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ベルリン市内の大学では、2021年秋学期より、毎週月曜日の学食メニューから肉を使った料理を廃止。代わりにヴィーガンやベジタリアンメニューを提供する。月曜日以外でも、肉や魚を使った料理を減らし、環境への負荷が少ないヴィーガンやベジタリアンを増やしていく。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
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ドイツの首都・ベルリン市は、大学の食堂で肉類の提供を削減する取り組みを発表した。
2021年秋学期から、ベルリン市内の大学では、毎週月曜日の学食メニューで肉を使った料理を廃止する。代わりに、ヴィーガンやベジタリアンメニューが提供される。
月曜日以外についても、肉や魚を使った料理を削減。将来的には肉や魚料理は全体の4%にとどめ、それ以外はヴィーガンやベジタリアンメニューにする予定だ。
この動きは、学生の事務管理を行う国の組織「Studierendenwerk」に届いた、多くの学生たちからの声がもととなった。
「『食堂をもっと環境にやさしくしてほしい』という声が、学生たちから何度も寄せられ、これをもとに新しい食事メニューの栄養コンセプトがつくられた」と、同組織のDaniela Kummleはコメントしている。
ベルリンの大学の多くが、気候変動や温暖化対策の取り組みを掲げている。例えば、ベルリン工科大学では、2045年までにクライメート・ニュートラル(人や団体などが、日常生活や製造工程などの活動により排出する温室効果ガスを、実質ゼロにすること)とする目標を立てている。
大学もそこで学ぶ学生も、気候や地球に対する意識が高い環境にあると言えるだろう。
Studentenwerksを統括する「Deutsches Studentenwerk」広報によると、プラントベースの食事を希望する学生の声は、ベルリンのみならず、ドイツ全土から上がっているという。
実際、ここ数年でドイツ国内の大学で肉を使わないメニューは、30〜50%増加している。ベルリン自由大学は、2010年にベジタリアンメニューのみを扱う学食をオープン。その9年後には、ヴィーガンメニューのみのカフェテリアをオープンしている。
環境負荷の低いヴィーガンやベジタリアンの需要は年々高まっており、プラントベースの食事を提供する学食が増えたことが、学生の消費行動は変わりつつあることを物語っているだろう。
何より見習うべきなのは、学生たち自らの声で制度を変えたこと。自分たちの将来のために何を望むか、アクションを起こすことで変わる未来があることを教えてくれる。
※参考
Berlin universities cut meat from the menu|The Official Website of Berlin
https://www.berlin.de/en/news/6877672-5559700-berlin-universities-cut-meat-from-the-me.en.html
Berlin Universities Are So Close to Going Meat-Free|LIVEKINDLY
https://www.livekindly.co/berlin-universities-close-to-meat-free/
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