クロアチア・クルク島が「ごみゼロの島」に ギリシャのティロス島に続き世界2番目

クロアチアのクルク島

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クロアチアのクルク島が「ゼロ・ウェイスト認証」を取得した。これは、ギリシャのティロス島に次いで、世界で2番目の快挙となる。

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2025.02.20
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世界で2番目「ゼロ・ウェイスト認証」を取得した島に

クロアチアの西部にあり、アドリア海に浮かぶ島、クルク島。種子島より一回り小さいほどの大きさの島で、美しいビーチがあり、クロアチア本土や近隣から訪れる観光地でもある。そんなクルク島が2024年10月末、「ゼロ・ウェイスト認証(Zero Waste certification)」を取得した。

ゼロ・ウェイスト認証を取得し、「ごみを出さない島」となったのは、ギリシャのティロス島が第1号。クルク島は、それに次ぐ2番目の快挙だ。

ゼロ・ウェイスト認証とは?

ゼロ・ウェイスト認証とは、ヨーロッパの非政府組織「ゼロ・ウェイスト・ヨーロッパ」がスピンオフした団体「ミッション・ゼロ・アカデミー」による認証制度だ。同団体では、ヨーロッパ全土のコミュニティを対象に、廃棄物ゼロを目指すためのプロセスをサポートし、廃棄量を削減した循環型経済の実現を目指している。

ゼロ・ウェイスト認証を取得するためには、以下の5つのステップを踏まなければならない。

(1) 自治体によるゼロ・ウェイスト参加表明
(2) ゼロ・ウェイストへの取り組みの構築
(3) そのシステムの実施
(4) 認証
(5) 改善

また、定められた必須項目をクリアする必要があり、それぞれの項目をスコアで評価。認証は5つのレベル(星の数)があり、認証を取得した後も、毎年廃棄物ゼロの取り組みを改善することが求められ、3年おきに監査が行われる仕組みだ。

これまでゼロ・ウェイスト認証を取得した都市は、全部で13。例えば、下記のような都市がある。

都市(国)取得年
カパンノリ(イタリア)2007年
ブルフニカ(スロベニア)2013年
エル・ボアロ(スペイン)2016年
キール(ドイツ)2021年

観光地でも廃棄物ゼロへ

クルク島が廃棄物ゼロに向けた取り組みを始めたのは、2021年のこと。廃棄物収集・処分システムを基盤として、地元の廃棄物管理会社とゼロ・ウェイスト・クロアチアの協力のもと、家庭でのコンポストを推進するなどして、分別ごみ収集率58%、国民一人当たりの混合ごみ量を全国平均より22%削減。さらにごみに関する教育の実施、さらなるごみ削減対策の実施等も行い、それらの取り組みが評価された。

ゼロ・ウェイストの認証の監査人は、ヨーロッパの自治体に、観光地であっても廃棄物ゼロを目指せる好例として、クルク島の取り組みを参考にしてほしいと呼びかけている。

クルク島では、まだ5段階レベルのうち、もっとも低いレベルでの取得であるため、今後はさらなるレベルアップを目指していく。

※掲載している情報は、2025年2月20日時点のものです。

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