で汚れを分解する。少量の水でペースト状にしたものを、古布やスポンジにとってこすって使える。

ソープナッツ

毎日の洗濯で合成洗剤の代わりに使えるのが、無患子(むくろじ)という木の実である「ソープナッツ」。昔から洗濯に使われてきたのは、天然の洗浄成分といわれるサポニンが含まれているから。100gで約40回の洗濯ができて、使用後は小さく切って土へ埋めると、土に還る。コンポストで堆肥化してもいい。

プラスチックは使わない 環境にやさしい掃除グッズ

和晒(わさらし)

綿布を釜で焚き上げ不純物を取り除いた「和晒(わさらし)」。キッチンペーパーの代わりに、食材を包んだり、濾したりと、調理に使えるほか、布巾として掃除にも利用できる。程よくハリがあって吸収性が高いうえ、洗って繰り返し使える。

フェアトレード天然ゴム手袋

なにげなく使っている手袋ひとつも、ぜひ見直してみよう。これは、スリランカの森林で採取された天然ゴムを、フェアトレードで調達してつくったゴム手袋。純粋な原料のみだけでつくられているため、丈夫だ。しかも天然原料のため、使用後は小さく切ってコンポストで堆肥化できる。

棕櫚のほうき

プラスチック製の掃除道具があふれているが、昔ながらの素材の良さを見直してはどうだろう。ヤシ科の樹木である「棕櫚(しゅろ)」をもとに、職人が手編みしたほうきは、丁寧に使うことで、10年、20年も愛用できる逸品だ。掃除機のように電力を使わず、床を傷つけずにさっときれいにできる。

昔ながらのちりとり

ほうきとセットで用意したいのが、ちりとり。天然チーク素材でできた「天然木ちりとり」は、見事な職人技で薄さを実現した。特殊なシートが挟まった構造で、薄さはありながら強度を備えているため、使い勝手がいい。

また「はりみちりとり」は、紙と竹を貼り合わせてつくられた昔ながらのちりとり。しなりが良く、床にフィットするから細かなごみもしっかり集められる。

棕櫚のささら

ささらは中華鍋のこげ落としなどに使われる掃除ブラシ。棕櫚(しゅろ)製のささらは繊維が面となって汚れやこげをかき出すため、従来品よりも汚れを落としやすい。しかも棕櫚はやわらかい繊維のためテフロン加工のフライパンでも表面を傷つけずに使える。

棕櫚のたわし

一般的なたわしはヤシでできているが、これはしなやかさやコシがある棕櫚(しゅろ)を原料に職人が手作業でつくっている。しかも金具が突出していないため、どんな持ち方でも手に心地よくフィット。大切な食器を傷つけず、やさしく洗える。

ベジタブルスポンジ

プラスチック製のキッチンスポンジが多いが、これはリサイクルした再生木材のセルロースが主な原料。吸水性と耐久性があり、グラスなどもやさしく洗い上げる。プラスチックフリーの一環として、取り入れてみては。

昔ながらの洗濯板

えりや袖の汚れ・しみを落としたり、布巾や和晒を洗ったりするときには、こんな洗濯板を使ってはどうだろう。6㎝×12㎝と手のひらに収まるコンパクトサイズだから、さっと取り出して使えて便利。ひどい汚れがついた洗濯物の予洗いに使ってもいい。ニオイを軽減するといわれるステンレス製。

エコな掃除を始めよう

ここで紹介したアイテムを使うほか、食器の油は新聞紙や古布でぬぐってから洗う、野菜の皮や切れ端でシンクを磨くなど、環境にやさしい掃除は、小さな心がけひとつで始められるもの。

キッチンや掃除グッズにはプラスチック製品や使い捨て製品が多いので、それらを見直すことも、きっと大切な一歩になるだはず。まずはできることから、少しずつ始めてみよう。

※掲載している情報は、2022年11月29日時点のものです。

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