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スウェーデンでは、若者が自身で企画した地域の環境保全活動に取り組みながら報酬を得るプログラムが始まっている。その背景にあるのは、若者の失業率がEUでも高い水準にあることだ。

Ouchi_Seiko
ライター
フランス在住。美容職を経て2019年よりライターに。居住地フランスのサステナブルな暮らしを手本に、地球と人にやさしい読みものを発信。
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EU加盟国のなかで、若者の失業率がもっとも高い国の一つに数えられるスウェーデン。15〜24歳のスウェーデン人のおよそ24%が失業者に分類されており、EU平均のおよそ15%を大きく上回っている。
この統計には求職中の学生も含まれているものの、初めて職業経験を積もうとする若者にとっては、依然として厳しい労働市場である。
そうした状況下で始まったのが、若者向けのプログラム「ヤング・プラネタリー・スチュワード(Young Planetary Stewards、YPS)」。これは、16~24歳の若者を対象とした、夏に実施される有給のプロジェクトだ。自らが考えた環境や地域に関する企画を、地域の団体と協力して実施するという仕組みになっている。
参加者たちは、農場から自然保護団体までさまざまな地域団体とマッチングされ、一人あたり最大4万スウェーデンクローナ(約67万円)の資金援助とともに、プロジェクト運営についての指導も受けることができる。
同制度を運営するのは、スウェーデンの非営利団体「Upplandsbygd(ウップランズビグド)」。Upplandsbygdは、5つの自治体とEUから資金提供を受け、さまざまな取り組みを支援するほか、地域開発プロジェクトへの助成や、ネットワーク・知識の構築も行っている。
若者向けのプログラム「YPS」の特徴としては、草の根活動と体系的な支援を組み合わせている点にある。そして何より重要なのは、プロジェクトのアイデアそのものが若者たちから生まれていることだ。
YPSに採用された10人のうちの一人、クララ・ヴィークベリ氏は次のように述べている。「多くのことに希望が持てないように感じられる世界のなかで、自分自身のアイデアを考え、それを前向きな変化を生み出すものとして形にできることは、とてもやりがいがあります」
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YPSの参加者によるプロジェクトの一例には、「遊歩道沿いに教育的な案内板を設置し、若者がより気軽に自然とつながれるようにする」という取り組みがある。
場所は、ストックホルム北部にある、伝統的な子ども向けサマーキャンプ施設「エダ・レーゲルゴード(Eda Lägergård)」。施設では、従来の案内板をQRコード付きのデジタル案内板へと置き換える作業がすすめられているという。新しい案内板では、自然のなかに倒木を残すことが、どう生物多様性によい影響をもたらすかを紹介する予定だ。
YPSではこのほかにも、侵略的外来種を除去して生物多様性の回復を目指す取り組み、オークの木の調査と保護強化、新たなハイキングコースの整備など、さまざまなプロジェクトがすすんでいる。さらに、地域の図書館では、気候変動や持続可能性について対話を行うためのワークショップも開催されることになっている。
気候変動に対して、将来を悲観する若者は少なくない。しかしYPSの参加者たちは、ただ変化を見守るのではなく、自ら行動することで未来を変えようとしている。若者ならではの視点から学ぶことも大きいだろう。
※参考
‘I don’t just watch climate change happening’: the young Swedes being paid to make a difference|The Guardian
Young Planet Caretaker|Upplandsbygd
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