中国で新たなフードロス関連の法律が制定された。飲食店での食べ残しに対して罰金が課されるほか、SNSに大食い動画をアップし拡散することも禁止に。中国メディアによると、今回の制定は食糧不足を解決するものではなく、長期的なフードセキュリティを担保するのが目的だとしている。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
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先日、中国でフードウェイストに関する新たな法律が制定された。
今回制定された法律では、客側が大量に食べ残しをした場合、店側が追加料金を請求できる。逆に店側が注文を煽って食べ残しが発生した場合は、店側が最大7,800ドル(約85万円)の罰金を支払わなければならない。
また食べ物に関するコンテンツをアップするクリエイターも罰金対象になる場合がある。数年前から中国では、ソーシャルメディア「Weibo」や「WeChat」に大食い動画を投稿するのがトレンドとなっていた。なかには大食い競争をする企画もあり、大量に発生する食べ残しがたびたび問題視されていた。
今後大食い動画をネットで拡散した場合、最大15,500ドル(約169万円)が請求される。
中国メディアによると、今回の制定はすぐに食糧不足を解決するものではないが、長い目で見たときのフードセキュリティを担保するのが目的だという。
ELEMINISTでも以前取り上げたが、同国のフードロス問題には文化が深く関係している。その文化とは、ゲストをもてなすために食べ切れないほどの食事を用意することであり、結果大量の食べ残しにつながっているという。
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中国のほかにも、独自のルールを設けてフードウェイスト問題に取り組む国が増えている。
シンガポールでは商業会社と産業会社に対して、フードウェイスト量のレポーティングを義務付けている。韓国では、重さに応じて生ごみを有料で回収する「スマートビン」の導入や、リサイクルの義務化によって約25年間でリサイクル率を93%も上げることができた。(※)
中国の罰金制度は少しやりすぎな部分があるかもしれないが、SNSの影響が強まっている昨今、今回の新法律の効果が気になるところだ。引き続き注目していきたい。
※ Asian Example: Here’s How South Korea Is Recycling 95% Of Its Food Waste|Green Queen
https://www.greenqueen.com.hk/asian-example-heres-how-south-korea-is-recycling-95-of-its-food-waste/
参照サイト/China Adopts Food Waste Law & Bans Binge Eating Videos To Foster ‘Resource-Conserving’ Society|Green Queen
https://www.greenqueen.com.hk/china-adopts-food-waste-law-bans-binge-eating-videos-to-foster-resource-conserving-society/
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