Photo by Yoav Aziz on Unsplash
清掃ツアーや環境活動などに参加すると無料でドリンクやアクティビティチケットがもらえる「ベルリン・ペイ」。2024年にデンマークのコペンハーゲンで始まった「コペン・ペイ」と同じ観光モデルが、この夏ベルリンに登場した。

Kojiro Nishida
編集者・ライター
イギリス、イースト・ミッドランズ地方在住。東京の出版社で雑誌編集に携わったのちフリーランスに。ガーデニングとバードウォッチングが趣味。
観光地におけるサステナビリティ戦略とパフォーマンスを評価する「GDS-Index(Global Destination Sustainability Index)」。ドイツのベルリンは、2025年のリストで世界で4番目にサステナブルな都市に選ばれた(大都市・メガシティ部門)。
そんなベルリンで、2026年5月14日から6月14日までの一ヶ月間、環境に配慮した観光を後押しするキャンペーン「BerlinPay(ベルリン・ペイ)」が試験的に実施された。
観光客は自転車で移動したり、植物の水やりやごみ拾いのプログラムに参加したりすると、無料ドリンクのチケットやボートツアーの割引券などを特典として受け取ることができる。
市域の7%が水に覆われているベルリンは、街の中心にはシュプレー川が流れ、運河や湖など多くの水辺に恵まれている。水辺の観光は旅行者からも人気があり、地域経済にとって大切な存在になっている一方で、環境への影響が課題となっていた。
そのためベルリン・ペイでは、水辺や水上の観光に焦点を当て、シュプレー川やラントヴェーア運河で行われるガイド付きの清掃ツアーや、水辺の木々への水やりなどをアクティビティとして用意。
特典にも、ボートツアーで使えるバウチャーや、ナイトスイミングイベントへの参加チケットなど、水に関連するものが多く取り入れられた。市内40の企業・団体が参加し、観光客や市民が参加できるアクティビティは約5,000件にのぼった。
またベルリンでは、これにあわせてデジタル版の「ウォーターアトラス」も公開された。これは市内の水浴エリアや水辺のレストラン、宿泊施設などをまとめたオンラインマップで、観光客に水辺の観光スポットの魅力を伝えるとともに、今後は環境に配慮が必要な保護区域などの情報も追加されるという。
Photo by Fionn Große on Unsplash
観光客をターゲットにしたこの取り組みのモデルとなったのは、デンマークのコペンハーゲンで2024年夏の観光シーズンに導入された「CopenPay(コペン・ペイ)」だ。
2年目の2025年には規模を3倍に拡大し、市内の約90の施設が参画。同市を訪れる観光客の意識の高さが窺えるとともに、この観光モデルがもつ可能性を示した。コペンハーゲン観光局(Wonderful Copenhagen)のリッケ・ホルム・ピーターセン氏は、次のように話している。
「旅行者は、自分が訪れる場所に何かを還元したいという思いを持っていて、しかもその意欲が非常に高いことがわかりました。そしてそれは、私たちにこのコンセプトをさらに発展させ、その影響を広げていく原動力となっています。私たちは観光にはポジティブな変化を生み出す力があると信じています。ベルリンでその次の一歩が踏み出されることを、とても楽しみにしています」
※参考
Berlin to reward litter picking tourists with free attraction tickets|INDEPENDENT
Do Good for Good: Berlin Launches BerlinPay on 14 May|visit BERLIN
Berlin in the GDSI|visit BERLIN
ELEMINIST Recommends