ハワイ初の完全ヴィーガン対応ホテル「ボルケーノ・エコ・トリート」誕生

朝食には植物性メニュー　アメニティはハワイ産ヴィーガン製品を用意

2021年12月、ハワイ州で初となる100％ヴィーガンに対応したホテル「ボルケーノ・エコ・リトリート」が誕生した。ハワイにはヴィーガンフレンドリーな宿泊施設はあるが、完全ヴィーガン対応ホテルは初となる。

同ホテルの運営会社は持続可能性と社会的影響に強い関心を寄せており、宿泊客に提供する朝食から、客室に用意されるアメニティまで、すべてヴィーガンの食材と製品のみを厳選している。

ボルケーノ・エコ・リトリートがあるのは、ハワイ島の一大観光スポットである「ハワイ島火山国立公園」の近く。４エーカーの緑豊かな熱帯雨林のなかに、スイートバンガロー４棟が建てられている、こじんまりとしたホテルだ。各バンガローにはキングサイズのベッドが備え付けられている。

朝食は100％ヴィーガンメニュー

朝食は100％植物性で、現地ハワイ島産のコナコーヒーとマカデミアナッツミルクを提供。食材は、ホテルで自家栽培しているもののほか、地元のファーマーズマーケットから調達している。

使い捨てプラスチック不使用・雨水を利用

使い捨てのプラスチックはもちろん使わず、すべてリサイクルもしくはコンポストできる製品のみを使用。水には雨水を３回ろ過したものを使用し、再利用可能な水筒と生分解性のストローを配り使用を奨励している。

アメニティは地元産のヴィーガン製品

アメニティには、地元ハワイ産の「プナ・ノニ・ナチュラルズ（Puna Noni Naturals）」や「フィルシー・ファーム・ガール（Filthy Farmgirl）」の天然素材を使用したヴィーガンのものを完備している。

羽毛布団は不使用

ベッドの寝具には、羽毛布団の代わりにマイクロファイバー製の布団と枕を用意している。

１泊295ドル～

ヴィーガンの人以外の利用ももちろんOK。ツアーオペレーターについては、レスポンシブルツーリズムを実践している人のみを対象としている。宿泊料金は、朝食とウェルカムカクテル付きで295ドル（税別、約3万4,000円）から。

ヴィーガンでない人にも好評　旅行での環境負荷を軽減

ボルケーノ・エコ・リトリートの宿泊客の大半はヴィーガン以外の人だが、だれもがヴィーガンの朝食を楽しんでいるという。実際に利用した人からは、「植物性の料理は素晴らしかった」「卵とベーコンのないホテルの朝食を初めて食べたけれど、気に入った」といった声がよせられている。

同ホテルのマネージャーは、「私たちは、地元ハワイの素晴らしい食材を紹介し、その過程で地球環境にやさしくできることを光栄に思っている」と語っている。

サステナビリティへの社会の意識が高まるなか、このようなホテルが生まれていくことは、ヴィーガンでない人に環境にやさしい生活を実践してもらうきっかけになるかもしれない。

いまヴィーガンのライフスタイルを取り入れてる人もそうでない人も、気軽に海外旅行できるようになったときは、ぜひ一度こんなホテルを利用してみてはいかがだろう。

※参考
Heart Core Hotels
Hawaii's First Vegan Hotel