枯らす確率が限りなくゼロになる「ハーブ栽培キット」誕生 Amazon出資のアグリテック企業が開発

Amazonの「Alexa Fund」から投資を受けるシカゴに拠点を置く「Rise Garden」が、キッチンやリビングの限られたスペースでも家庭菜園が楽しめる栽培キットを開発した。アプリと連携すれば、水やりや肥料を与えるタイミング、栽培方法などもサポートしてくれるという。

小嶋正太郎

農家 / 編集者

元ELEMINIST副編集長。2021年7月に東京から瀬戸内海に浮かぶ因島へと拠点を移す。高齢化で運営困難になった八朔・安政柑農園を事業継承し、農家として活動中。

2020.11.27
SOCIETY
学び

イベントや商品の魅力を広げる エシカルインフルエンサーマーケティング

家庭菜園のハードルが下がる開発

世界の最先端ニュースをチェックしながらさまざまな商品を知っていくと、「なんで日本にないのかな?」と思う機会がよくある。ここで紹介する「Personal Rise Garden(パーソナル ライズ ガーデン)」は、まったく同じことを考えてしまった商品だ。

販売エリアはアメリカとカナダのみ。それだとしても紹介したいのは、ひとつあるだけで、生活の水準を高めてくれそうだから。

「Personal Rise Garden」のイメージ画像①

「Personal Rise Garden」を開発製造したのは、シカゴに拠点を置く「Rise Gardens(ライズ ガーデンズ)」。Amazonの「Alexa Fund(アレクサ ファンド)」から投資を受けるなど、将来性が大いに期待されているスタートアップのひとつだ。彼らは家にも設置できる水耕栽培キットをつくることをメイン事業としている。

「Family Garden」というシリーズ商品を販売していて、その特徴はミニマルな佇まいをしているところ。無駄な要素を省くことで、部屋に置いてもほかのインテリアと調和する設計となっている。

そして、「Rise Gardens」の新商品が「Personal Rise Garden」だ。

家でも簡単に栽培できる「Personal Rise Garden」

「Family Garden」シリーズのイメージ画像①

「Personal Rise Garden」と「Family Garden」シリーズで採用している仕組みは、まったく同じ。

見た目からは想像しにくいが、なかでは液体肥料の入った水がポンプにより循環している。そして、備え付けのLEDライトがハーブなどの光合成を促進。

ルックスだけでなく仕組みに関しても、無駄は一切なし。効率的に家庭菜園を楽しめる点が、注目されている大きな理由だろう。

「Personal Rise Garden」のイメージ画像②

忘れてはいけないのがアプリの存在。植えているハーブなどの成長を記録しながら、栽培に関するアドバイスを教えてくれる。LEDライトを点灯する時間や水やりのタイミング、肥料を与え方なども、サポートしてくれるという。

また、ハーブなどの種の販売も手がけている。これは4つの種に対して9.99ドル(約1037円)なので、割高に感じる人もいるかもしれないが、枯らしてしまう可能性が限りなく低いながらも家庭菜園を楽しめるなら、決して高くはないだろう。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、たくさんの人が家でハーブを育てるようになった。確実に日本でも需要はありそうなので、配送をしてほしいところだが、どうなるのだろうか? 個人的には「Rise Gardens」の成長を含めて、注目したいと考えている。

※掲載している情報は、2020年11月27日時点のものです。

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