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パリが2026年の「ワールド・グリーン・シティ・アワード」で、総合最優秀賞を受賞した。屋上や建物壁面の緑化といった目標を前倒しで達成し、生物多様性の回復や気候変動への対応をすすめている。

Ouchi_Seiko
ライター
フランス在住。美容職を経て2019年よりライターに。居住地フランスのサステナブルな暮らしを手本に、地球と人にやさしい読みものを発信。

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フランスのパリ市が、2026年の「AIPH ワールド・グリーン・シティ・アワード」で総合最優秀賞に選ばれた。国際園芸生産者協会(AIPH)が9月、イタリアのバーリで開催された第78回年次総会で発表した。
歴史ある建物が並び、人口密度が高いパリ市。そんななかで評価されたのは、「生物多様性を都市計画に組み込む」という意欲的なアプローチだった。パリ市は、「生物気候型地域都市マスタープラン」と「生物多様性戦略」に基づき、建物の屋上や道路、公共空間に緑のインフラを積極的に取り入れている。
「生物気候型地域都市マスタープラン」とは、気候変動に対応するための都市計画のこと。これには、2050年までのカーボンニュートラル達成や、市域の40%で地面の透水性を回復させること、住民一人当たり10平方メートルの緑地を設けることなどが目標として含まれる。
パリ市はこうした対策により、生態系の回復と気候変動リスクの軽減、そして都市全体で自然を再びつなぐことを目指している。
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具体的な対策の一つとして挙げられるのは、パリ市の「OASIS(オアシス)」プログラムだ。これは、舗装された学校の校庭を、緑ゆたかな涼しい場所に変えるというもの。
背景にあるのは、2003年と2017年の深刻な熱波に加え、これから頻繁かつ長期化すると予測される熱波への懸念だ。こうした校庭は、学校に通う児童だけでなく、高齢者や乳児を抱える母親など、地域住民も利用できるという。
プログラムの試験段階では、市内10か所の校庭を緑の空間へと改修。児童・教員・学校職員がともに解決策を考え、パリ市の複数の部局が連携して取り組んだ。さらに、現在パリ市は、それらの成果や提言をもとに、ほかの校庭にも改修を広げようとしている。
また2025年6月には、パリ市庁舎前の広場も、「都市の森」と呼ばれる緑の空間に生まれ変わった。目的は、ヒートアイランド現象の抑制と生物多様性の向上。緑化面積は2,500平方メートルにおよび、そのうち1,000平方メートルは地面を舗装せずに整備されている。ここでは約50本の大きな木と、低木やシダ類を含む2万株以上の植物が植えられたという。
このようにパリ市では、都市の緑化を着実にすすめ、具体的な成果につなげている。たとえば、2026年を目標としていた屋上・壁面・中庭の緑化面積150ヘクタールを、2025年に前倒しで達成したというものだ。
それだけではない。市はさらに、2040年までに公共緑地を300ヘクタール追加する計画で、327ヘクタールの緑地を永久的に保全している。また、市内には約10万本の街路樹があり、歴史的価値のある樹木266本も保護の対象となっている。
こうした対策はもちろん、パリ市という大都市に自然をもたらした。現在では首都パリ市で自然が徐々に回復し、およそ3,400種もの野生生物(動物、植物、菌類)が確認されたという。
大都市が緑化を積極的にすすめているパリ市のケースは、東京をはじめとした世界各地の都市でも参考にできるかもしれない。
※参考
Paris, France, Named Grand Winner of the AIPH World Green City Awards 2026|AIPH
Paris, France: Retrofitting Paris into a Biodiversity-Friendly City|AIPH
The Urban Forest on the forecourt of Paris City Hall is unveiled|sortir a paris
Paris Oasis Schoolyard Programme, France|European Environment Agency(EEA)
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