オーストラリアの大手小売Kマート、自社ブランドコスメをクルエルティフリーに

オーストラリアン「Kmart」のコスメ

オーストラリアの大手小売チェーンのKマートは、自社コスメブランドの「ANKO」と「OXX Cosmetics」でリーピングバニー認証を取得。動物実験を行わないクルエルティフリーに刷新して、地元で大きな話題となっている。

夏目 円(なつめまどか)

美容ライター/エディター

オーストラリア在住。大学卒業後、出版社にて編集者を務めたのち独立。美容ライター・エディターとして20年以上のキャリアがあり、50歳を機にメルボルンに移住。現地でのナチュラルコスメ、ビュー…

2023.09.27
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自社コスメブランドで「リーピングバニー認証」を取得

オーストラリアン「Kmart」のコスメ

低価格帯製品が中心で、幅広いジャンルの製品を扱う大手小売店の「Kマート」。このたび自社ビューティブランド「ANKO」、「OXX Cosmetics」で、動物実験を行わないクルエルティフリーの認証「リーピングバニー」を取得した。

Kマートは、自社のコスメブランドをクルエルティフリーにした、オーストラリアで初めての小売店となることから、地元で大きなニュースとなっている。

この取り組みの背景にあるのは、Kマートが1987年から行っている、人と地球、環境に配慮したプログラム。自社製品で積極的にリサイクル素材を使用するなど取り組みを行っており、今回ビューティプロダクトについてもリーピングバニーの認証取得に至った。

「ANKO」、「OXX Cosmetics」は、動物実験を実施しない、動物実験を行った原材料を使用しないなど、リーピングバニーの認証基準をすべてクリアした。

どのニュースサイトにも、Kマートのような大規模な小売店がクルエルティフリーの基準を満たしたことをポジティブに受け止めている印象だ。「Kマートはボディショップやラッシュの仲間入りをした」と紹介する記事もあった。

クルエルティフリーの意味・基準は リーピングバニー認証マークを知ろう

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低価格で「クルエルティフリー」がより身近な存在に

オーストラリアは言わずもがな、オーガニック、ヴィーガンなどをはじめとしたナチュラルコスメ超先進国。

ドラッグストアでもクルエルティフリーのコスメを気軽に購入できるが、Kマートのようなサプライチェーンもクルエルティフリーに舵を切ったことで、より多くの人たちにクルエルティフリーの重要性が認知されることだろう。このニュースが報じられると、KマートのInstagramには支持するメッセージがたくさん届いているという。

さらにもうひとつ特筆すべきなのが、今回クルエルティフリーになった「ANKO」、「OXX Cosmetics」の価格帯である。例えば、ナイアシンアミドを配合した美容液が6オーストラリアドル(約570円)、夜用リップマスク3オーストラリアドル(約280円)、ファンデーション9オーストラリアドル(約860円)とかなり低価格帯。ほとんどの製品が1,000円以下で購入できるので、幅広い年代に親しまれている。

筆者は実際にいくつか試してみたが、使用感や発色に関しても価格以上のクオリティのように感じる。とくに、スキンケアに関してはテクスチャーや香りといった使用感が思いのほかよかった。このような低価格帯で、クルエルティフリーのコスメがより身近に広がっていくだろう。

報道から1週間が経過した頃、売れ行きを調べるため実際に足を運んでみると、人気製品は品薄状態に。オーストラリアにはCoalsやWoolworthといった多くの店舗をもつスーパーマーケットがあることから、それらの店舗でもクルエルティフリーの商品を増やす可能性もある。今後の動向にも注視したい。

※掲載している情報は、2023年9月27日時点のものです。

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