9月5日の「国際チャリティー・デー」とは? 目的や取り組みの内容を知って一歩を踏み出そう

チャリティーバザーに集められた品物

Photo by Joel Muniz on Unsplash

毎年9月5日は、国連が制定した国際チャリティー・デーである。その由来や目的を知り、チャリティーに対する意識を高めよう。いまわたしたちにできる具体的な行動や、世界と日本による取り組みも紹介。よりいい社会を実現するため、一歩踏み出してみよう。

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2022.07.30
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9月5日の「国際チャリティー・デー」とは

国際チャリティー・デー(International Day of Charity)とは、毎年9月5日にやってくる国際デーである。ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサの没日にちなんで、2012年に国連が制定した。

国際チャリティー・デーの目的は、慈善活動やボランティア活動の重要性を世界に向けて発信することだ。労力や金銭の提供、対価を期待しない気遣いは、平和な未来を築くために欠かせない。世のなかには、貧困や差別、病気など、さまざまな事情によって苦しむ人々が少なくない。「実際に支援のための行動を起こすことの重要性を、世のなかに広く知らしめよう」。これこそが、国際チャリティー・デーの基本理念である。

マザー・テレサは、その生涯を通じて、貧しい人々を支援し続けた。人生の最期のときを心安らかに過ごせるようにと「死を待つ人々の家」を開設。身寄りのない孤児たちのため「聖なる子どもの家」をつくったことでも知られている。国際チャリティー・デーは、そんなマザー・テレサの想いに触れ、「自分にできること」について考えるべき一日と言えるだろう。

そもそも「チャリティー」とは

国際チャリティー・デーについて知る上で、頭に入れておきたいのが「チャリティー」の概念である。チャリティーという言葉を耳にする機会は多いものの、正確な定義はよくわからない……と思っている方も多いのではないだろうか。

国連サイトの国際チャリティー・デー紹介ページによると、チャリティーとは、「ボランティア活動や慈善活動の概念と同様に、真の社会的きずなを提供し、包摂的でより回復力のある社会の創造に貢献する」ものと説明されている。また、医療や教育、住居、児童保護分野における公共サービスの補完や、文化や化学、スポーツの進化を支援すること、人道的メッセージを発信することも、チャリティーに当たる。(※1)

私たち日本人のなかには、チャリティーを「金銭的な寄付を意味するもの」と理解している人も多いのではないだろうか。しかし実際のチャリティーには、寄付以外のさまざまな活動も含まれている。自分のできる範囲で、かつ幅広いチャリティー活動を求められているのだ。

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チャリティーで行われる具体的な行動3つ

国際チャリティー・デーには、自分にできることからチャリティーをスタートしてみよう。「チャリティーの概念や意義はわかっても、具体的に何をすればいいのかわからない……」という場合には、以下を参考にしてみてほしい。チャリティーで行われることが多い行動を、3つ紹介しよう。

募金

チャリティーで、もっとも実践しやすいのが募金である。さまざまな支援のために使われるお金を集める仕組みだ。世のなかには数多くの慈善団体があり、募金を受け付けている。国際チャリティー・デーが近づくと、募金イベントを行う団体も多いため、ぜひ注目してみよう。

また募金のためのイベントを、自分自身で開催するのも立派なチャリティーである。たとえば自分の好きなことを活かしてイベントを開催。その参加費を募金するのも人気のスタイルだ。

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バザー

手づくりの品物や不用品を集め、販売し、その売却益を寄付する形のチャリティーである。一般的なお店よりも安く商品を購入できるため、バザーそのものが貧しい人や困っている人へのサポートとしても機能するだろう。

コンサート

チャリティーを目的に、有名人や音楽家を招いてコンサートを開催するケースも多い。多くの場合アーティストはボランティアで参加し、観客が購入するチケット代が寄付に充てられる。たくさんの人が楽しめるチャリティーの形であり、またチャリティーそのものへの注目度も高められる取り組みだ。

国際チャリティー・デーに向けた取り組み

国際チャリティー・デーには、国内外を問わず、数多くの取り組みが行われている。海外と日本の事例を、それぞれ紹介しよう。

海外で行われている啓もう活動事例

海外の多くの国では、国際チャリティー・デーに参加するための具体的な方法が積極的に紹介されている。

・慈善団体が国際チャリティー・デーに合わせて開催するイベントに参加する
・自宅でガレージセールを行い、売り上げを寄付する
・スカイダイビングなどのチャレンジをして、寄付を募る
・地域のボランティア活動に参加する
・ベイクセールを実施する

海外では、国際チャリティー・デーを、前向きに楽しむための啓もう活動がさかんに行われている。ヒントを参考に、「自分には何ができるのか」「何をしたいのか」を考えられるだろう。

日本のチャリティーキャンペーン事例

2021年、日本では国際チャリティー・デーにちなんで、「小さな幸せ、ひとつのワクチン」チャリティーキャンペーンが開催された。認定NPO法人世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)が主催。多くの企業が協賛したことでも話題となった。

2021年9月5日から10月9日にかけて行われた同キャンペーンでは、Instagramへの子どもの写真の投稿1件につき、ワクチン1人分が寄付される仕組みだ。参加者は「#sharefor1smile」をつけて子どもの写真を投稿する。2021年はこの活動によってワクチン508人分が寄付された。(※2)

2022年も「ハート」をテーマに同キャンペーンを実施する予定。2022年9月5日~10月9日の期間中、ハートに関連する写真を、ハッシュタグ「#ハートアクション」をつけて投稿すると、1投稿あたり1人分のワクチンが寄付される仕組みが企画されている。(※3)

わたしたちにできること

毎年9月5日にやってくる、国際チャリティー・デー。日本においては、「まだその存在を認知していない」という方も多いのではないだろうか。まずは国際チャリティー・デーを知り、チャリティーへの一歩を踏み出すことも、「いまわたしたちにできる行動」の一つと言えるだろう。

チャリティーの意義は非常に広く、寄付以外にもさまざまな活動が当てはまる。今年の9月5日には、募金、バザー、コンサートなど、気になるチャリティー活動を探してみてはどうだろうか。無理なくできることからスタートしよう。

※掲載している情報は、2022年7月30日時点のものです。

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