【2021年】世界の出生率の現状 国別ランキングと今後の予測

母親の胸に抱かれた乳飲児

出生率低下が問題視される日本。世界の出生率の現状はどうなっているのか、国別ランキング情報から解説する。出生率が高い国、低い国の特徴や理由とともに、今後の予測についてもわかりやすく解説。日本のランキング結果にも注目してみよう。

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2021.10.29

出生率とは? 求め方と調査機関

出生率とは、人口1,000人に対する出生数の割合を示す数値である。出生率を求めるための数式は、以下のとおりだ。

出生率=(年間出生数÷10月1日現在日本人人口)×1,000

日本では厚生労働省が調査を実施。役所に出された届けをもとに計算される。

ちなみに、日本でよく耳にするのは、合計特殊出生率という数値である。子どもを産むのは女性だが、すべての年代の女性が子どもを産めるわけではない。15~49歳までを出産可能年齢ととらえ、女性の年齢別出生率を合計して求められる。これにより、「1人の女性が一生の間に産むだろう子どもの数」が求められる。(※1)

2021年最新の世界の合計特殊出生率ランキング

2021年現在、日本では出生率の低下が大きな社会問題の一つとなっている。一方で、世界に目を向けてみれば、出生率が極めて高い国や地域も存在している。世界の合計特殊出生率ランキングは以下のとおりである。

順位国名出生率
1位ニジェール6.8
2位ソマリア6.0
3位コンゴ共和国5.8
4位マリ5.8
5位チャド5.6
6位アンゴラ5.4
7位ブルンジ5.3
8位ナイジェリア5.3
9位ガンビア5.2
10位ブルキナファソ5.1
11位タンザニア4.8
12位ウガンダ4.8
13位モザンビーク4.8
14位ベナン4.8
15位中央アフリカ共和国4.6
16位ギニア4.6
17位南スーダン4.6
18位コートジボワール4.6
19位ザンビア4.6
20位セネガル4.6
21位カメルーン4.5
22位モーリタニア4.5
23位赤道ギニア4.4
24位ギニアビサウ4.4
25位コンゴ民主共和国4.4
26位ソロモン諸島4.4
27位スーダン4.3
28位アフガニスタン4.3
29位サントメ・プリンシペ4.3
30位トーゴ4.3
31位リベリア4.2
32位シエラレオネ4.2
33位エチオピア4.1
34位コモロ4.1
35位マラウイ4.1
36位マーシャル諸島4.0
37位マダガスカル4.0
38位エリトリア4.0
39位ルワンダ4.0
40位東ティモール3.9
41位ガボン3.9
42位サモア3.8
43位ガーナ3.8
44位バヌアツ3.7
45位イエメン共和国3.7
46位イラク3.6
47位ヨルダン川西岸とガザ3.6
48位タジキスタン3.6
49位ジンバブエ3.5
50位キリバス3.5
51位パプアニューギニア3.5
52位トンガ3.5
53位パキスタン3.5
54位ケニア3.4
55位ナミビア3.3
56位キルギス共和国3.3
57位エジプト・アラブ共和国3.3
58位レソト3.1
59位ミクロネシア連邦3.0
60位イスラエル3.0
61位アルジェリア3.0
62位エスワティニ3.0
63位カザフスタン2.9
64位ハイチ2.9
65位モンゴル2.9
66位オマーン2.8
67位ボツワナ2.8
68位グアテマラ2.8
69位ウズベキスタン2.8
70位シリア・アラブ共和国2.8
71位フィジー2.8
72位トルクメニスタン2.7
73位ヨルダン2.7
74位ボリビア2.7
75位ジブチ2.7
76位ラオス2.6
77位フィリピン2.5
78位カンボジア2.5
79位ガイアナ2.4
80位パナマ2.4
81位ホンジュラス2.4
82位パラグアイ2.4
83位エクアドル2.4
84位フェロー諸島2.4
85位スリナム2.4
86位モロッコ2.4
87位南アフリカ2.4
88位ニカラグア2.4
89位セイシェル2.3
90位ドミニカ共和国2.3
91位グアム2.3
92位インドネシア2.3
93位サウジアラビア2.3
94位ベリーズ2.3
95位ベネズエラ2.3
96位アルゼンチン2.2
97位カーボベルデ2.2
98位ペルー2.2
99位パラオ2.2
100位リビア2.2
101位インド2.2
102位スリランカ2.2
103位チュニジア2.2
104位イラン・イスラム共和国2.1
105位ミャンマー2.1
106位セントクリストファーネイビス2.1
107位メキシコ2.1
108位グリーンランド2.1
109位クウェート2.1
110位レバノン2.1
111位トルコ2.1
112位ジョージア2.1
113位バージン諸島(米国)2.0
114位ベトナム2.0
115位グレナダ2.0
116位シント・マールテン(オランダ領側)2.0
117位エルサルバドル2.0
118位バングラデシュ2.0
119位アンティグアバーブーダ2.0
120位マレーシア2.0
121位コソボ2.0
122位ジャマイカ2.0
123位バーレーン2.0
124位ウルグアイ2.0
125位ブータン2.0
126位ニューカレドニア1.9
127位フランス領ポリネシア1.9
128位アルバ1.9
129位ドミニカ1.9
130位北朝鮮1.9
131位ネパール1.9
132位セントビンセントおよびグレナディーン諸島1.9
133位フランス1.9
134位カタール1.8
135位モルディブ1.8
136位ブルネイダルサラーム1.8
137位セントマーチン(フランス領側)1.8
138位アゼルバイジャン1.8
139位コロンビア1.8
140位ルーマニア1.8
141位アルメニア1.8
142位アイスランド1.8
143位モンテネグロ1.7
144位バハマ1.7
145位コスタリカ1.7
146位ニュージーランド1.7
147位ブラジル1.7
148位トリニダード・トバゴ1.7
149位チェコ共和国1.7
150位アメリカ1.7
151位アイルランド1.7
152位デンマーク1.7
153位スウェーデン1.7
154位中国1.7
155位エストニア1.7
156位オーストラリア1.7
157位マン島1.6
158位イギリス1.6
159位チリ1.6
160位バルバドス1.6
161位ラトビア1.6
162位スロベニア1.6
163位リトアニア1.6
164位キューバ1.6
165位キュラソー1.6
166位アルバニア1.6
167位バミューダ1.6
168位ブルガリア1.6
169位オランダ1.6
170位ベルギー1.6
171位スロバキア共和国1.6
172位ドイツ1.5
173位ノルウェー1.5
174位セルビア1.5
175位タイ1.5
176位チャンネル諸島1.5
177位ロシア連邦1.5
178位ハンガリー1.5
179位北マケドニア1.5
180位スイス1.5
181位リヒテンシュタイン1.5
182位クロアチア1.5
183位カナダ1.5
184位オーストリア1.5
185位セントルシア1.4
186位ポーランド1.4
187位ポルトガル1.4
188位モーリシャス1.4
189位アラブ首長国連邦1.4
190位ベラルーシ1.4
191位日本1.4
192位フィンランド1.4
193位ギリシャ1.4
194位ルクセンブルク1.3
195位キプロス1.3
196位アンドラ1.3
197位イタリア1.3
198位モルドバ1.3
199位サンマリノ1.3
200位ボスニア・ヘルツェゴビナ1.3
201位スペイン1.2
202位ウクライナ1.2
203位中国マカオ特別行政区1.2
204位シンガポール1.1
205位マルタ1.1
206位香港特別行政区、中国1.1
207位プエルトリコ1.0
208位韓国0.9

日本や先進国の出生率の現状を解説

今回紹介したランキング結果によると、日本の出生率は1.4。順位は191位と、非常に低いことがわかる。日本以外の結果を見ても、先進国には出生率が低い国が多い。

順位国名出生率
133位フランス1.9
142位アイスランド1.8
146位ニュージーランド1.7
149位チェコ共和国1.7
150位アメリカ1.7
151位アイルランド1.7
152位デンマーク1.7
153位スウェーデン1.7
156位オーストラリア1.7

これら9つの国は、OECD加盟国、いわゆる先進国のなかでも比較的出生率が高い国である。いずれも出生率2.0に届いておらず、今後人口減少が進んでいくと予測されている。

出生率が高い国の特徴と今後の予測

出生率ランキング上位で目立つのは、アフリカの国々である。これらの国々では、人々の教育や充実した医療体制の整備が進んでいないという現実がある。

若い女性が妊娠・出産するケースも多いが、まだ幼いうちに亡くなってしまう子どもも多い。また、「家族の生活を支えるための労働力を確保する」という考え方から、できるだけ多くの子どもを産もうとする風習が残っている。

とはいえ、過去の経済発展と出生率の変化から考えても、出生率が高い状態が継続していくとは考えづらい。経済発展が進むとともに、人々が十分な教育を受けられるようになり、また幼いうちに亡くなってしまう子どもの数も減っていくだろう。女性たちが「多くの子どもを産み育てる」よりも、「経済活動を担う一員」としての役割を重視するようになれば、出生率は徐々に減少するだろう。

出生率が低い国の特徴と今後の予測

出生率が低い国には、日本を始めとする先進国が多く含まれている。女性たちには「子どもを産む」以外の選択肢も多く、より自分らしい生活スタイルを選択。平均初婚年齢の上昇や出産間隔の開きによって、出産回数が減少しがちだ。

日本を含め、出生率が低い国にとって大きな壁となるのが、少子高齢化である。多くの高齢者を少ない若年層で支えるのは、決して簡単ではない。このため、出生率が低い国の多くでは、出生率上昇に向けたさまざまな取り組みを行っている。こうした取り組みの成果が出れば、出生率は上昇に転じる可能性がある。

またフランスでは、一時期出生率が上昇に転じた。フランスには移民が多く、出産回数が多い移民たちによって、出生率が上昇に転じたとも言われている。(※3)

日本の出生率ランキングはこちら

出生率の世界平均や 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響

世界全体で見た合計特殊出生率は、徐々に減少傾向にある。1950~55年の平均は5.02であったが、1975~80年の平均は3.92。2000~05年の平均は2.65にまで低下している。この減少傾向は、今後も続いていくと予測されている。(※4)

また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的なまん延も、出生率に大きな影響を与えている。パンデミックが本格化した2020年の出生数は、多くの国で1~2割程度低下。経済や社会全体への不安感が高まったためだと考えられている。

出生率が下がることで予想される世界の変化

今後も出生率が下がっていくと、世界ではどのような変化が起きるのだろうか。メリットとデメリットの両方が生じると考えられる。

このまま人口が増加していけば、人口爆発による食糧難が懸念される。出生率が低下し人口が大きく増加しなければ、無理なく食べものを分け合える可能性が高いだろう。また世界人口が減少すれば、排出される二酸化炭素量は低下し、人間の経済活動による環境への悪影響も減少するはずだ。

一方で、出生率の低下により、急激に人口が減少すれば、世界レベルでの少子高齢化問題に直面することになる。高齢者の生活を支えるためには、多くの税金が必要となるだろう。それらを限られた現役世代が担うようになれば、社会全体のバランスが崩壊する可能性もある。

今後予想される世界の出生率の推移

世界の出生率は年々減少傾向にあり、今後も緩やかに低下していくと予測される。女性たちの地位向上や十分な教育によって、子どもを産まない選択をする女性も増えていくと思われるためだ。

とはいえ、急激に減少し過ぎれば、新たな問題が生じてしまう。世界全体での出生率をどうコントロールしていくのかが、今後の課題と言えるだろう。

※掲載している情報は、2021年10月29日時点のものです。

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