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住民それぞれが独立した住まいを持ちながら、庭や食事スペースなどを共有する「コ・ハウジング」。もともとデンマークで生まれたとされ、孤独や住宅危機、介護にかかる費用の高さを背景に、イギリスでも関心が高まっている。

Kojiro Nishida
ライター
イギリス、イースト・ミッドランズ地方在住。出版社で雑誌編集に携わったのちフリーランスに。ガーデニングとバードウォッチングが趣味。
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単身世帯で暮らす人の約半数が65歳以上を占めるイギリスで、「コ・ハウジング(コウ・ハウジング/コー・ハウジング)」と呼ばれる暮らし方への関心が高まっている。
コ・ハウジングは1970年代のデンマークで生まれたとされる暮らし方で、住人が所有または賃貸の住居で暮らしながら、庭や菜園、食事スペースなどを共有する。完全に生活を一つにする共同生活とは異なり、それぞれの住まいを保ちながら、共有の場や設備を利用するのが特徴だ。
英国コ・ハウジング・ネットワークによると、同国では、すでに完成している、または開発中のコ・ハウジングが120以上あり、入居を希望する人の待機リストには、全国で約2,000人の名前が登録されているという。
その背景にあるのは、孤独、住宅危機、介護にかかる費用の高さなどだ。
2025年時点で、イギリスでは860万人が一人暮らしをしており、単身世帯は全世帯のうちの30%を占めていた。そのうち49.6%は65歳以上で、10年前と比較し増加している。調査によると、65歳以上で一人暮らしをする人のうち、約100万人が「よく孤独を感じる」と回答している。
孤独を感じているのは高齢者だけではない。16〜29歳では33%が「しばしば、いつも、あるいはときどき孤独を感じる」と答えており、これはすべての年齢層において、もっとも高い割合だった。
また英国国家統計局によると、一人暮らしでは生活コストが高くなるとされている。
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イギリス南西部、デヴォン州にあるコ・ハウジング「ベリー・パーク」では、現在4歳から70歳までの19人がともに暮らしている。ここでは各世帯に独立した住居スペースがあり、キッチンや浴室も備わっている。
住人たちは庭や菜園の手入れや、飼っているアヒルの世話など、コミュニティに関わる作業にも取り組む。光熱費などは、大人1人あたり月115ポンド(約24,500円)を負担するという。
ここに入居を希望する人は、オンライン面談や現地見学を経た後、3か月間のトライアル入居を実施。既存の住人と無理なく暮らしていけそうか確認するという。
ベリー・パークの住人の一人は、ここで暮らし始めてから孤独を感じることが減ったといい、コ・ハウジングがもたらす人とのつながりには、専門家も注目している。
ブリストル大学で共同住宅と高齢化、社会的ケアについて研究するジム・ハドソン氏は、「互いに支え合うグループで暮らす人たちは、医療や介護・福祉サービスを必要とする度合いが低い傾向にあることがわかっています」と話す。
一方で、このようなコ・ハウジングの運営には資金の確保が欠かせない。デンマークのコ・ハウジングの4割弱は公営住宅だ。イギリスでのさらなる普及には、政府の助成金といった制度が必要であると専門家は指摘している。
※参考
'We moved in with 17 strangers so we wouldn't be lonely' - why co-housing is on the rise|BBC
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