【2023年最新】世界平和度指数ランキング発表　世界でもっとも平和な国は？

「世界平和度指数」とは

「世界平和度指数（Global Peace Index）」とは、世界各国の平和度合いを数値化し、ランキング形式でまとめたもの。オーストラリアに本部をおく国際的なシンクタンク、経済平和研究所（IEP）が毎年発表を行っている。

対象となるのは、世界人口の99.7％を占める世界163の国と地域だ。それぞれについて、以下の３つのカテゴリにわたる全23の項目について評価している。

・社会の安全・治安
・現在進行中の国内外の紛争
・軍事化

スコアは低いほど、平和度が高いことを示している。

【2023年・最新】世界平和度指数ランキング

もっとも平和な国１位はアイスランド　16年連続

2023年世界平和度指数ランキングで１位になったのは、アイスランド。2008年から16年連続の快挙となる。アイスランドは軍隊をもたない「非武装」の国として知られる。

またランキング上位には、デンマーク、アイルランド、オーストリアなど、ヨーロッパの国々が多くあがった。

日本は世界９位

日本のランクは９位で、2022年と同じとなった。カテゴリー別にみると、日本は「社会の安全・治安」で、１位のフィンランドに次いで２位。社会全体の治安の良さがスコアにあらわれたようだ。

もっとも平和ではない国は？

2023年世界平和度指数ランキングのワースト12は以下のとおりだ。なお、このランキングを発表したIEPでは、この12か国の平和度を「非常に低い」と最低ランクに位置づけている。

アフガニスタンが８年連続で最下位

もっとも平和ではない国になったのは、アフガニスタンだ。世界平和度指数ランキングで８年連続での最下位となった。アフガニスタンは、日本の外務省でも海外渡航に関して「退避勧告」を出す危険な国。テロ、誘拐、強盗などの危険が常にともない、非常に不安定な治安情勢が続いている。

ウクライナ・ロシアも平和度が悪化

2022年２月からはじまった、ロシアによるウクライナの侵攻。１年を過ぎても収束する気配が見えていない。そのため、ロシアもウクライナも、平和指数はもっとも低いスコアに。とくに、ウクライナは前年より14ランクも下がる結果となった。

世界の平和度指数は悪化

2023年の世界平和度指数ランキングを振り返ると、前年に比べて平和度指数がよくなった国は84か国。悪くなった国は79か国だった。各国の平均スコアは0.42％上昇し、それだけ世界の平和度が悪化していることを表している。

この大きな要因となっているのは、ウクライナ、ロシア間の戦争をはじめ、各国で起きている紛争だ。ウクライナとロシアの戦争による死者を除いても、紛争による死者は増加しているものとみられている。

安心して平和にくらせる世界へ

世界９位の安全な国である日本にいると、他国での暮らしを考えることは少ないかもしれない。しかし地球上には、命の危険がともなうような中で一日一日を過ごしている人も多い。遠く離れた場所に住むわたしたちにできることは限られているかもしれないが、そのような人々の存在を知ることが、まずは大切だろう。

※ Global Peace Index 2023｜IEP