ミラノコレクションも脱ファー 自粛を求める新ガイドラインを発表

ファッションショーのランウェイ

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ミラノコレクションは、毛皮を使用したアイテムの自粛を促す新たなガイドラインを発表した。世界4大コレクションのうち、ロンドンコレクション、ニューヨークコレクションではすでに毛皮の使用が禁止されており、欧米の主要ファッションウィークで脱ファーの流れが広がっている。

Aoi Kurogi

ライター

元新聞記者。幼少期に地球温暖化のドキュメンタリーを見て以来、環境問題に興味を抱く。現在は国際環境NGOなどでも執筆活動中。

2026.07.01

ロンドン、NYコレクションに続いて、ミラノも

世界4大コレクションの1つ、ミラノコレクション(ミラノファッションウィーク)を主催するイタリア・ファッション協会(Camera Nazionale della Moda Italiana、以下CNMI)は2026年5月、毛皮を使用した衣類やアクセサリーなどをショーで披露しないよう求める新ガイドラインを発表した。2026年9月に開催される2027年春夏コレクションから適用される。

今回のガイドラインはブランドに対して強制的な力を持つものではなく、自主的な取り組みを促すものだ。CNMIは「ブランドの創造性や自由を尊重しながら、サプライチェーンの透明性やサステナビリティの向上を目指す」としており、毛皮を使い続けるブランドへの罰則やコレクション参加への不利益はないと明記する。

すでにロンドンやニューヨークでは毛皮の使用が禁止されているが、ミラノは禁止ではなく「自粛の推奨」という形でこの流れに加わることとなった。CNMI自身は自らのプロモーションやコンテンツに毛皮を使用しないことを掲げている。

世界4大コレクション・ロンドンファッションウィークが「サステナビリティ基準」を採用

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動物福祉とサステナビリティを反映

ガイドラインが対象とする「毛皮」は、毛皮を得る目的で飼育された動物、または野生で捕獲された動物の毛皮を指す。キツネやコヨーテ、ウサギなどが例として挙げられている。食用として飼育された動物や先住民による伝統的な狩猟で得られた毛皮など、動物福祉への影響が限定的と考えられるケースは対象外としている。

イタリアでは2022年から、毛皮生産が全面的に禁止された。今回のガイドラインはこの法制度を踏まえたものだ。

CNMIは2012年に「イタリア・ファッションのためのサステナビリティ宣言」を公布し、絶滅危惧種由来の素材の使用回避や動物福祉への配慮をすでに原則として掲げている。今回のガイドラインは、2012年の宣言や「倫理規定」に定められた原則に則ったものでもある。

CNMI会長のカルロ・カパーサ氏は「このガイドラインの発表は、CNMIが10年以上にわたり推進してきた責任とサステナビリティへの取り組みの、さらなる一歩だ」とコメントしている。

ファッション大国・イタリアで毛皮生産が禁止に ヨーロッパで16ヶ国目

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EU全体で毛皮禁止へ

主要なファッションウィークでは、ロンドンコレクションが2023年に毛皮の使用を禁止。ニューヨークコレクションも2026年9月開催の2027年春夏シーズンから毛皮の使用を禁止する。コペンハーゲン、ベルリン、ストックホルム、アムステルダム、ヘルシンキ、メルボルンの各ファッションウィークも、すでに禁止の方針を取っている。

背景の一つにあるのが、欧州各国で加速する毛皮農業の見直しだ。イタリアを含むヨーロッパ24カ国が毛皮農業の禁止または段階的廃止を決定しており、中国に次ぐ世界第2位の生産国ポーランドも2034年までの廃止を進めている。現在、毛皮を生産しているEU加盟国はほとんどなく、生産量は減少している。

2023年には毛皮目的の飼育や市場への流通禁止を求める欧州市民イニシアチブ「Fur Free Europe」が、150万人以上の署名を欧州委員会へ提出。欧州全体で毛皮を規制する議論も始まっている。

ファッション業界では、サステナビリティや動物福祉への配慮がブランド価値を左右する時代になりつつある。ミラノコレクションの今回の決定は、世界のラグジュアリーファッションが新たな基準へと移行していることを象徴する一歩といえそうだ。

世界第2位の毛皮生産国ポーランド、毛皮農場を段階的禁止

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※掲載している情報は、2026年7月1日時点のものです。

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