ベルギー・ブリュッセルで「カーフリー月間」の実証実験 住民6,000人が参加

ベルギー・ブリュッセルで30日の「カーフリー月間」を実験

Photo by Seifeddine Dridi on Unsplash

ベルギーのブリュッセルで6,000人の住民が「カーフリー月間」の実証実験に参加した。ブリュッセル首都圏政府は、エネルギー価格の高騰を受けて石油由来の燃料に依存する体制から脱却するべく、カーフリーデーの拡大を検討しているという。

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2022.07.06
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「車を使わない30日間」を体験

ベルギーの首都ブリュッセル市と、ブリュッセル市北部のフランダース地方の住民6,000人が、30日間自動車を利用せずに過ごす「30 Days Without A Car」実験に参加した。

これはサステナブルな交通手段へのアプローチをすすめる組織、サステナブル・モビリティ・ネットワークが中心となって行ったもので、フランダース地方最大の実証実験となる。

参加者は2022年6月の約1か月間、自動車を使わず、代わりに公共交通機関や自転車を利用して過ごした。参加者には、実験前後と実験中にアンケート調査を行い、自動車を使わない暮らしにどのように取り組み、自動車がないことで困ったことなどの意見を聞いた。

この30日間の実証実験で人々の行動や移動に関する習慣がどのように変わったか、アンケート調査の結果をもとに詳しく分析され、9月にはフランダース政府のモビリティ担当大臣へ提出される予定だ。

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「週1日のカーフリーデー」に6割の住民が賛成

ベルギーではカーフリーデーを拡大する動きが加速している。

ブリュッセル首都圏政府は、年1日だけ行われているカーフリーデーを毎月実施へ変更することを検討中という。これはエネルギー価格の高騰を受けて、石油由来の燃料に依存する体制から脱却する対策の一環だ。

ブリュッセル市に暮らす住民およそ1,000人に行われた調査では、大多数がカーフリーデーの実施に賛同を示したことがわかった。毎週日曜日のカーフリーデー設定にさえ賛成した人は、58%にのぼっている。

カーフリーデーには、ブリュッセルの交差点における大気中の二酸化窒素(NO2)濃度が、通常の平日に比べて90%強も低くなったという調査結果が出ており、大気汚染や地球温暖化対策に確実に効果がある取り組みのひとつだ。

今回の実証実験を行ったサステナブル・モビリティ・ネットワークでは、2023年にはベルギー全土でこのキャンペーンを展開したいと考えている。

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※掲載している情報は、2022年7月6日時点のものです。

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