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大学の教育研究活動に関するさまざまな項目を評価する「世界大学ランキング」。タイムズ・ハイヤー・エデュケーションが発表した「2022年世界大学ランキング」について、評価方法とあわせて紹介。東大・京大などの日本の大学のランキングや、世界の大学の動向も解説する。
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世界大学ランキングトップ100のうち38校も占めたのがアメリカだ。特に上位10位のうち7つのランクを占めており、圧倒的な強さがうかがえる。カリフォルニア工科大学、ハーバード大学、スタンフォード大学など、名門校の名前が並んだ。
1位に輝いたオックスフォード大学をはじめ、イギリスの大学でトップ100に入ったのは、全部で9大学。ケンブリッジ大学、インペリアル・カレッジ・ロンドンなど、錚々たる名前が連なっている。
ランキングは欧州が強いが、そのなかでドイツは上位100に7校が入っている。
アジア圏で健闘しているのが、中国だ。トップ100に6校がランクインしている。
上位100校に入った日本の大学は、2021年のランキングと同じく、東京大学と京都大学のみだった。東京大学と京都大学のスコアの内訳は以下のとおりだ。
東京大学 総合スコア76.0
・教育:86.9
・研究:90.3
・論文の引用数:58.2
・国際性:42.0
・収入:88.1
京都大学 総合スコア69.6
・教育:78.5
・研究:78.9
・論文の引用数:58.3
・国際性:38.2
・収入:80.8
どちらも教育や研究のスコアは高いが、論文の引用数と国際性のスコアが低いことがわかる。海外教員の増加や海外の大学との交流などが盛んになり、論文が多く引用されるようになれば、さらなるランキングアップは期待できるだろう。
この他、400位以内に入った日本の大学は、東北大学(201-250位)、大阪大学(301-350位)、東京工業大学(301-350位)、名古屋大学(351-400位)。4校とも国立大学だ。また私立大学としてランキングに入った大学に、福岡県にある産業医科大学が401 -500位がある。
トップ10はアメリカとイギリスが独占し、前年と同じ大学が並んだ。世界トップレベルの教育研究力をもち、世界中から学生が集まる屈指の名門校に、大きな変動はみられないようだ。
一方、アジアでは中国が躍進。北京大学と清華大学が16位になるなど、トップ100に入った5つの大学すべてが前年より順位を上げた。これは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連の論文が、世界で数多く引用されたことが影響していると考えられる。
また他のアジアでは、シンガポール国立大学が21位、香港大学は30位、ソウル大学は54位といずれも前年よりランクアップ。それぞれの国・地域における過去最高位を獲得した。香港では、91位になった香港理工大学を含め、過去最多の4大学がトップ100に入っている。アジア各国のランクアップ、トップ100への増加が目立つ結果となった。
世界大学ランキングを見ると、世界の教育・研究現場をリードしているのは、欧米諸国であることが明らかだ。しかし近年、アジアの大学がランクを上げてきている。これらのランキングは、今後もその国の教育や研究について評価するひとつの指標として、利用できるだろう。
※1 学校数・学生数の国際比較|文部科学省
※2 World University Rankings 2022|THE
※3 World University Rankings 2022: methodology|THE
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