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オーストラリアのカンタス航空は、客室乗務員の服装規定を見直し、これまで女性の客室乗務員に求めてきた化粧とハイヒールの着用を撤廃。男性については、髪をのばしてコーンロウのヘアスタイルにすることも認める。世界中で広がるジェンダーニュートラルの考えに対応するものだ。
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カンタス航空は先日、10年ぶりに客室乗務員の服装規定について全面的に見直しを行った。その内容によると、女性と男性とそれぞれに設けられた服装規定を完全に撤廃。
これまでは、女性なら化粧をしてハイヒールを着用することが求められていたが、その必要がなくなる。また男性についても、髪をのばすほか、コーンロウ(頭皮に細い三つ編みを編み込むヘアスタイル)も認められる。客室乗務員それぞれの好みやライフスタイルにあわせて、化粧の有無やヘアスタイルなど、外見について自由に選べることとなる。
カンタス航空の客室乗務員から成る労働組合は、従業員の服装について「より快適で実用的なものにするよう」、同社へ働きかけていた。今回の服装規定見直しは、これを受けたものだ。
女性ならスカートにヒールの靴をあわせ、きれいに化粧する。男性は短髪にパンツスタイル。これまでは、そんな概念が一般的で多くの企業がそれに準じた服装の規定を設けてきた。
しかし、性別の垣根をなくしたジェンダーニュートラルな考え方が一般的になり、個々が尊重されるようになっているいま。世界の航空会社では、カンタス航空と同様の動きが広がっている。
たとえば、イギリスのヴァージン・アトランティック航空では2022年、従業員の性別にかかわらず、スカートやパンツなどの好きな制服を自由に選んで着用できるようにした。
アメリカのユナイテッド航空では2023年5月、自分の名札を「She/her(彼女)」や「He/his(彼)」など、自分のアイデンティティにあわせて表示できるようにした。カナダのウエストジェット航空でも、従業員の制服において「女性」と「男性」というカテゴリーの区分けを排除している。
このようなジェンダーニュートラルな考えは、今後もますます広がっていきそうだ。
※参考
Qantas no longer requires flight attendants to wear heels, makeup — sparking outrage|New York Post
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