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米カリフォルニアに本社を構えるブルーボトルコーヒーは、オート麦からできたオーツミルクを標準提供する試みを、LAとサンフランシスコの2店舗で開始した。オーツミルクは、従来の乳製品より二酸化炭素の排出量が少なく、環境への負荷が小さい。今後の業界トレンドになり得るか、期待が高まる。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
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一般的なコーヒーショップでは、コーヒーに入れるミルクに、豆乳やアーモンドミルクなどの植物性ミルクを選んだ場合、追加料金がかかる場合が多い。
だが米カリフォルニアに本社を構えるブルーボトルコーヒーでは、利用者の嗜好と乳製品が環境に与える影響の大きさを考慮。2021年7月より、コーヒーのミルクに、オート麦からできたオーツミルクを標準提供する運用を試験的に開始した。
今回の試験が行われているのは、ロサンゼルスのウェストハリウッド店とサンフランシスコのジャクソン・スクエア店。この2店舗では、レジ付近に「May we recommend oat milk? (オーツミルクをお勧めしてもよろしいですか?)」と書かれたカードを設置。
「多くのお客様がオーツミルクを好まれていて、オーツミルクをスチームすると、美しい光沢のあるきめ細かい泡になります。そのため、現在コーヒードリンクのデフォルトとして提供しています。それに、オーツミルクは乳製品に比べて温室効果ガスの排出量が少ないミルクです」と、同社広報が語っていると報じられている。
ブルーボトルコーヒーは世界におよそ100店舗を展開しているが、そのすべてでオーツミルクを標準提供するかどうか、今後の予定は明らかになっていない。だが、環境への負荷が少ないミルクの選択肢として、オーツミルクへの注目が高まっていることは確かなようだ。
これまでも一部の小規模チェーンや個人経営のカフェでは、植物性ミルクをデフォルトに提供する動きはあった。反対に大手カフェチェーンの多くは、植物性ミルクの選択肢はあるものの、乳製品を使ったものより高価格なことが多い。
例えばスターバックスでは、植物性ミルクに追加料金がかかる理由の一つとして、植物性ミルクの価格の高さをあげている。
しかし、2018年に発表されたオックスフォード大学の研究によると、植物性ミルクは従来の牛乳に比べて、排出する二酸化炭素が約半分になるという。そのため、環境負荷が少ない選択肢に追加料金を設定することに対し、疑問も生まれている。
ブルーボトルコーヒーの動きを皮切りに、同じようなシステムを導入する大手カフェチェーンが今後、増えていくかもしれない。
※参照リンク
Blue Bottle is testing oat milk ‘as the default option’|The New Consumer
https://newconsumer.com/2021/07/blue-bottle-oat-milk-chipotle-reopening/
STARBUCKS STILL CHARGES EXTRA FOR VEGAN MILK. AT BLUE BOTTLE, OAT MILK MIGHT SOON BE THE DEFAULT|VegNews
https://vegnews.com/2021/8/blue-bottle-oat-milk
Reducing food’s environmental impacts through producers and consumers|American Association for the Advancement of Science
https://science.sciencemag.org/content/360/6392/987
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