Photo by Climeworks
大気中に存在するCO2を回収して石に変える技術で知られるクライムワークス。同社は、アイスランドに世界最大規模の施設「マンモス」をオープンし、操業を開始する。
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温室効果ガスの主成分で地球温暖化の原因となっているCO2。大気中に増えてしまうそのCO2を直接回収しようという技術がある。そんな試みを進めているのが、スイスのClimeworks(クライムワークス)だ。同社では、大気中からCO2を回収し、それを石にして地中に埋める技術を開発してきた。
そんな同社が、アイスランドに世界最大規模となるCO2回収施設「マンモス」をオープン。稼働を開始することを発表した。
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クライムワークスでは、大気中のCO2を直接回収する「Direct Air Capture(DAC)」と呼ばれる技術を利用し、これまでにアイスランドに商業用の初めての施設「オルカ」をつくってきた。
だが、今回発表された「マンモス」は「オルカ」の約10倍の規模。合計72個のコレクターコンテナが設置される予定で、年間で最大36,000トンの CO2を回収できるように設計されているという。現在は、12個のコレクターコンテナが設置され、2024年中の完成予定だ。
クライムワークスでは、米国エネルギー省より公的資金を受けて、ルイジアナ州などの複数のプロジェクトも進めている。さらに、ノルウェー、カナダ、ケニアでもプロジェクトの開発が進められているという。
同社の共同創業者で共同最高経営責任者を務めるヤン・バルツバッハー氏は、「マンモスでの操業によって、クライムワークスの生産能力を2030年までにメガトン、2050年までにギガトンにスケールアップする旅の証となる」と語っている。
大気中のCO2を回収するのにかかるコストについては明らかにされていないが、2030年までに1トンあたり400~600ドル、2040年までに1トンあたり200~350ドルに削減する目標だという。
世界中が注目するクライムワークスの取り組みに、ますます目が離せなくなりそうだ。
※参考
Climeworks opens world's largest plant to extract CO2 from air in Iceland|Reuters
Climeworks switches on world’s largest direct air capture plant|Climeworks
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