【最新】2021世界平均寿命ランキング 寿命が長い国、短い国の特徴とは

杖をついて石畳を歩く老人

世界保健機関(WHO)は2021年の報告書で、2019年時点の世界各国の平均寿命を発表した。本記事は、そのデータを基に世界平均寿命をランキング化し、ランキング上位国と下位国の傾向を解説。諸外国の平均寿命について考察する。

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2021.10.29
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平均寿命と健康寿命

以下のデータをみていくにあたって、まずは「本調査の実施機関」と「ことばの定義」について確認しておこう。世界の平均寿命のデータを出しているのは、世界保健機関(WHO)だ。WHOは、世界の保健・医療に関する情報を統括する機関であり、各国の政府・行政機関から報告を受け、世界全体の統計データベースを公開している。

「平均寿命」はその指標項目の一つで、世界保健統計年次報告書(World Health Statistics)で発表されている。

平均寿命(life expectancy at birth)とは、出生時からの平均余命であり、0歳の時点から「その後生存できると期待される年数」を示している。一方、健康寿命(healthy life expectancy at birth)とは、出生時の健康余命を示し、0歳の時点から「健康に過ごせると期待される平均的な年数」を示している。

以上をまとめると、この記事で紹介する以下のランキングは、WHOの2021年報告書に記された「平均寿命」の結果を「国別にランキング化」したものである。回答国は、WHOに加盟している194か国。そのうち、データが記載されていない(=未回答)の11か国を除く183か国の順位となる。

最新・世界の平均寿命ランキング

183位までのランキングは以下の通り。(※1 WORLD HRALTH STATICTICS 2021:調査のデータは2019年)

順位国名平均寿命
1位日本84.3歳
2位スイス83.4歳
3位大韓民国83.3歳
4位シンガポール83.2歳
5位スペイン83.2歳
6位キプロス83.1歳
7位オーストラリア83歳
7位イタリア83歳
9位イスラエル82.6歳
9位ノルウェー82.6歳
11位フランス82.5歳
12位ルクセンブルク82.4歳
12位スウェーデン82.4歳
14位アイスランド82.3歳
15位カナダ82.2歳
16位ニュージーランド82歳
17位マルタ81.9歳
18位アイルランド81.8歳
18位オランダ81.8歳
20位ドイツ81.7歳
21位オーストリア81.6歳
21位フィンランド81.6歳
21位ポルトガル81.6歳
24位ベルギー81.4歳
24位ベルギー81.4歳
26位デンマーク81.3歳
26位スロベニア81.3歳
28位ギリシャ81.1歳
29位クウェート81歳
30位コスタリカ80.8歳
31位チリ80.7歳
32位ペルー79.9歳
33位モルディブ79.6歳
34位コロンビア79.3歳
34位パナマ79.3歳
36位チェコ79.1歳
37位エストニア78.9歳
38位クロアチア78.6歳
38位トルコ78.6歳
40位アメリカ78.5歳
41位エクアドル78.4歳
42位ポーランド78.3歳
43位スロバキア78.2歳
44位アルバニア78歳
45位ヨルダン77.9歳
46位キューバ77.8歳
47位タイ77.7歳
48位中国77.4歳
49位イラン77.3歳
50位カタール77.2歳
51位アルジェリア77.1歳
51位ウルグアイ77.1歳
53位チュニジア77歳
54位スリランカ76.9歳
55位ボスニアヘルツェゴビナ76.8歳
56位アルゼンチン76.6歳
57位アンティグア・バーブーダ76.5歳
58位ハンガリー76.4歳
58位レバノン76.4歳
60位トリニダード・トバゴ76.1歳
60位アラブ首長国連邦76.1歳
62位アルメニア76歳
62位バルバドス76歳
62位ジャマイカ76歳
62位リトアニア76歳
62位メキシコ76歳
67位ブラジル75.9歳
67位モンテネグロ75.9歳
67位セルビア75.9歳
70位バーレーン75.8歳
70位リビア75.8歳
70位パラグアイ75.8歳
73位ルーマニア75.6歳
74位ラトビア75.4歳
75位ブルガリア75.1歳
76位エルサルバドル75歳
76位ニカラグア75歳
78位ベラルーシ74.8歳
78位北マケドニア74.8歳
80位マレーシア74.7歳
81位ベリーズ74.4歳
82位バングラデシュ74.3歳
82位ブルネイ74.3歳
82位セントルシア74.3歳
82位サウジ74.3歳
86位キルギス74.2歳
87位モーリシャス74.1歳
88位カーボベルデ74歳
88位カザフスタン74歳
90位オマーン73.9歳
90位ベネズエラ73.9歳
92位ベトナム73.7歳
93位ジョージア73.3歳
93位モルドバ73.3歳
93位セーシェル73.3歳
96位バハマ73.2歳
96位ロシア73.2歳
96位セントビンセント・グレナディーン73.2歳
99位ブータン73.1歳
100位モロッコ73歳
100位ウクライナ73歳
100位ウズベキスタン73歳
103位グレナダ72.9歳
104位ドミニカ共和国72.8歳
105位シリア72.7歳
106位北朝鮮72.6歳
106位トンガ72.6歳
108位イラク72.4歳
109位ボリビア72.1歳
110位グアテマラ72歳
111位ホンジュラス71.9歳
112位エジプト71.8歳
113位スリナム71.5歳
114位アゼルバイジャン71.4歳
115位インドネシア71.3歳
115位ネパール71.3歳
117位インド70.9歳
118位サモア70.8歳
119位フィリピン70.5歳
120位サントメ・プリンシペ70.4歳
121位カンボジア70.1歳
122位トルクメニスタン69.7歳
123位東ティモール69.6歳
124位タジキスタン69.5歳
124位ミャンマー69.5歳
126位ルワンダ69.1歳
126位スーダン69.1歳
128位エチオピア68.7歳
129位セネガル68.6歳
130位ラオス68.5歳
131位モーリタニア68.4歳
132位モンゴル68.1歳
133位フィジー68歳
134位コモロ67.4歳
135位タンザニア67.3歳
136位ウガンダ66.7歳
137位イエメン66.6歳
138位ガボン66.5歳
139位ガーナ66.3歳
140位ケニア66.1歳
141位ジブチ65.8歳
142位ガイアナ65.7歳
143位マラウイ65.6歳
143位パキスタン65.6歳
145位ガンビア65.5歳
146位マダガスカル65.3歳
146位パプアニューギニア65.3歳
146位南アフリカ65.3歳
146位バヌアツ65.3歳
150位ソロモン諸島65.2歳
151位コンゴ共和国64.7歳
152位ナミビア64.6歳
153位トーゴ64.3歳
154位エリトリア64.1歳
154位ハイチ64.1歳
154位リベリア64.1歳
157位ブルンジ63.8歳
158位ベナン63.4歳
159位ニジェール63.3歳
160位アフガニスタン63.2歳
161位アンゴラ63.1歳
162位ミクロネシア63歳
163位コートジボワール62.9歳
164位マリ62.8歳
164位南スーダン62.8歳
166位ブルキナファソ62.7歳
167位ナイジェリア62.6歳
168位ザンビア62.5歳
169位カメルーン62.4歳
169位コンゴ民主共和国62.4歳
171位ボツワナ62.2歳
171位赤道ギニア62.2歳
173位ギニア61歳
174位シエラレオネ60.8歳
175位ジンバブエ60.7歳
176位ギニアビサウ60.2歳
177位チャド59.6歳
178位キリバス59.4歳
179位モザンビーク58.1歳
180位エスワティニ57.7歳
181位ソマリア56.5歳
182位中央アフリカ共和国53.1歳
183位レソト50.7歳

世界全体の平均寿命の推移

世界全体の平均寿命は男性が70.8歳、女性が75.9歳、全体では 73.3歳である。WHOが発表している2010年の同資料では、「1990年、2000年、2008年」の全体平均寿命はそれぞれ「67歳、70歳、71歳」と延び、2019年ではさらに、2.3歳延びたことになる。なお、日本はこのいずれの時点でも「10歳以上」世界全体の平均寿命を上回っており、WHOの最新では世界一の長寿国だ。

日本の都道府県別平均寿命はこちら

ランキング上位と下位の国

WHOは世界の保健・医療に関する情報収集、報告、分析、管理を目的として、世界を6つの地域に区分している。この地域区分でみると、もっとも平均寿命が長いのは、ヨーロッパ地域で78.2歳。次いで、西太平洋地域が77.7歳、アメリカ地域で77.2歳と続く。もっとも平均寿命が短いのは、アフリカ地域で64.5 歳だ。

厚生労働省の資料によれば、「1950年の日本の平均寿命」は「男性58.0歳、女性 61.5歳」であり、1960年には「男性65.3歳、女性70.1歳」に延びている。WHOの数値上では、今から半世紀以上さかのぼった日本の平均寿命の段階に、アフリカ地域はいまだに至っていない状況である。

ただし、アフリカ地域の平均寿命は2008年には53歳だったが、2019年には64.5歳と11.5年延びており、他の地域の2倍以上の延びがみられる。乳幼児の死亡率の減少や、感染症の予防・治療の進展、生活環境や医療体制の改善。これらすべての結果が、平均寿命の延びに反映され、今後もさらに延びていくことが期待される。

世界平均寿命ランキングから見えてくるもの

本記事では、WHOの世界平均寿命(2021年)の資料を基に、国別ランキングを作成。平均寿命とランキングの基本事項を解説するとともに、上位国と下位国の状況を考察した。「順位」や「延び」の裏側には、各国が抱える諸問題が透けて見える。世界の「平均寿命」のデータは、そんな一つの物差しといえるかもしれない。

※掲載している情報は、2021年10月29日時点のものです。

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