プラスチックフリーのグローサリーデリバリー「Zero」。環境にやさしい素材でできたトートバッグを使って、再利用可能なガラスや瓶、堆肥化可能な容器に入った商品を自宅まで届けてくれる。プラスチックごみ問題が深刻化しているなか、こうしたサービスはますます台頭してくるだろう。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
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プラスチックフリーのグローサリーデリバリー「Zero」。サービス誕生のきっかけは、創業者のZuleyka Strasnerさんが、ハネムーンでニカラグアのコーン諸島を訪れた数年前まで遡る。
Zuleykaさんは景観の美しさに感動したと同時に、ビーチに散見されるペットボトルの多さにショックを受けた。彼女は、滞在中に少しでも状況を改善しようと多くの時間をペットボトル拾いに費やした。そして次第に、アースコンシャスなライフスタイルに興味を持つようになったという。
帰国後もゼロウェイストな生活を実践しようと、自分のなかで使い捨てのプラスチックの使用を禁止。サプライチェーンの勉強も始めるうちに「ごみをなるべく出さないフードシステムはつくれないか」と考えた結果、誕生したのが「Zero」だ。
利用方法はいたって簡単。オンラインでほしいものを購入すると、配達員が環境にやさしい素材でできたトートバッグを使って、再利用可能なガラス、瓶もしくは堆肥化可能な容器に入った注文品を自宅まで届けてくれる。
使用された容器は次回注文時に配達員が回収したのち、倉庫へ持ち帰り再利用されるのだとか。利用者がすることはほとんど「商品を選ぶこと」のみであるため、特段意識せずともサステナブルな消費に貢献できる。
スーパーマーケットにも置いてあるなじみのある商品のほかに、ヴィーガンクッキーやオーガニックのベビーフードなど、取り扱い商品も豊富だ。積極的にサステナブルな商品を取り扱い、消費者に新たな発見をもたらすところも評価が高いといえる。
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で極力外出を避け、デリバリーやオンラインショッピングを駆使して非接触を優先した結果、増加してしまったプラスチックごみ。
マイバッグを使う人が多いアメリカでも、コロナ禍では感染拡大を恐れ店側が受け入れ拒否にしてしまったところもあるそうで、世界中の先進国でプラスチックごみ増加の問題は深刻化しているのだという。
もちろん私たちの健康は大事であるが、残念ながらプラスチックはコロナ禍でも海を汚し、生態系を壊し、大切な地球を傷つけることをやめない。
健康も地球も決して譲れない、私たちにとって大事なことだからこそ、どちらも守り続けられるようなサービスは今後さらに台頭してくるだろう。
参照リンク/Zero
https://zerogrocery.com/
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