マイボトルを持ち歩く人が増えているいま、さまざまな機能やデザインのボトルが新たに登場している。そこで今回は、世界中から集めた個性派なエコボトルをご紹介。どれもいままでのボトルの常識を覆す最新のデザインばかりだ。まだエコボトルを持っていない人は、エシカルへの第一歩として、自分のライフスタイルに合うベストな一品を見つけてみて。
Mai Shiratori
トレンドリサーチャー
埼玉県出身。2014年から2019年までアメリカのニューヨークに居住し、トレンドリサーチャーとして衣食住のトレンドをリサーチする。さらに、ニューヨークでヨガ学んだことをきっかけに、ウェル…
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スペインを拠点とする、Closca(クロスカ)のエコボトル、「CLOSCA BOTTLE(クロスカ・ボトル)」は、特許を取得したシリコンベルト付きで、あらゆる部分に取り付けられるのが特徴だ。
シリコンベルトとFidlock(フィッドロック)と呼ぶマグネットロックシステムにより、自転車のフレームや、バックのストラップ、ベビーカーのフレームに巻きつけることができる。ハンズフリーで持ち歩けて、すぐに取り出せるすぐれものだ。
本体は強度の高いホウケイ酸ガラスでできていて、たとえ床に落ちても割れない。ボトルは蓋と底の両側が開くので、簡単かつ綺麗に洗浄可能。そのうえ、人体への悪影響が指摘されているBPAが不使用で、安心安全に使用できる。
さらに、近隣の給水スポットを探せる独自のアプリ、「Closca Water-Refill everywhere(クロスカ・ウォーターリフィル・エブリウェア)」もリリース。ユーザーに、必要なときに必要な量をリフィルできるシステムを提供しているのだ。
ハンズフリーなデザインと給水システムの構築により、マイボトルを持ち歩く時に荷物が増えるという懸念点を解消。身軽でエコなライフスタイルをデザインしてくれる。
Closca
https://closca.com/
※日本へ発送可能
ボトルをきちんと洗ったつもりでも匂いが気になったり、衛生面が気になる人におすすめしたいのがLARQ(ラーク)社の「LARQ Bottle(ラークボトル)」だ。ボトルのキャップには特許を取得した「PureVis™ UV-C LED」が内臓され、UVライトを照射することで生物汚染物質を99.9999%除去できる。世界初のセルフクリーニングボトルだ。
キャップについたボタンを押すと、60秒で洗浄が完了。その後も2時間ごとに電源が入り鮮度を保つという、なんとも賢いボトルである。USBケーブルを利用し、フル充電をすれば最大1ヶ月間充電が持続する。旅先にも気軽に持ち運べるほか、災害時の備えとして常備しておくのもいいだろう。
LARQ
https://www.livelarq.com/
※日本へ発送可能
オーストラリアで誕生したエコボトルブランド「frank green(フランク・グリーン)」はステンレス製で保温冷却が可能なボトルをラインアップしている。プッシュボタン式の蓋を採用し、シンプルな動作で中身を飲むことが可能。
また、「Tap to Pay Reusable Cup(タップ・トゥー・ペイ・リユーザブル・カップ)」シリーズには、決済機能が搭載されている。飲み物を入れてもらった後は、カップを決済端末にかざすだけで、支払いが完了するスマートなエコボトルだ。
※Visa payWave(ビザ・ペイウェーブ)のみ対応
決済機能を利用するには、まず「frank green Pay(フランク・グリーン・ペイ)」のアプリをダウンロードし、オーストラリアの金融機関が発行するクレジットカードと連携。アプリにお金をチャージし支払うシステムだ。
現在は、オーストラリアの銀行口座のみとなっているが、より多くの国や人に利用してもらえるよう改良中とのこと。キャッシュレスで新生活様式にもぴったりなこのサービスを、日本で利用できるようになる日が待ち遠しい。
frank green
https://frankgreen.com.au/
※日本へ発送可能
ジェムストーン(天然石)を内臓したウォーターボトルを開発したのが「VitaJuwel(ヴィタジュエル)」だ。
ジェムストーンが持つエネルギーの波動を水に転写。これをジェムウォーターと呼び、エネルギーを体内に取り込むという手法が古代ギリシャや中世の時代から慣れ親しまれている。VitaJuwelは、この手法をウォーターボトルという形にデザインし、現代のライフスタイルに合わせた飲み方を提案している。
ボトルはドイツでデザインし、ヨーロッパの熟練した職人が製作。素材には環境保護のために鉛を一切使わない行程でつくられたボヘミアンガラスを使用している。
また、ジェムストーンは、フェアトレードや、暴力・人権侵害・児童労働または環境破壊を介せずに取得したものだけを使用するというこだわりのもとつくられている。
ジェムストーンはそれぞれが異なったエネルギーを持っており、ブレンドすることで得られる効能が変わってくる。
シグネチャーである「VIA WELLNESS(ヴィアウェルネス)」は、心と感情を落ち着かせるアメジスト、自信を回復させるローズクオーツ、リラックス効果のあるクリアクォーツをブレンド。自分と向き合い、カラダが求めるエネルギーに合うブレンドを、15種類以上の中から選んでみよう。
VitaJuwel
https://www.vitajuwel.us/
VitaJuwel JAPAN
https://vitajuweljp.thebase.in/
※日本語サイトより購入可能
ニューヨーク発祥のエコボトルブランド「S’well(スウェル)」は、さまざまなシーンに合う豊富なサイズとデザインバリエーションが特徴。
BPAフリーかつ真空断熱三重構造のボトルは、汚れや匂い移りにも強い「18-8ステンレス」を使用し、保温冷却効果も高い。定番のサイズである17ozのボトルであれば、41時間の冷却と18時間の保温が可能である。
今回は、S’wellの豊富なラインアップの中から代表4商品を紹介する。
まずは、スリムで手にフィットしやすく、運動時にも最適なボトルタイプの「THE ORIGINAL(オリジナル)」。次に、飲み口が広く氷を入れたりかき混ぜやすいうえ、洗いやすさも兼ね備えた広口タイプの「TRAVELERS(トラベラーズ)」。
オフィスや自宅で保温冷却を保ち、おいしく飲みやすいカップタイプの「TUMBLERS(タンブラーズ)」。そして、子どもの小さな手でも握りやすく、飲み口も小さくデザインされた「s'ip by s'well(スイップバイスウェル)」だ。
これらのボトルに加え、新たに開発されたのが、フードボウルの「EATS(イーツ)」。21ozのボウルは、外出先でも食品を11時間の冷却と7時間の保温が可能。ステンレススチール製の外側のボウルと、トライタン製の内側のボウルの二層構造で、内側のボウルは冷蔵庫や電子レンジにも対応する。
ランチボックスには入れにくいヨーグルトやサラダ、パスタにも適しており、職場や学校、キャンプシーンで活躍するだろう。
S’wellは全商品が形状も容量が異なり、自分のライフスタイルに合わせた商品を選ぶ楽しさがある。
S’well
https://www.swell.com/
※日本へ発送不可
https://zozo.jp/women-brand/swell/
※AmazonやZOZO TOWNで購入可能
「Officina del Poggio(オッフィチーナ・デル・ポッジョ)」は、イタリアのボローニャを拠点とするレザーアクセサリーブランド。バックやコインケースなどを展開するコレクションの一つに「BOTTLE BAG WITH BOTTLE(ボトルバック・ウィズ・ボトル)」がある。
モデルでサステナブル・ファッション・アンバサダーのArizona Muse(アリゾナ・ミューズ)とコラボレーションしたこのアイテムは、24Bottles®(24ボトルズ)のウォーターボトルと、レザーのボトルケースが一体化。ショルダーバックのように肩から斜めがけし、ウォーターボトルをファッショナブルに持ち歩くことができる。
8色展開のボトルバックは、イタリアのベジタブルタンニン・レザーを使用。これは何世紀にもわたって受け継がれてきた、葉や樹皮などの有機物を使って皮をなめす「ベジタブルタンニンなめし」という環境負荷の少ない手法でつくられている。
Officina del Poggioは、副産物である皮を使用したり、作業工程ででる廃棄物を再利用するなど、環境に配慮したコンソーシアムと提携。ボトルバッグの売上の10%は、NO MORE PLASTIC®財団に寄付されるなどサステナブルなモノづくりをしている。
ボトルの他にも環境にやさしく、ファッションを楽しめるアイテムが揃う。ファッション好きは要チェックだ。
Officina del Poggio
https://www.officinadelpoggio.com/
※日本へ発送可能
自分のライフスタイルに合ったボトルを見つけられたら、給水スポットもチェックしておきたい。せっかくマイボトルを持ち歩いているのに、飲みきってしまったらペットボトル飲料を買い足すしかない......。
そんな矛盾を解消してくれるのが、日本全国の無料給水スポットを探せる「MyMizu(マイミズ)」というプラットフォームだ。位置情報から近隣の無料給水スポットを見つけ出せるアプリで、公共の給水機からカフェやレストラン、ショップなどの施設が登録されている。
さらに、無印良品は2020年7月1日より給水サービス「自分で詰める水」を開始。全国の店舗に給水機が設置されており、持参したマイボトルへの給水が可能だ。設置店舗は無印良品のアプリから確認しよう。
マイボトルを持ち歩くなかで、衛生面や中身を飲み終えたあとの新たな飲料ボトルの買い足しなど、いままで不便に思っていたことも、解消されつつある。それはマイボトルの利用者が増え、多くの人のアイディアが集まり、行動に起こす人たちが増えたからではないだろうか。
これからも、マイボトルの利用者や環境問題の意識を高く持つ人が増えることで、テクノロジーやサービスがさらに進化し、便利かつ環境にやさしいマイボトルライフが待っているだろう。
持っているマイボトルは大切に使い、いつか買い換えるタイミングがきた時は今回の5選を参考にしてほしい。ともに脱プラを進み続けよう!
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