能力のインターネットを指す「IoA(インターネット・オブ・アビリティズ)」とは? IoTとの違いも解説

IoAで注目されるドローン

IoA(インターネット・オブ・アビリティズ)とは、人間がインターネットにつながり、人の能力(アビリティ)が強化されることを意味する。日本語に訳すと「能力のインターネット」となる。IoAはサステナビリティの分野でも注目されている。IoAの概要やIoTとの違い、将来の展望を紹介する。

ELEMINIST Editor

エレミニスト編集部

日本をはじめ、世界中から厳選された最新のサステナブルな情報をエレミニスト独自の目線からお届けします。エシカル&ミニマルな暮らしと消費、サステナブルな生き方をガイドします。

2020.11.26
LIFESTYLE
編集部オリジナル

地球を想い、人を想う洗剤「ハッピーエレファント」のランドリーアイテム

Promotion

IoA(インターネット・オブ・アビリティズ)とは?

パソコンのキーボードを打つ人

Photo by Glenn Carstens-Peters on Unsplash

「IoA(Internet of Abilities、インターネット・オブ・アビリティズ)」とは、人間がインターネットにつながり、人の能力(アビリティ)が強化されることを意味する。日本語に訳すと「能力のインターネット」となる。

インターネットを活用することで、人間どうしの能力を結びつけたり、人間の感覚とドローンなどの機械とをつなげたりすることが期待されている。

自分ではない人やもののなかに入って、違うことが仮想体験できるようになるが、これは「ジャックイン」と呼ばれている。

ちなみに、ジャックインという言葉は、ウィリアム・ギブスンのSF小説『ニューロマンサー』から採られている。

IoAは将来的に、人工知能(AI)を駆使して、IoAで人間の能力を大きく拡張させることも期待されている。AIやロボットの力を使い、人間の能力を拡張することは、「人間拡張」と呼ばれている。

IoAの具体例

ドローン

Photo by Iewek Gnos on Unsplash

IoAの具体例として、以下のものが挙げられる。

よりリアルなスポーツ鑑賞

スポーツ選手の背後にドローンを飛ばす。そのドローンにジャックインすることで、テニスのサーブやゴルフのスイングなどを間近で体験できる。

人間ができない感覚の体験

空を飛ぶドローンにジャックインすれば、空を飛ぶ感覚を体験できる。また、アスリートの体にジャックインすれば、自分が体験したことのない、より激しいスポーツ体験が可能になる。

IoTとの違い

卓上のスマートスピーカー

Photo by Andres Urena on Unsplash

IoAと近い言葉に、「IoT」がある。IoT(Internet of Things、もののインターネット)とは、さまざまな「もの」がインターネットに接続し、情報交換して相互に制御しあう仕組みである。家電やスマホ、時計、工場のコンベアなど、さまざまなものにセンサーを取り付け、そのセンサーが拾う情報をネットワークを介して集約し、整理・解析して役立てる。

IoTの活用事例としては、製造業における製造の効率化や熟練工の持つ技術の可視化、農業における農作物の状態監視などが挙げられる。

IoTとIoAの違い

IoTがものをインターネットにつなげる仕組みなのに対して、IoAは人の持つ能力をインターネットにつなげる仕組みである。人の能力をネットワークで結びつけ、AIなどを活用して能力を高めることが可能になるIoAは、IoTが一歩進んだ概念だと考えることもできる。

また、IoAやIoTと似た言葉に、以下のものがある。

IoC(Internet of Customer、顧客のインターネット)

IoC(Internet of Customer、顧客のインターネット)

IoCとは、顧客の課題を解決することを意識して、IoTを活用する概念である。IoTデバイスから得られる膨大なデータを分析し、機械の不良箇所の可視化や営業活動の効率化など、顧客の課題解決に結びつけようとする取り組みがIoCである。

IoE(Internet of Everything、すべてのインターネット)

IoEとは、ものだけでなく、人やことがすべてインターネットでつながっていることである。IoEの代表的な事例として、スペイン・バルセロナ市の市役所が挙げられる。バルセロナ市役所では市役所機能をバーチャル化しており、公共データを一元化してネット上で市民に提供しているため、バルセロナ市民は自宅で行政サービスを受けられる。

IoT・IoAとサステナブル

IoTは、すでに日常生活や私たちの暮らしに浸透しつつある。IoTをもっとも活用している産業が製造業だ。これまで人の持つ経験や技術に依存していた分野で、生産管理の効率化や、専門的な技能の伝承などにIoTが活用されている。

また、サステナブルの分野でもIoTの利用が期待されている。例えば、工場のエネルギー使用量やCO2の排出量を見える化することで、使用電力を抑制したり、排出ガスを減らしたりすることに繋げられる。

一方、IoAは未来の技術と思われがちだが、現時点で一部実用化されている。例えば、空港や配送業、農作業などで利用されるパワードスーツは、IoAを駆使した技術である。

また、サステナブルの点から考えると、世界各国の観光名所にドローンを配置し、ドローンにジャックインすれば、家にいながらにして観光旅行を味わえるなど、CO2抑制につなげられる可能性がある。

IoTやIoAは、私たちの暮らしを大きく変える可能性がある。これからも動向に注目したいところだ。

※掲載している情報は、2020年11月26日時点のものです。

    Read More

    Latest Articles

    ELEMINIST Recommends