地球温暖化が進む現代、ドイツ・ベルリン発のアプリ「Klima」はもっとも将来性が期待されているサービスのひとつだろう。簡単なアンケートに答えるだけでユーザー自身のカーボンフットプリントがわかり、カーボンオフセット推進プロジェクトの支援ができる。日本語版のリリースが期待される。
小嶋正太郎
農家 / 編集者
元ELEMINIST副編集長。2021年7月に東京から瀬戸内海に浮かぶ因島へと拠点を移す。高齢化で運営困難になった八朔・安政柑農園を事業継承し、農家として活動中。
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こう説明しただけでも、ある程度なら注目度の高さがわかると思う。ドイツ・ベルリン発のアプリ「Klima」は、地球温暖化が進む時代において、もっとも将来性が期待されているサービスのひとつだ。
最大の特徴はカーボンオフセットが簡単にできるという点。
ユーザーはライフスタイルに関するアンケートに答えるだけで、「Klima」が自分のカーボンフットプリントを教えてくれる。ちなみに、暮らしている国と世界の基準と比べることも可能。
次のステップで「Klima」は、カーボンオフセットを推進するプロジェクトを紹介してくれる。ユーザーは興味のある内容を選び、それらを支援することで自分の生活から排出される二酸化炭素を実質ゼロにできる仕組みだ。
選べるプロジェクトは、大きく分けて3つ。「自然」「テクノロジー」「ソーシャル」だ。今後どんどん追加されていくそうだが、マダガスカルやパナマ、タンザニアなどの自然保護活動を支援することができるとのこと。
「Klima」によれば、アメリカ人の典型的な生活でカーボンオフセットをしようとすれば、月額20ドル(約2,100円)を支払うことになるという。高い安いで評価をするべきことではないが、思った以上に経済的負担も少ないのではないだろうか?
また、リアルタイムで自分がどれだけカーボンオフセットに近づけたのかをチェックできるのも「Klima」の特徴。時代のニーズを反映した透明性の高いサービスだと言えるだろう。
とはいえ、アプリに頼っているだけでは根本的な解決にはならない。そう把握している「Klima」は、ライフスタイルに関するアンケート調査の結果をもとに、日常生活で役立つカーボンオフセットに関するアイデアや方法も教えてくれるのだ。
月ごとにかかるコストが減っていけば、うまくアプリを使えている証拠になるだろう。
現在は日本語には未対応だが、今後、海外進出の可能性も大いにあるので、その際にはぜひ活用してみてほしい。
参照/Klima
https://klima.com/
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