2025年「ジェンダーギャップ指数」全ランキング 日本は118位

階段に並んで座る女性たち(黒人と白人など)

Photo by Joel Muniz on Unsplash

男女の格差を数値としてまとめた「ジェンダーギャップ指数」。世界経済フォーラムから、最新のランキングが発表された。2025年の全ランキング結果と日本の順位、世界の動向について紹介しよう。

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2025.07.09

日本は世界118位 スコアの内訳と課題は?

日本は118位で、前年(2024年)と順位に動きはなかった。スコアのもととなった4つの分野の内訳は以下のとおりだ。

分野スコア(順位)前年のスコア(順位)
経済0.613(112位)0.568(120位)
教育0.994(66位)0.993(72位)
保健0.973(50位)0.973(58位)
政治0.085(125位)0.118(113位)

経済と教育の分野ではスコアを上げたが、保健についてはスコアの変化はなく、政治についてはスコアが大きく下がった。結果として、総合スコアは、前年より0.003アップと、ほぼ変動がなかった。これまでも指摘されてきているように、日本のジェンダーギャップ指数のスコアと順位が低い大きな理由のひとつが、政治の舞台に登場する女性が少なく、男性が主体であることだ。

AIによって世界のジェンダーギャップは広がるのか?

なかなか縮まらない、世界のジェンダーギャップ。昨今はビジネスのあらゆる分野にAIの活用がはじまっており、このAIの台頭によって、ジェンダーギャップにも影響をもたらすとみられている。

例えば、AIが生成したコンテンツに登場する人物には、医師は男性、看護師は女性というステレオタイプで役割が割り振られるケースがあると考えられる。これは、AIが学習したデータに、そもそもこのようなジェンダーバイアスがかかっていたと見られる(※2)。このようなAI生成のコンテンツが大量につくられると、ジェンダーギャップが広がる可能性もある。

一方で、AIによってジェンダー平等にもとづいたコンテンツがつくられるのなら、人々の間のジェンダーギャップの解消につながる可能性もあるだろう。

ただ、そもそもSTEM(科学、技術、工学、数学)分野に携わる女性が約3割と少ないことから、AIリテラシーの差が広がり、ジェンダーギャップが広がるという意見もある。

AI技術の革新とともに、そのようなジェンダーギャップへの影響にも、今後注視していくべきだろう。

※掲載している情報は、2025年7月9日時点のものです。

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