使用プラスチック・CO2量がわかるクレジットカード登場 環境への影響を可視化

スウェーデンのフィンテック「ドコノミー」が、使用プラスチック・CO2量がわかるクレジットカード提供

Photo by Doconomy

スウェーデンのフィンテック企業、ドコノミーは、海洋環境保護団体パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズとの長期パートナーシップを発表。環境問題解決に向けた取り組みの一環で、商品購入などの消費行動に関して、CO2排出量、水とプラスチック使用量がわかるクレジットカードを提供する。

染谷優衣

フリーランスライター

YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。

2021.08.30
SOCIETY
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スウェーデンのフィンテック企業と環境保護団体が提携

スウェーデンのフィンテック「ドコノミー」が、使用プラスチック・CO2量がわかるクレジットカード提供

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スウェーデンのフィンテック企業「ドコノミー(Doconomy)」は2021年8月、海洋環境保護団体「パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ(Parley for the Oceans、以下パーレイ)」との長期パートナーシップを発表した。

提携の目的は、プラスチックごみ問題を中心とした環境問題の解決。その一環として、各商品の海洋プラスチック汚染への影響がわかる機能付きクレジットカードを提供する。

ドコノミーのテーマは、「人々が気候変動に対する影響を理解し、行動変容を加速するためのツール・エコシステム」。同社は2018年の創業以来、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)などと提携して、さまざまな金融サービスを開発してきた。たとえば、クレジットカード「DO」は、商品の購入価格から二酸化炭素排出量を知ることができる。

今回のパーレイとのコラボカードでは、二酸化炭素排出量に加えて、使用する水やプラスチックの量を算出する。目に見えなかった地球への影響を可視化することで、環境に関する多くの情報をもとに、消費者が意思決定できるようサポートする。

ドコノミーとパーレイは今後さらに、化学物質、鉱物、繊維など、気候変動や生態系破壊の原因となっている素材の影響について探っていく。

数値化で当事者意識を持てるように

スウェーデンのフィンテック「ドコノミー」が、使用プラスチック・CO2量がわかるクレジットカード提供

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パーレイのシリル・グッチ(Cyrill Gutsch)CEOが「目に見えない脅威に立ち向かうことはできない」と言うように、環境問題の難しさは生活を脅かすような大きな問題と実感しづらいことにある。

私たちがいま起こしているアクションの結果は、将来形を変えて現れるため、タイムマシンでもない限り、どれほどの影響を与えてるか正確にはわからない。

ただ未来に行けなくても、自分の行動が数値化されることで、その行動を変えるきっかけができる。持続可能な削減目標に向けて、当事者意識を持ち、これまでの行動を変えられるようになるだろう。自分の生活とバランスを取りながら、より環境に負荷が少ない行動を選択できるのではないだろうか。

※参照リンク
Doconomy and Parley for the Oceans partner to accelerate climate and plastic waste solutions through impact tech innovation|Doconomy
https://www.mynewsdesk.com/doconomy/pressreleases/doconomy-and-parley-for-the-oceans-partner-to-accelerate-climate-and-plastic-waste-solutions-through-impact-tech-innovation-3122648
DO|Doconomy
https://doconomy.com/services/

※掲載している情報は、2021年8月30日時点のものです。

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