ジェンダー平等1位でも残る格差 アイスランドで男女平等を求めるストライキ

アイスランドで48年ぶりの女性終日ストライキ 男女賃金格差の解消を目指す

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アイスランドで男女平等を求めるストライキが行われた。カトリン・ヤコブスドッティル首相を含むアイルランド全土の数千人の女性とノンバイナリーの人々が参加し、男女賃金格差の解消を求めて声をあげた。

今西香月

環境&美容系フリーライター

慶應義塾大学 環境情報学部卒。SUNY Solar Energy Basics修了。 カリフォルニア&NY在住10年、現地での最新のサステナブル情報にアンテナを張ってライター活動中

2023.11.06
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男女平等の拡大を求め全日ストライキ

アイスランドで10月24日、男女差別解消を求めるストライキが行われた。アイスランドのカトリン・ヤコブスドッティル首相を含め、数千人の女性が参加した。

このストライキは、「女性の休日」を意味する「クヴェンナフリ」と名付けられたもの。第1回目が行われたのは1975年のことで、このときはアイスランドの女性の90%がこの日の労働を拒否。世界初の女性大統領の誕生のきっかけとなった。

今回は、それから48年ぶりのストライキで、男女平等を訴えるストライキとしては7回目となった。

主催者によると、ストライキにはアイスランドの女性が直面している“組織的な”賃金格差とジェンダーに基づく暴力の解消を啓蒙する狙いがある。国内最大の公務員労働組合であるアイスランド公共労働組合連合(BSRB)のほか、アイスランド看護師協会、アイスランド女性協会などが支援している。

同国の公共放送RÚVによると、ストライキ当日は一部の学校は休校となり、図書館は閉館し、地元の銀行で営業していたのは1店のみだった。また、女性ジャーナリストがストライキに参加したため、RUVの報道内容などに影響が出たとも伝えた。

ストライキに参加した人物のなかでもっとも注目されたのが、カトリン・ヤコブスドッティル首相である。彼女は予定されていた閣議を延期し、アイスランド女性との連帯を示したいと繰り返し語った。

さらに、アイスランド首相官邸で働く職員の3分の2を占める女性職員も全員ストライキに参加し、この日は出勤しなかった。

ジェンダーギャップ指数1位の国でも残る格差

アイスランドは、男女平等が進む国として知られている。世界経済フォーラムによるジェンダーギャップ指数ランキングで、アイスランドは14年連続で1位にランク付けされている。

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ところが、男女平等の世界的リーダーである同国でさえ、一部の職業では女性の収入は男性より21%低く、女性の40%以上がジェンダーギャップを経験しているという。

とくに、清掃や介護職など伝統的に女性と紐づく職業は、仕事内容が過小評価され、低賃金であるのが現状だ。参加者のなかには1975年のストライキに参加した人もいるが、男女平等を求める声は48年経った現在も続いているようだ。

1975年のストライキとは異なり、今回のストライキの参加者には、女性だけでなくノンバイナリーの人々も含まれるなど進展は見られたが、本質的な男女平等の実現にはまだまだ時間がかかるのかもしれない。

※掲載している情報は、2023年11月6日時点のものです。

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