米・ニューヨークに、誰でも利用できる初の「ヴィーガン専用コミュニティ冷蔵庫」が設置された。お米や野菜、ヴィーガンな服や日曜品などが24時間アクセス可能だ。社会的地位や経済地位に関係なく、エシカルな選択ができる社会をつくる事例としてぜひ紹介したい。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
わたしたちの買い物が未来をつくる|NOMAが「ソラルナオイル」を選ぶワケ
Photo by mikiodo
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延によって、世界規模で失業率が急増している。アメリカでは、職を失った人々が配給所に列をなす光景が街のいたるところで散見されるようになった。
そんななか、国内に広がる食料格差の是正を目指すフードジャスティス運動団体「Chilis On Wheels」を中心に、「Overthrow New York」や「Vegan Activist Alliance」など数々のアクティビスト集団協力のもと、アメリカでは初となるヴィーガン専用のコミュニティ冷蔵庫が設置された。
登場したのは、ニューヨーク市の中心部。初日は大雪であったにも関わらず、お米や野菜、ヴィーガンな服や日曜品などで満杯だった冷蔵庫が一瞬で空になったという。
黒の冷蔵庫に白と赤で描かれたグラフィティは、アーティスト兼アクティビストであるAndrea Acevedoさんが担当。ニューヨークの9ブローカーストリートに設置され、24時間誰でもアクセス可能だ。
物資の寄付以外にオンラインで募金活動を行なっているため、今後は集まった資金でさらに設置台数を増やす予定だという。
Photo by mikiodo
コミュニティの配給に頼らなければいけない人々にとって、残念ながら食の選択肢が極めて少ないのが現状だ。「Vegan Activist Alliance」の共同創業者であるEloisa Trinidadさんは、「ヴィーガンな食事にアクセスできることは人権である」と語る。
「貧しい人はお腹が空かないようどんな食事でも構わないだろうという先入観がありますが、その考えを変えたいと思っています。これまで私たちは、健康的な食事をしなければいけない、多くの人と会ってきました」
今回のコミュニティ冷蔵庫の設置では、プラントベースの食品を求めてニュージャージー州から遠路はるばる足を運んだ男性もいたという。
コミュニティ冷蔵庫自体あまりなじみがない日本だが、社会的地位や経済的地位に関係なく、自分にあったエシカルな選択ができる社会をつくる事例としてぜひ参考にしたいところだ。
参照サイト/mikiodo
https://www.instagram.com/p/CLBBmHhD47V/
ELEMINIST Recommends