ビリー・アイリッシュが動物愛護団体PETA「今年の人」に最年少で選出

ビリー・アイリッシュが動物愛護団体PETA「今年の人」に最年少で選出

Photo by Theo Wargo/Getty Images Entertainment/ゲッティイメージズ

国際動物愛護団体「PETA」は、アメリカのシンガー・ソングライター、ビリー・アイリッシュを「今年の人(パーソン・オブ・ザ・イヤー)」に選出した。史上最年少の受賞となる。ビリーは、動物保護や気候危機について常に人々に呼びかけており、そのような取り組みが評価された。

染谷優衣

フリーランスライター

YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。

2021.12.13

動物保護を強く訴える取り組みを評価

アメリカのシンガー・ソングライター、ビリー・アイリッシュが、国際動物愛護団体である「PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)」による2021年の「今年の人(パーソン・オブ・ザ・イヤー)」に選出された。19歳の彼女は、歴代で最年少の受賞者となった。

ビリーは2021年9月、ナイキとのコラボレーションで、20%リサイクル素材を使い100%ヴィーガンのエアージョーダンのコレクションを発表。10月には動物由来の成分を一切使わず、動物実験を行わないオリジナルの香水を発売した。

共同ホストとして参加した、ファッションの祭典「メットガラ」では、オスカー・デ・ラ・レンタのヴィーガンドレスを着用するにあたり、今後ファーを使用しないことを交換条件として提示。19歳にして歴史あるファッションブランドの方針転換に寄与したことで大きな話題を呼んだ。

さらに、12歳からヴィーガンであるビリーは、自身のSNSのフォロワーにも動物愛護を呼びかけている。アメリカでは感謝祭に七面鳥の丸焼きを食べる習慣があるが、七面鳥を食べないようにSNSでフォロワーに呼びかけていた。これらの取り組みが評価され、今回の受賞になった。

PETAのイングリッド・ニューカーク会長は、「彼女は、レザー、ファー、シルクだけでなく、肉やミルクを使う時代が終わったことを確信している」とコメント。

「動物と私たちがともに暮らす地球にとって、ヴィーガンのファッションや食品がよりよいものであることを、あらゆる機会で訴えている彼女を、これまで以上に祝福したい」

気候危機についても発信 若い世代へ大きく影響

気候危機

Photo by Markus Spiske on Unsplash

ビリーはこれまでも、動物愛護や気候危機を呼びかけるため数々の活動を行っている。2019年には気候変動をテーマにした曲「オール・ザ・グッドガールズ・ゴー・トゥ・ヘル」を発表。

同年には、環境に配慮したワールドツアー「エコビレッジ・ツアー」を実施し、気候変動について学べるファン向けのスペースを設置。どれも若い世代を中心に、大きな反響をよんだ。

また国連の気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の前には、英エクセター大学によるグリーンフューチャーズ・キャンペーンで「いまこそ一丸となった迅速な行動が必要」と声をあげている。

シンガーやアスリートなどの有名人は、企業の広告塔となりブランドの知名度アップに貢献してきた。しかし現代では、彼ら自身がこれまで以上に強い意志を持って、人々にその考えを発信するケースが増えている。

ビリーのような影響力の大きい人物が動物や環境に関する問題を強く訴えることで、企業だけでなく、人々の意識も大きく変わっていくきっかけになるだろう。

※掲載している情報は、2021年12月13日時点のものです。

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