米パンゲア×人工タンパク質素材のスパイバー 共同開発のフーディを発売

「PANGAIA(パンゲア)」と「Spiber(スパイバー)」がパーカーを共同開発

Photo by PANGAIA

サステナブルなアパレルを展開する「PANGAIA(パンゲア)」は、人工タンパク質素材を開発する日本企業「Spiber(スパイバー)」の素材を使ったフーディの限定発売を開始した。両社は複数年のパートナーシップを結んでおり、今後もバイオ素材などの開発を進めていく予定。

神本萌 |Moe Kamimoto

フリーランスライター

大学時代に南アジア文化を学んだことをきっかけに、環境や人権の問題に関心を持つ。それ以降、より自分と地球にやさしい暮らしを目指して勉強中。趣味は写真。

2022.06.15

バイオ素材でつくられた環境にやさしいフーディ

「PANGAIA(パンゲア)」と「Spiber(スパイバー)」がパーカーを共同開発、ブリュード・プロテインを採用

Photo by PANGAIA

科学やテクノロジーを利用したサステナブルなアパレルを展開する「PANGAIA(パンゲア)」が、新しいバイオ素材を用いたパーカー「PANGAIA LAB NXT GEN Hoodie」の販売を開始した。

今回の新商品は、世界初の人工タンパク質素材「Brewed Protein(ブリュード・プロテイン)」を開発したことで知られる日本のバイオベンチャー、「Spiber(スパイバー)」との共同開発。2年以上の開発期間を経て、ブリュード・プロテインにオーガニックコットンを組み合わせ、スムーズな肌ざわりに仕上げたという。

スパイバー開発の人工タンパク質素材「ブリュード・プロテイン」

ブリュード・プロテインは、スパイバーが独自の技術をもって開発した素材だ。サトウキビやトウモロコシなどの糖類を主な原料とし、微生物発酵(ブリューイング)させることで製造している。

既存の合成繊維に比べて、製造時に排出される温室効果ガスを大幅に削減可能。さらに、カシミアのような動物由来の素材に比べて、土地や水の使用量を削減できるという。

さらに、ニット、デニム 、レザー、ファーなどあらゆる質感を再現でき、環境負荷だけでなくアニマルウェルフェアの観点からも、サステナブルファッションに欠かせない存在になりそうだ。

次なるバイオ素材にも期待

パンゲアとスパイバーの共同開発はこれで終わらない。両社は「化石燃料や動物由来の素材に代わるバイオベースの素材を探す」共通のミッションのもと、複数年の提携契約を締結。今後もブリュード・プロテイン素材を活かした新しい素材や製品を共同で開発する予定だ。

環境負荷が大きいと言われているアパレル業界も、サステナビリティを実現するべく躍進し続けている。パンゲアとスパイバーは、業界を牽引する存在と言えるだろう。

カーボンニュートラル化が当たり前の時代に 急成長の「パンゲア(PANGAIA)」の取り組み

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今回発売されたパーカーの価格は395ドル(約53,000円)。サステナビリティを考慮して約150着の数量限定で販売されている。海外発送も行っているため、日本からも購入可能だ。気になる人は、早めにオンラインショップをチェックしよう。

※掲載している情報は、2022年6月15日時点のものです。

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