昨今注目されるアグリツーリズムの需要に対応しうる、完全太陽光発電で稼働する移動可能な近代的キャビン「E-glamp」。好きな場所に省スペースで建設できるため、これまで注目されなかった地方の穴場もゆっくり観光できるようになる。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
近年注目されている新たな旅行スタイル、「アグリツーリズム」。農場や農村で楽しむ滞在型の休暇スタイルは、その土地ながらの体験を満喫できることが喜ばれている。
日本でも年々観光客が増えてきており、また新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によって、密を避けられる休暇方法としても需要が生まれている。
そんなアグリツーリズムの需要に対応しうる施設が、完全太陽光発電で稼働する移動可能な近代的キャビン「e-glamp」。周辺の観光につかえるe-バイクとも連動しており、簡単にいうと「Airbnb」と「Lime」などのシェアバイクサービスを合わせたようなものだ。
農村地域の経済と観光を活性化させるために生まれたものであり、サステナブルなプロダクトに送られる「Green Concept Awards 2021」も受賞している。
キャビンは組み立て式であるため、簡単に移動と建設が可能。例えば、ホテルはおろか民家すらなかったワイナリーや農地などにも省スペースで建設できるため、これまで注目されなかった地方の穴場もゆっくり観光できるようになる。
移動には太陽光で充電した付属のE-バイクを使用できるため、環境にやさしい方法で観光可能であるのもありがたいポイントだ。
都心に住む人はふだん味わえない自然の中で過ごす体験ができ、地域活性化にもつながるアグリツーリズム。発祥であるヨーロッパでは、もともと長期休暇に農村部へ行く習慣があった。
まだアグリツーリズムというワードが使われるようになって日が浅い日本では、新しく開発するコスト面とそれに見合った集客力に課題が残る。その点、「e-glamp」は組み立て式のキャビンのため、建設するスペースさえあればすぐに建てることができコストが少ない。
もしその場所が観光に適切ではない場合でも、より集客が見込める別ロケーションに移動すればいいだけだ。
また、アプリを使って予約とチェックインの管理ができるのも、スマホ世代にはありがたいポイント。とくにコロナ禍で非接触がのぞまれる昨今、さらに重宝される。
「e-glamp」はまだ構想段階。新しいバケーションの形を創造する製品として正式リリースが待ち遠しい。
参照サイト/e-glamp
https://www.e-glamp.com/
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