イギリスで4月1日より「プラスチック税」開始 再生プラ使用を奨励

イギリスでプラスチック包装税を導入 再生プラの使用を奨励

Photo by quokkabottles on Unslpash

イギリスでプラスチック包装税(プラスチック税)の制度がスタートした。パッケージ製造業者や輸入業者は、リサイクル材料の使用量が30%未満のプラスチック包装材に対し、税金を支払う義務が生じる。

今西香月

環境&美容系フリーライター

慶應義塾大学 環境情報学部卒。SUNY Solar Energy Basics修了。 カリフォルニア&NY在住10年、現地での最新のサステナブル情報にアンテナを張ってライター活動中

2022.04.06
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再生プラ30%未満の包装材が課税対象

国際環境団体グリーンピースUKが発表した2020年の世論調査によると、イギリスの85%の人々が、政府による小売業者のプラスチック包装使用量削減対策を望んでいる。

こうした環境対策への機運が高まるなか、イギリスでは2022年4月1日より、企業に対してプラスチック包装税を課す新ルールが施行された。これは、企業の再生プラスチック使用を促進する目的のものだ。

対象となるのは、プラスチック製包装材の製造業者と輸入業者。リサイクルプラスチックの使用量が30%未満の場合、プラスチック包装1tあたり200ポンド(約32,000円)の税金が課せられる。

EUでは2021年1月1日より、リサイクルできないプラスチック包装材に対して、1kgにつき0.8ユーロ(約108円)を課す制度を導入済みだ。そのため、イギリスの環境対策はヨーロッパの近隣諸国に遅れをとっており、イギリス政府は企業に対し、リサイクルできないプラスチックの使用を削減し、リサイクル可能なプラスチックの使用を奨励する狙いがある。

一方で、消費者に対して適切なリサイクル方法の認知を広め、地方自治体は使用済みプラスチックを収集して再利用する仕組みを構築するなど、循環型サプライチェーンの実現には課題が山積する。しかし今回の制度は、現在のプラスチック問題解決に向けた新たな追い風になっていくと期待されている。

プラごみ削減とリサイクル率向上がカギ

包装材は、プラスチック廃棄物を増やす大きな原因のひとつだ。2021年に発表された「リサイクルロードマップ」によると、イギリスで発生したプラスチック廃棄物の総量460万tのうち推定290万tがプラスチック包装だった。

また、イギリス環境・食糧・農村地域省(DEFRA)の統計によると、2020年にリサイクル・回収された包装材は合計12,608t。リサイクル・回収されたプラスチック包装は2,480tを占め、そのうち47.4%にあたる1,174tがリサイクルされた。

2018年のリサイクル率43.8%と比較して進展が見られるが、包装材から発生するプラスチック廃棄物の量も増加し、本質的な問題解決には至っていない。今回の制度の導入は、「プラスチック汚染に対するひとつの対策ではあるが、これだけでは不十分」と、グリーンピースUKのMaja Darlington氏は訴える。

今後は、政府、企業、NGOなどが三位一体となってプラスチック廃棄物の危機に取り組み、詰め替え容器や再利用可能なパッケージの生産を増やすことで、リサイクルプラスチック市場を活性化させることが重要だ。

またプラスチック廃棄物そのものの量を削減することや、使い捨て消費文化という根本的な問題への対処も並行して求められるだろう。

※掲載している情報は、2022年4月6日時点のものです。

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