洋服・バッグから障子紙も 「エコペット®」でできた身近なアイテム6つ

帝人フロンティアが開発した「エコペット」でできた身近なアイテム

使用済みペットボトルや裁断くずなどをリサイクルしたポリエステル繊維「ECOPET®(エコペット®︎)」。ジャケット、ユニフォームなどのアパレル製品はもちろん、バッグ、障子紙まで、私たちの暮らしのさまざまなシーンで活用されている。

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エレミニスト編集部

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2023.05.08
Promotion: 帝人フロンティア

リサイクルポリエステル繊維のパイオニア「エコペット®︎」とは?

リサイクル素材のパイオニア「エコペット®︎」

「ECOPET®(エコペット®︎)」は、帝人フロンティアが廃棄物を資源として循環させる研究を重ねて開発したリサイクルポリエステルだ。いまから25年以上前の1995年に誕生した、リサイクルポリエステル繊維のパイオニア的存在と言える。

原料は、使用済みのペットボトルや、衣料品、繊維くず。これまで廃棄されていたものを使用しているため、燃やされて処分されるごみを減らしCO2の削減にも貢献できる

2020年時点で、生産されたエコペット®︎は累計50万トン以上。ペットボトルに換算すると250億本分にもなる(1本20gとして換算)。

そんなエコペット®︎は、洋服からバッグ、資材用途まで、暮らしのあらゆるシーンで活用され、進化し続けてきた。

リサイクルポリエステル「エコペット®」って? 不要なものが繊維に生まれ変わる

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「エコペット®︎」でできた身近なアイテム<洋服>

ベースボールジャケット(THOUSAND MILE)

1993年、ライフセーバーによって立ち上げられたアメリカ発のアウトドアブランド「THOUSAND MILE(サウザンド マイル)」。“海”や“アウトドア”に関わりの深いブランドだからこそ、環境配慮への取り組みを急務と考え、何かアクションを起こせないかと模索していた。そうしたなか、出合ったのがエコペット®︎だった。

目的に合わせ、さまざまな糸をつくることのできるエコペット®︎を採用。「エコだから着る」ではなく「なんとなく気に入って着ていたものが、実はエコだった」というように、お客様の日常に溶け込むような商品をつくりあげた。

今後も少しずつ、環境に配慮したアイテムを増やしていくことを目指している。

ポロニット(F/CE.)

実際に訪れた国の生活、歴史、アート、音楽などの文化から得たインスピレーションをデザインに落とし込んだ日本発のファッションブランド「F/CE.(エフシーイー)」。リサイクルポリエステルでありながらも伸縮性や速乾性など高い機能を備えており、なおかつ発色の美しい素材だったため、今回のアイテムにエコペット®︎を採用した。

ポロニットというベーシックな形だからこそ、着用時のシルエットにこだわり、何度も試作を繰り返した結果、高級感ある仕上がりになったという。

できあがったポロニットを着用したお客様からは、軽さに驚く声や、立体感のあるデザインを気に入る声が寄せられている。今後は乾きやすさや型崩れしない特性を活かしたデザイン性のあるニットを検討しているそうだ。

レプリカユニフォーム(川﨑ブレイブサンダース)

B.LEAGUE所属プロバスケットボールチーム「川崎ブレイブサンダース」は、SDGsプロジェクト『&ONE』に取り組み、バスケットボールを通じて健康と働きがいの機会を提供し、川崎をより幸せな街にすることを目指している。

チームを運営するなかで、課題として感じていたのがアリーナで出るごみだった。とくに、飲み終えたペットボトルのごみの量が気になっていたという。

「試合のたびに、これだけペットボトルのごみが出てしまうのは、これからの未来を思うと、どうなのだろうか」。そうした疑問から、ペットボトルの再活用について検討しながらも、まずはレプリカユニフォームにエコ素材を採用することを検討し始めたのがきっかけだった。

肌触りやストレッチ性などスポーツとの相性にもこだわり、エコ素材のユニフォームファッションを自然に楽しんでもらえることを目指して開発。できあがった品質の良さには、「これがエコ素材なんだ!」と驚きの声も上がっているという。

「エコペット®︎」でできた身近なアイテム<バッグ>

マルチポケットバックパック&トートバッグ(ナノ・ユニバース)

オン・オフどちらのシーンでも活躍するアイテムを使ったスタイリングを提案している「NANO universe(ナノ・ユニバース)」では、エコペット®︎を使用したバックパックとトートバッグが開発された。

環境へ配慮した素材を使うなどサステナブルな商品開発がファッション業界に浸透し始めているなか、今回の企画がスタート。環境に配慮しながらも実用性も重視している点で、バッグ制作にもっとも適した素材だとしてエコペット®︎が採用された。

どちらのバッグにも、太番手のエコペット®︎の糸を織った丈夫なバスケットクロスを使用。フェイクレザーを部分使いすることで、実用性と高級感の両立を実現している。

アメニティバッグ(富士屋ホテル)

明治11年創業の箱根のクラシックホテル「富士屋ホテル」は、企業行動憲章に環境問題に積極的に取り組むことを掲げており、アメニティバッグの素材にエコペット®︎を採用している。

バッグに使ったエコペット®は小松マテーレの「オニベジ」という素材の染色技術によって染め上げられている。玉ねぎの皮から抽出した成分をベースに、ブドウの搾りかす、竹炭などの天然成分を活用した「オニベジ」と、エコペット®の技術力の高さを評価して、採用に至ったという。

宿泊者からは、「環境問題に積極的に取り組む姿勢がわかりやすく伝わっていい」といった声が寄せられており、今後はアメニティポーチの制作も検討しているという。

「エコペット®︎」でできた身近なアイテム<住宅>

障子紙(大直)

和紙の産地・山梨県市川大門に本社を置く大直(おおなお)は、サステナブルな新商品の開発にあたりさまざまな素材を探しているなかで、エコペット®︎と出合った。

開発においては、障子紙市場で人気の高いプラスチック障子紙(和紙の両面にフィルムを貼り合わせたもの)と同等の強度を持ち合わせながら、一般的な障子紙と同様に、和紙の風合いや通気性のあるものを目指した。

できあがった製品は、和紙漉きの製法(機械漉き)で製紙しているため和紙の風合いを感じることができ紙の強度と通気性を両立。さらに障子紙は通常、細い紙管に巻いており“巻きグセ”がつきやすいが、エコペット®︎をつかった障子紙はクセがつきにくく、広げたときに紙の巻き戻りがほとんどなく貼りやすい素材だそうだ。

今後はオンデマンド印刷によるデザインをプリントした障子紙の商品開発を検討しているという。

暮らしのあちこちで活躍の場を広げる「エコペット®︎」

環境へ配慮した取り組みが業界の垣根を超えて、さまざまな企業に求められている現代において、エコなだけではなく、それぞれの企業が思い描く商品開発に柔軟に対応してくれる素材へのニーズは高い。

リサイクルポリエステル繊維のパイオニアであるエコペット®︎はその長い歴史のなかで培った、自由度の高い機能性素材としての特徴によって、利用用途の幅を広げ、多種多様な企業の商品開発をサポート。これからも企業のニーズに合わせてエコペット®︎は進化を続けていく。

※掲載している情報は、2023年5月8日時点のものです。

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