Photo by Andrew Seaman on Unsplash
史上もっとも暑い年になることが予想されきた2023年。世界各地で連日のように記録的な暑さが続き、その可能性はますます高まっている。科学者は「未知の領域」の暑さと警鐘を鳴らしており、労働時間を午前6時から午後2時に早めることをすすめる声も出てきた。
ELEMINIST Editor
エレミニスト編集部
日本をはじめ、世界中から厳選された最新のサステナブルな情報をエレミニスト独自の目線からお届けします。エシカル&ミニマルな暮らしと消費、サステナブルな生き方をガイドします。
わたしたちの買い物が未来をつくる|NOMAが「ソラルナオイル」を選ぶワケ
2023年6月は、アメリカや欧州の大半の国々、アジアの一部の国が熱波に襲われ、観測史上最高気温を記録した日が10日と、観測史上もっとも暑かった月となった。これに続き、7月も世界各地で猛暑が続き、これまで言われてきた「2023年は史上もっとも暑い年になる」予測が、いよいよ現実のものとなりそうだ。
気候変動に関するアメリカの非営利団体バークレー・アースの科学者は7月11日、「2023年が史上もっとも暑い年となる可能性は80%以上ある」と述べている。これまで、観測史上もっとも暑い年は2016年と2020年だったが、2023年はそれを塗り替える可能性が高いというのだ。
先日は、北極海の氷が2030年代の夏には、すべて溶けて消失する可能性があることがわかり、科学者たちはここ最近の暑さを「未知の領域」「脅威的」「恐ろしい」などと表現。警鐘を鳴らしている。
気候変動による厳しい暑さが続くなか、オックスフォード大学の博士は労働時間を早めることをすすめている。従来の労働時間は、「午前9時から午後5時まで」が一般的だが、「午前6時から午後2時まで」と、3時間早めるのがいいという。
実際、スペインなどのヨーロッパの一部の地域などでは、暑さに対応するためこのような労働時間が導入されているそうだ。とくに、建設や農業などの仕事で屋外で働く人々は、一日のなかでも暑さが厳しくなる午後の時間帯に働くのは危険だ。小売店などは、午後2時から午後6時までは店を閉め、午後6時になると再び開店するところもあるという。
暑さが厳しくなるほど、冷房がフル稼働することとなりエネルギーが必要となる。その結果、さらに多くの化石燃料が燃やされて気候変動が加速し悪循環することも考えられる。
私たちが生活スタイルや労働時間を変えるなどして暑さに対応して、これ以上気候変動を加速させないことが必要だ。いま地球で起きている現実を、一人ひとりが“じぶんごと”として考えることが大切ではないだろうか。
※参考
Global heat in ‘uncharted territory’ as scientists warn 2023 could be the hottest year on record|CNN
2023 on track to be the hottest year ever recorded|The Straits Times
Forget the 9-5, get ready for the 6-2! Brits might have to work earlier (and ditch the suit and tie) to cope with the 'uncomfortable' heat caused by climate change, experts warn|Daily Mail
ELEMINIST Recommends