Photo by Nathalie Cantacuzino
合同会社シーベジタブルがリリースした、新たな海藻の食文化を育むため世界に向けて発信する新ブランド「Re-seaweed」は、第一弾商品として海藻を発酵させてつくったノンアルコール飲料「海のワイン」を、伊勢丹新宿で開催された「サロン・デュ・ショコラ2023」で初披露した。
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Photo by Nathalie Cantacuzino
合同会社シーベジタブルは、新たな海藻の食文化を育むため世界に向けて発信する新ブランド「Re-seaweed(リ・シーウィード)」をリリース。第一弾として、販売されたのは未だかつてない海藻を発酵させてつくったノンアルコール飲料「海のワイン」。
1月25日まで伊勢丹新宿で開催されていた「サロン・デュ・ショコラ2023」にて初めて披露された。
地球の7割の面積を占める海には、日本の海域だけで1500種類もの海藻が生息すると言われている。そしてそのすべてに毒がなく、食べることができる。しかし、海藻の“食材としての可能性”はまだまだ知られていない。
おいしくて、たのしくて、あたらしい。海藻を主原料とした、世界で未だ誰も味わったことのない食体験を届けるブランドのはじまりだ。
ベースとなる飲料に、ただ海藻の味や香りを纏わせるだけでは面白くない。どうせなら海藻が主体の、世のなかに存在しない、みんなが驚くようなおいしい飲み物をつくりたい。そうして生まれたのが、海藻を発酵させてつくるノンアルコール飲料「海のワイン」だ。(発酵過程で自然に生成された1%以下のアルコール成分を含む)
シーベジタブルの海藻そのもののおいしさを活かし、使われているのは「海藻・水・砂糖」のみ。お茶を発酵させてつくるコンブチャと同様の原理で、海の植物である海藻に糖分を加えて発酵している。
発酵の力によって、頭に思い浮かべる「海藻」という概念を変える、これまで味わったことのない爽やかでフルーティな味わいに。実際に試飲した料理業界の人たちからは「こんなにおいしいドリンクが、海藻から生まれたとは信じられない」などの声が続出。
海藻の新たな一面を引き出した、まるでワインのような唯一無二のドリンクに仕上がっている。今後、さらに新しい海藻を使用したオリジナルブレンドを展開していく予定だ。
日本が誇る歴史ある食文化でありながら、これまで出合うことがなかった「海藻」と「発酵」。Re-seaweedはいままで世界の誰も味わったことのない食体験を生み出していくというビジョンを掲げている。
料理開発担当を務めるシェフは、シドニー出身の石坂秀威氏。オーストラリアのU30の料理コンテストで優勝後、2018年東京にオープンしてからわずか1年で2つ星を獲得した「INUA」でスーシェフとして料理開発を担当。
その後、シーベジタブルと出会い、自らも海に潜りリサーチしているうちに、“食べる”という視点で海藻の魅力を引き出してみたいと思い、仲間に加わる。
これまでに社内のテストキッチンで100種類以上の海藻と向き合い、料理業界でも知られていない海藻の食材としての可能性を発信してきた。社内に迎えた海藻×発酵研究の第一人者である内田らとともに、海藻の発酵研究にも日々取り組んでいる。この春に京都で開かれる「noma」のポップアップレストランにも料理開発から参画予定だ。
植物は二酸化炭素を吸収してくれるが、農作物においては農作業において機械の燃料消費により、温室効果ガスを排出したり、大量の水を使ったりと、気候変動の大きな原因となっている。
そこで注目を集めているのが、海藻の食糧生産システムだ。海藻も陸上の植物同様に二酸化炭素を使って光合成を行うが、取り込まれる炭素は陸生の植物より多いと言われる。
また二酸化炭素は海水に溶けると炭酸となり海洋pHを低下させてしまうことで、海に生きる生物に大きな影響を与えてしまうのだが、海藻は光合成により海中の二酸化炭素を消費してくれる。
また健康食材としても日本で古くから愛されている海藻は、植物由来の食べ物のニーズが高まるなかで、食材としての活躍の場を広げている。
さらに、食材以外の用途としても、バイオ燃料や衣類の素材、建築の材料などさまざまな可能性を秘めており、その将来性を見込んで取り入れる企業が増えている。
お問い合わせ先/合同会社シーベジタブル
https://seaveges-store.com/
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