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厚生労働省が発表した「簡易生命表(令和6年)」によると、日本の平均寿命は、男性が81.09歳、女性は87.13歳だった。これまでの日本人の平均寿命の推移と、世界の主要な国の平均寿命との比較も紹介する。
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厚生労働省が毎年発表する「簡易生命表」。2024年(令和6年)の結果から、最新の日本人の平均寿命は以下のとおりだった。男性は前年と変わらず、女性は前年の87.14歳から0.01年下回った(※1)。
男性 | 女性 |
---|---|
81.09歳(0.00) | 87.13歳(-0.01) |
平均寿命についてみるとき、ぜひ注目したいのが「健康寿命」だ。平均寿命は人が生まれてからあと何年生きられるかを示した平均値であるのに対して、健康寿命は人が健康に生活できる年月を示す。
厚生労働省によると、最新の男女の健康寿命は以下の2022年(令和4年)の結果だ。平均寿命と健康寿命の差は、日常生活に制限が出てしまう「不健康な期間」とみなされ、男性が約8年、女性は約11年。この不健康な期間は、年々短縮傾向にある(※2)。
男性 | 女性 |
---|---|
72.57歳 | 75.45歳 |
では、これまでの日本人の男女別の平均寿命がどのように推移してきてか見てみよう。
およそ50年前(1970年代)頃の平均寿命は、男女とも70代だった。だが約40年前(1985年)頃には、女性の平均寿命が80代まで伸び、男女差が開いていった。男性の平均寿命が80代になったのは、2015年前後のことだ。2022年に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で男女とも平均寿命がわずかに短縮したが、近年は、男性が81歳、女性が87歳前後で推移している(※1)。
年 | 男性 | 女性 | 男女差 |
---|---|---|---|
1947(昭和22) | 50.06歳 | 53.96歳 | 3.90歳 |
1950-52(昭和25-27) | 59.57歳 | 62.97歳 | 3.40歳 |
1955(昭和30) | 63.60歳 | 67.75歳 | 4.15歳 |
1960(昭和35) | 65.32歳 | 70.19歳 | 4.87歳 |
1965(昭和40) | 67.74歳 | 72.92歳 | 5.18歳 |
1970(昭和45) | 69.31歳 | 74.66歳 | 5.35歳 |
1975(昭和50) | 71.73歳 | 76.89歳 | 5.16歳 |
1980(昭和55) | 73.35歳 | 78.76歳 | 5.41歳 |
1985(昭和60) | 74.78歳 | 80.48歳 | 5.70歳 |
1990(平成2) | 75.92歳 | 81.90歳 | 5.98歳 |
1995(平成7) | 76.38歳 | 82.85歳 | 6.47歳 |
2000(平成12) | 77.72歳 | 84.60歳 | 6.88歳 |
2005(平成17) | 78.56歳 | 85.52歳 | 6.96歳 |
2010(平成22) | 79.55歳 | 86.30歳 | 6.75歳 |
2015(平成27) | 80.75歳 | 86.99歳 | 6.24歳 |
2020(令和2) | 81.56歳 | 87.71歳 | 6.15歳 |
2021(令和3) | 81.47歳 | 87.57歳 | 6.10歳 |
2022(令和4) | 81.05歳 | 87.09歳 | 6.03歳 |
2023(令和5) | 81.09歳 | 87.14歳 | 6.05歳 |
2024(令和6) | 81.09歳 | 87.13歳 | 6.03歳 |
日本人の平均寿命は世界的に見てもトップクラス。とくに女性については、過去40年連続で世界1位だ。世界の主な国(G7)の平均寿命は以下のとおり(※1、なお平均寿命の作成期間は国により異なる)。
国 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
アメリカ | 75.8歳 | 81.1歳 |
ドイツ | 78.17歳 | 82.99歳 |
イギリス | 78.82歳 | 82.77歳 |
カナダ | 79.25歳 | 83.79歳 |
イタリア | 81.436歳 | 85.495歳 |
フランス | 80.04歳 | 85.60歳 |
世界全体でみても、男女とも平均寿命は年々伸びている傾向にある。だが、それらと比べても日本の平均寿命は高いことがわかるだろう。
ちなみに、WHO発表の世界185か国の平均寿命は71.4歳。健康寿命は61.9歳だ(※3)。
日本人は平均寿命が長いことがよく知られている。だが、本当に目を向けるべきなのは、健康に生活できるまでの年齢を表した「健康寿命」。日本政府は、健康寿命をのばし、平均寿命との差を縮小することを目指している。
※1 令和6年簡易生命表の概況|厚生労働省
※2 健康日本21アクション支援システム|厚生労働省
※3 World health statistics 2025: monitoring health for the SDGs, sustainable development goals|WHO
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