Googleは、同社が運営する無料マップサービス「Google マップ」に、より環境にやさしいルート提案をするAIの導入を発表した。道路の傾斜や渋滞状況からもっとも排出量が少ないルートを割り出すシステムの構築に成功したという。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
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Googleは、同社が運営する無料マップサービス「Google マップ」に、より環境にやさしいルート提案をするAIの導入を発表した。
同プロダクトの副責任者であるDane Glasgowさんが投稿したブログ記事によると、「最速ルートとほぼ同じ到着予定時刻の場合、二酸化炭素排出量がもっとも少ないルートがデフォルトになる」とのこと。
環境にやさしいルートが到着予定時刻に大きく影響する場合は、二酸化炭素排出量を比較してもらうことでルートを選択できるようになる。
Googleは、米国立再生可能エネルギー研究所協力のもと、道路の傾斜や渋滞状況からもっとも排出量が少ないルートを割り出すシステムの構築に成功したという。
これらの取り組みは、同社が昨年9月に発表した2030年までにカーボンフリーな企業になるという公約を達成するためだ。Google Mapsをエコフレンドリー化することで、サービスを使う10億人がカーボンフットプリントを削減する新たな方法を提供する。
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一人が移動する際に出る二酸化炭素量は微々たるものかもしれない。しかし、世界的地図アプリサービスの利用者分となれば話は変わってくる。
「Google マップ」の利用者は、アメリカだけでも月間1.5億人を超える(※)。仮にユーザー全員が10g分減らせるルートを一回使うだけで、合計1.5億kgもの二酸化炭素削減を可能にする。もちろん世界規模となれば、さらに大きなインパクトを与えられるだろう。
Googleといえば、徹底的なユーザーファーストを追求していることで知られる企業だ。今回のアップデートは、ユーザーの環境意識の向上を察知しての取り組みといえるだろう。ユーザーだけではなく、環境保全にも役に立つ企業として、今後はどのようなサステナブルな機能を搭載していくのか注目したい。
参照リンク/Google
https://www.blog.google/products/maps/redefining-what-map-can-be-new-information-and-ai/
※Most popular mapping apps in the United States as of April 2018, by monthly users|statista
https://www.statista.com/statistics/865413/most-popular-us-mapping-apps-ranked-by-audience/
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