創業300余年の鰹節専門店「にんべん」は、「薫る味だし」の新フレーバーとして、日本橋だし場「薫る味だし 野菜と昆布」を新発売する。プラスチック削減や海洋資源保護活動支援に取り組む同社の新商品は、動物性原料不使用のだしパックだ。
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株式会社にんべんは「薫る味だし」の新フレーバーとして、日本橋だし場「薫る味だし 野菜と昆布」を11月1日(水)より発売開始する。
玉ねぎ、トマト、ごぼう、セロリ、にんにくの5種類の厳選野菜と北海道産真昆布を使用した動物性原料不使用のこだわりの味付きだしパック。やさしい味わいの野菜と昆布だしで、和洋さまざまな料理を楽しむことができる。
薫る味だしシリーズでは、4品目のフレーバー。満足の行く味を目指し、試行錯誤した結果、構想から約2年を経ての発売となった。野菜と昆布のうまみを活かしただしパックは、従来品同様に「だし」「調味料」として、1袋で2役の便利な使い方ができる。
商品の開発・販売のほか、だしコミュニティ・だし専門店「日本橋だし場」や、本物の鰹節やだしを味わえる和ダイニング「日本橋だし場 はなれ」、だしの惣菜専門店「一汁旬菜 日本橋だし場」などの各種店舗を通し、鰹節やだしに親しめる場も広げている。
にんべんは、創業300余年の鰹節専門店として、食のあらゆるシーンで「鰹節」や「だし」の無限の可能性を提案していく「かつお節・だしライフデザインカンパニー」を目指していくとしている。
にんべんは1699年(元禄12年)に創業し、320年以上にも渡って、日本の伝統食品である鰹節や、鰹節でひく和食の基本「だし」を使ったさまざまな商品を生み出し、日本の食文化を伝承してきた。
サステナブルな経営を続けてきたその理念には、SDGsにも通じる 「ミツカネにんべん」という考え方がある。
「ミツカネにんべん」とは、にんべんに古くから伝わるもので、3つのイ(にんべ ん) を表している。1つ目は鰹節を使うお客様、2つ目は鰹節を創る人、3つ目は鰹節の商いをする人だ。
この3つの信頼関係の成立が商売の要であるという考えを大切にしており、この三方良しのマインドは、持続可能な社会という視点からSDGsに通じる考え方と言える。
WWFジャパンでは、魚のサステナビリティ状況を知ってもらうために、お馴染みの魚に対してサステナビリティの5段階評価を示している。
カツオは現時点で黄色信号。日本のみならず、海外ではツナ缶の材料として重宝され、安価なタンパク源として漁獲量が増大している。
資源管理の必要性から、2022年末のWCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)で カツオの漁獲戦略が導入され、より持続的に中西部太平洋のカツオ資源を利用できるようになった。
鰹節は、製造工程の最初から捨てる部分がほとんどないサステナブルな仕組みのなかでつくられている。
【鰹節の製造工程】
カツオ⇒生切り⇒篭立て⇒煮熟⇒骨抜き⇒修繕⇒焙乾⇒カビ付け⇒本枯鰹節完成
①飼料・肥料
カツオの頭や内臓を取り除き、鰹節を形づくる生切りの工程からは、頭、骨、ヒレ、内臓といった部位が残る。これらは細かく粉砕し、飼料や肥料として使われる。また、工場から排出される汚泥も、排水処理のうえ脱水し肥料として使われる。
②エキス
カツオを煮上げる工程では、その残った煮汁を濃縮してカツオエキスとして活用し、カップラーメンのスープなどの原料に利用される。
③カルシウム
煮上がった身から残っている骨を取り除き、骨は粉末状にしてカルシウム補助食品として商品化されている。
④釉薬
水分を飛ばして乾燥させる焙乾に使われた薪の灰は、陶磁器の釉薬に利用されることがある。
水産資源であるカツオを扱い水産加工に関わる企業として、にんべんではさまざまな取り組みを行ってきた。
①容器の軽量化
鰹節フレッシュパックのプラスチック使用量削減や仕切りの削減、 包材の仕様を変更しより長く保管できるようになったことで賞味期限の延長を実現。また、つゆの素に使用されるペットボトルの軽量化を行ったことで、プラスチック使用量を年間約6万キロ削減した。
②海洋資源保護活動支援
2020年7月1日から2022年3月31日迄のレジ袋売上金を、公益財団法人日本自然保護協会に寄付。この寄付金は、協会の主な活動の1つである「壊 れそうな自然を守る」活動の内「全国砂浜ムーブメント」の支援に当てられ、 海洋問題の解決を目指す活動へ使用される。
お問い合わせ先/株式会社にんべん
https://www.ninben.co.jp/
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