6月1日、熟成野菜を使った新感覚ヴィーガンレストラン「PEACE TABLE(ピース テーブル)」が渋谷道玄坂にオープン。シェフを務めるのはヴィーガン界の巨匠「大平哲雄」だ。オープンに先立ち開始したクラウドファンディングでは、初日に300%以上の支援を集めるなど注目を集めている。
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株式会社エフ・エフ・アルファは、6月1日に渋谷道玄坂にヴィーガンレストラン「PEACE TABLE(ピース テーブル)」をオープン。北海道産の熟成野菜や淡路島産の採れたて野菜をふんだんに使い、野菜の美味さを極限にまで引き出した料理を提供する。
野菜の斬新な組み合わせや深みのある味わいは、これまでのヴィーガンレストランにつきまとっていた「ヘルシーだけど味気ない」、「贅沢感がなくて、ご褒美に思えない」というイメージを大きく覆してくれるだろう。
ふだんからヴィーガン生活を送っている人はもちろん、「野菜料理=質素、素朴」というイメージを持つ人、健康を考えて週に何回かベジタリアン料理を食べている人、そしてヴィーガンであるなしに関わらずとにかくおいしい料理を食べたいという人に食べてほしいという思いが込められている。
進化し続ける社会にフィットした新しい食のスタンダードを提案するレストランだ。
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グランシェフ(総料理長)は、ヴィーガン界の巨匠と呼ばれるシェフ大平哲雄氏。世界各国のレストランで研鑽を積み、東京 東高円寺にオープンした「ロータス&フラワーズ ワン」は、遠方から足を運ぶ人がいるほどの人気店である。「PEACE TABLE」ではその磨き抜かれた腕前を披露する。
大平氏が生み出す料理は「本当に野菜だけでつくられている? 」と驚きを感じるものばかり。星付きレストランにも勝るとも劣らない、クリエイティブで斬新な料理が迎えてくれる。「当店で繰り広げられるのは、食べる人のことを想い、心を込めてつくりあげる、新感覚のヴィーガン料理。
食べる人だけでなく、生産者さんや流通業者さんなど、食材に関わるすべての人のことを思いながら料理するからこそ、素材の持ち味を最大限に引き出すことができ、動物性の食材を一切使わずとも旨みとコクが感じられる、繊細な料理を提供できる」と大平氏は語る。
大平氏は「ヴィーガン料理の新たなステージは、肉や魚の代替品ではなく、野菜料理本来のおいしさを味わい尽くすための料理」だとし、素材へのこだわりも追求している。注目は、数ヶ月から2年ほど土のなかで眠らせた「熟成野菜」だ。
まだ一般的ではないが、感度の高い星付きレストランは、すでに熟成野菜に注目し始めている。「PEACE TABLE」ではいち早く北海道から熟成野菜を調達。自ら現地に出かけ、熟成野菜のおいしさを確かめた大平氏は、「この味を都会の人たちにも知ってほしい」と、まだ熟成野菜がほとんど出回っていない東京で取り扱いを始めた。
新鮮野菜は間違いなくおいしいが、この熟成野菜はさらに旨みが増すという。例えば熟成じゃがいもは、0℃に近づくと「凍らないように」と自ら糖をつくりだす。その性質を利用し、収穫後に雪の下でじっくりと1年間寝かせるのだ。その結果、収穫時よりも約16倍の甘さをもつじゃがいもとなる。
そのほか「PEACE TABLE」で扱う大半の野菜は淡路島産だ。野菜を育てる農家や、配送業者からのバトンを受け継ぎ、ここでしか食べられない野菜の数々を、真心込めて丹念に調理する。
大平氏はレストランオープンに先立ち、クラウドファンディングサイト「CAMP FIRE」でディナーコースのプロジェクト販売を開始した。すると、初日で300%以上の支援を達成。“食”の多様化が進む時代に「自分にあった食を自分らしく楽しみたい」という人たちから寄せられる期待の大きさが伺える。
プロジェクト支援は現在も募集しており、ディナーコースのほか、料理教室への参加券やランチが毎回お得になる特別会員などがラインアップされている。
新型コロナウイルスの影響で世界的にも苦しい情勢が続いている昨今。大平氏は「このような状況のなかで、料理人としてどんな貢献ができるか」と考え、渋谷から日本のベジタリアン業界やヴィーガン業界に新風を吹かせたいと意気込んでいる。
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