トルコ・イスタンブールを拠点に活動する建設設計会社が発表した、ゼロウェイストな水上ホテル「Eco-friendly Hotel」。大きな円盤型施設に渦巻いた天井は雨水の収集を可能にし、回転することで電気を自家発電。別の沖に移転も可能。2025年までにカタールに建設予定だ。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
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トルコ・イスタンブールを拠点に活動する建設設計会社「Hayri Atak Architectural Design Studio (HAADS) 」が発表した、ゼロウェイストな水上ホテル「Eco-friendly Hotel」。
昨年3月から半年間かけて構想を練ったという同施設は、大きな円盤型の形状で、別の沖に移転も可能だという。2025年までにカタールに建設を予定している。
外観も機能も、海で起きる「渦」からインスピレーションを受けたという。渦巻いた天井は雨水の収集を可能にし、生活排水用の水として利用できる。海水から浄水を確保し、下水は環境を汚染しないように処理される。
そして、このホテルのもっとも特質すべきポイントは、24時間かけて建物が一回転すること。回ることのメリットは二つ。一つは「VAWTAU」という垂直軸風力タービンとパラソルのグリーンエネルギー生産技術を使って自家発電を行うこと。
もう一つは、滞在客は同じ場所にいながらさまざまな風景を楽しめることだ。客室にはバルコニーを完備。その他にもスパ、プール、ジム、ゴルフコースといった共有設備からも時間毎に違った景色を楽しめる。
正直なところ、この規模感のホテルで、移動式かつグリーンエネルギーを自家発電できて、雨水の再利用や下水の処理まで建物内で完結できるものは未だかつてない。
建設を提案した「HAADS」によると、現在は着工に向けて継続的な実現可能性と技術的研究を行なっているという。「Eco-floating Hotel」はまだコンセプト段階でしかないのがいまの現実だが、もしオープンするとなれば、これからのホテルのあり方に一石を投じることは間違いないだろう。
同建築事務所は2025年の完成を目標に、建設の実現に向けて活動を行なっている。持続可能な次世代ホテルのパイオニアとして、今後の動向を注視したい。
参照サイト/HAYRIATAK
https://hayriatak.com/en/projects-item/eco-floating-hotel/
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