ELEMINISTが考えるサステナブルな食材選び 生活クラブに学ぶヒントとは【編集長×エシカルディレクター座談会】

テーブルに並べられた、生活クラブで取り扱う食材や調味料

コロナ禍により、人との接触を控えた暮らしが求められるなかで利用者を増やした食材宅配。便利で効率的に食材を手にすることのできる宅配サービスは、エシカルライフにどう取り入れていけるのか。ELEMINIST編集長の深本と、エシカルディレクター中川原が語り合った。

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日本をはじめ、世界中から厳選された最新のサステナブルな情報をエレミニスト独自の目線からお届けします。エシカル&ミニマルな暮らしと消費、サステナブルな生き方をガイドします。

2021.12.28
Promotion: 生活クラブ事業連合生活協同組合連合会

買い物は投票──。サステナブルなものづくりをする生産者を消費で支え、循環型社会に貢献しようと、エシカルな消費者は買う物や店を慎重に選んでいる。

生協の食材宅配「生活クラブ」は、そんな消費者と生産者を結ぶ生協だ。組合員と生産者が一体となってつくるサステナブルな取り組みを、みなさんに紹介したい。

自分のエシカル基準に合わせて日々の買い物をしているELEMINIST編集長 深本南と、エシカルディレクター 中川原圭子が、自身の消費生活を振り返りながら「生活クラブ」のサービスについて語り合った。

エシカルな食材をもっとスマートに手に入れたい

ーーお二人は普段、食材はどんなふうにお買い物していますか?

深本:サステナビリティを考えて基本は自炊をしているのですが、食材集めにはかなり時間をとられます。動植物や気候危機のことを考えて買い物をしていますし、パッケージフリーな物を買いたい……自分のなかのエシカル基準を満たそうとすると、ひとつのスーパーマーケットでほしいものが揃わないんです。4〜5軒のお店を回ることが当たり前です。環境のことも考えて、隣町まで自転車を走らせて買いに行っています。

中川原:私は2人の子どもがいる4人家族なので、家族の食材を調達するとなると量が多いので、複数のスーパーを回るのは難しいんですよね。スーパーで商品裏のラベルを見ると、納得のいく買い物ができない。そこで活用しているのが商店街です。肉は肉屋さん、魚は魚屋さん、野菜は八百屋さんという目利きが選んだものを購入できるからストレスフリーです。

最近はできるだけ子どもたちを連れて行っていますね。自分たちが口に入れているものが、どんなふうに売られていて、どんなものを選んでいるのかを実際に見てほしいと思っています。

深本:週末に開かれる青山のファーマーズマーケットも、生産者さんと直接会話をしながら買い物ができる機会なので、よく足を運んでいます。あとはここ数年、畑をやりはじめた知人たちからの野菜のお裾分けが増えましたね。

ーー調味料もエシカルを意識してお買い物されていますか?

深本:もちろん。量り売りの店に定期的に足を運ぶようにしていますね。stasher(スタッシャー)などのリユース可能な容器を持って出かけます。あとは基本の調味料を使う量がかなり増えました。それさえ揃えておけばなんでも手づくりできます。ドレッシングやジャムも市販のものではなく、手づくりにしているんですよ。

地球や動植物のためにこだわりもって生産している人たちを買い支えたいんです。地道にリサーチを続けてたどり着いた生産者のお米や蜂蜜など、食材ごとに取り寄せをしています。

オーガニックであること、土壌や動物に負担をかけていないこと、そして生産地など、自分のエシカル基準がはっきりしているので、選ぶのに迷うことは少ないです。ただ、売っている場所を見つけたり手に入れるのに時間がかかる。そうすると買い物に相当時間がかかるので、全部まとめて買える宅配サービスが必要です。

ーー「生活クラブ」なら、野菜や肉などの生鮮品、加工品から調味料まで全般的に揃えています。これなら、まとめて宅配で注文できそうですよね。

深本:「生活クラブの消費材*10原則」は、消費者を安心させてくれますよね。原材料の調達から生産、流通、消費、廃棄まで全ての過程で、安全・健康・環境への配慮に取り組まれていることが見てとれます。

生活クラブ10原則

中川原:カタログを見たときに、いい意味で品数の少なさを感じました。10原則をクリアした品物だけを集めているからこその結果なのかなと。消費者は安心して買い物ができるように思います。

深本:無農薬などの安心安全な食品を選べる選択肢が少ないのが、日本の農業の現状です。それは、世の中にそういう生産者が少ないことの表れでもあると思います。私たちが消費の力で生産者を支えていきたいと、改めて思いますね。

*生活クラブでは取り扱う品物を「商品」ではなく、使う人の立場にたった材であるという思いを込めて「消費材」と呼んでいます。

消費者と生産者がともに掲げる10原則

ーー「10原則」のなかで気になった原則はありますか?

深本:私がまず最初にすてきだなと思ったのは、3原則目の「国内の自給力を高めます」というのと、2原則目の「遺伝子操作された原材料は受け入れません」というところ。

野菜は「国内自給力向上をめざすアースメイド野菜」と掲げていて、決められた農法や鮮度に合わせて3つのアイコンがつけられています。栽培期間中に化学合成農薬と化学肥料を使用しないで育てた「あっぱれ育ち」、栽培している畑で化学合成農薬や化学肥料をできる限り減らして育てた「はればれ育ち」、特徴のある味を持つ品種や、地域で昔から栽培されている品種「たぐいまれ」。

接客がなくても、自分が買いたいと思える基準の野菜を選べる仕組みができているのはすばらしいと思います。残留農薬に関しては、国の基準よりも1/10以下にしているというのも信頼できます。

生活クラブで取り扱う馬鈴薯「はればれ育ち」

ーーまとめて買ったときに悩むのが野菜。どうしても早く使い切ることが難しいものもありますよね。何かアイディアは?

中川原:保存方法を工夫すれば、簡単に長持ちさせることができますよ。

深本:私は、レモンは丸ごと水につけて長持ちさせています。見た目にもかわいらしいですよね。それから、切った野菜や果物を包む蜜蝋ラップは必需品です。

中川原:小さく切った野菜は下茹でしてスタッシャーなどのリユース可能な容器に保存するのもいいですね。土がついた根菜類は、土を落として手ぬぐいに包むといいです。エシカルアイテムを使って、まとめて買った野菜も賢く使ってほしいですね。

食材を長持ちさせる工夫

ーー「生活クラブ」は野菜だけでなく畜産品の飼料まで大切にしているようです。

深本:卵は平飼いのものもあるのと、飼料にも気を遣われていますね。遺伝子組み換えでない(NON-GM)、収穫後の農薬も使用しない(ポストハーベストフリー)なものに、国産の飼料用米を配合しているそうです。

生活クラブの平飼いたまご

「平飼いたまご6個」 ※一部取り扱いのない地域があります

中川原:パッケージもプラスチックフリーで紙素材なのもいいですね。10個パックのものは、リユースされるようです。

ラベルチェックも要らない食品添加物の少なさ

ーー添加物については気をつけているポイントはありますか?

中川原:できるだけ添加物の使っていないものを食べたいので、裏のラベルは慎重にチェックします。「生活クラブ」は添加物の少なさも魅力のひとつ。国が認可している食品添加物が800種類以上あるなかで、生活クラブは93種類*しか扱っていないというのはすごいことです。ストレスフリーに買い物ができます。
*2021年3月時点

深本:品質表示って、必ず全てが開示されているわけじゃないから、ほしい情報がわからないときもたくさんあります。9原則目の「積極的に情報を開示します」という姿勢も、使用する立場の人に寄り添っていることが伝わってきますね。

中川原:うちは家族でよくおでんを食べるんですが、スーパーマーケットには納得して購入できる練り物がないんです。練り物はどうしても添加物が多くなってしまうので、ラベルを見るとどうしても選びづらいです。「生活クラブ」なら、安心しておでんをつくることができそうです!

生活クラブのおでん種セット

「おでん7種セット」

パッケージの資源循環を推進する「グリーンシステム」

ーーパッケージフリーのものを買うという点で悩みはありますか?

深本:私はプラスチックパッケージは買わないようにしているので、調味料も全てびんのものを購入しています。空きびんは、暮らしのなかでリユースして楽しんでいますよ。

中川原:深本さんはすてきにリユースされてますよね。どんなふうに使っているのか知りたいです。

深本:口の広いびんは野菜のヘタから再生させるリボベジ(リボーンベジタブルの略)に使っています。容量の大きいものを使って、いまはコンブチャを発酵させるのにもハマってますね。蓋がしっかり閉まるびんであれば、乾燥スパイスの保存容器に。ドリンクの空きびんは注ぎ口をつけてオリーブオイルを入れたり。

深本邸のエシカルな工夫

深本:でも調味料って日常で使うものなので、どんどんびんが溢れてしまいます。

中川原:それってエシカルあるあるですね。読者のみなさんのなかにも共感する方が多いかもしれませんね。

ーー「生活クラブ」には、使用するびん容器をリユース仕様に統一し、使い終えたびんを回収してリユースする「グリーンシステム」という仕組みがあるんです。

深本:空きびんを回収してもらえるのは本当に助かります。「生活クラブ」を利用したいと思う大きな理由のひとつですね。

中川原:こうやって暮らしのなかで循環が目に見えるのはとてもいいことですよね。

生産者と一緒に品物を変えていく

ーーグリーンシステムに対応するためにメーカーさんがびんを変えてくれた品物もあるそうですよ。

中川原:「三河本みりん」もそのひとつですよね。ELEMINISTメンバーも愛用している調味料です。時間をかけて醸造しているから味が深いんですよ。

深本:このサイズのびんは確かに見たことなかったですよね。リユースできる900mlびんは、生活クラブ向けにつくられたんですね。生産者と一緒に品物を変えるというエピソードは、ELEMINIST SHOPでもありますね。

ごみになるものをできるだけ包装に含めたくないという観点から、メーカーさんに外装を省いてほしい、と要望を伝えたところ、それがメーカーさんの気づきに変わって、外装方法を変更してくださったことがありました。生産者と一緒に、品物をより良いものにしたいという視点はすごく共感します。

中川原:みりんのほかにもケチャップ、純米酢、万能つゆなど、どれも調味料のレベルが高くてびっくりしました。

生活クラブで取り扱う各種調味料

(写真左から)「三河本みりんRびん」「トマトケチャップ」「純米酢」。いずれもリユースびんを使用

組合員の声が売り場をつくる問題解決型食材宅配

ーーこの万能つゆは、組合員の方の声から生まれたそうです。

深本:「さしすせそ」といわれる基本の調味料を使って料理をするのも楽しいけれど、忙しいときに役立つ調味料があるのは便利ですね。それが添加物を含まないのであれば。

中川原:まさにその「添加物の少ないめんつゆがほしい」という声から、この品物は生まれたそうです。組合員の声から生まれた品物はほかにもたくさんあるそうですよ。

生活クラブの万能つゆ

(写真左から)「みついし昆布」「万能つゆ500ml」「かつお厚けずり」

深本:組合員って、とてもおもしろい立ち位置ですよね。買うだけの消費者でもなく、生産者と一緒に品物を変えていくことができる。これは「つくる責任、つかう責任」が調和したような感じがしてすばらしいと思います。買い物をしているみなさんの声が売り場をつくる、問題解決型の食材宅配。すてきです。

ーー地球のことを考える消費者が「組合員」として育てている食材宅配。ELEMINISTとしても共感することが多かったのではないでしょうか?

深本:「生活クラブ」さんは、独自のエシカル基準をしっかりと表現しているからこそ、買い手は詳細まで調べたりしなくても安心して買い物ができる場所になっていると思います。エシカルな生産者とエシカルな生活者のプラットフォームとして役割を果たしていらっしゃいます。

中川原:「生活クラブ」の品物のクオリティは、消費者が生産者と開発に携わりながら品物をつくって利用しているからこそ、実現しているのですね。その方法は私たちも参考にさせていただきたいところですね。これから私たちも、さらにクオリティをあげて、問題解決型のプラットフォームにしていきたいです。

深本:SHOPも運営するELEMINISTとして、非常に学びが多く感じた「生活クラブ」。組合員が品物づくりに積極的に参加できて、さらなるサステナビリティを目指して変化し続けていく「生活クラブ」をぜひみなさんにおすすめしたいです。

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※掲載している情報は、2021年12月28日時点のものです。

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