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大気汚染が進む地域や国があるなか、空気がきれいな国はどこだろう? 環境パフォーマンス指標(EPI)をもとにした「空気がきれいな国」ランキングの上位と下位30か国、さらに日本の順位を紹介しよう。

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環境パフォーマンス指標(EPI)とは、「Environmental Performance Index」を略したもの。World Population Reviewが発表した「空気がきれいな国」ランキングは、11のカテゴリにわたる58の指標をまとめたEPIのスコアにもとづいたものだ。
例えば、「大気汚染問題カテゴリー」では、酸性雨のもととなる二酸化硫黄と窒素酸化物の排出量の傾向、「衛生と飲料水問題カテゴリー」では、安全でない飲料水と安全でない衛生設備という2つの指標などが用いられている。EPIスコアが高いほど、空気がきれいで望ましいと判断される。
では、2025年のランキング結果から、「空気がきれいな国」の上位30か国と下位30か国を紹介する。
| 国 | EPIスコア | |
|---|---|---|
| 1位 | エストニア | 75.7 |
| 2位 | ルクセンブルグ | 75.1 |
| 3位 | ドイツ | 74.5 |
| 4位 | フィンランド | 73.8 |
| 5位 | 英国 | 72.6 |
| 6位 | スウェーデン | 70.3 |
| 7位 | ノルウェー | 69.9 |
| 8位 | オーストリア | 68.9 |
| 9位 | スイス | 67.8 |
| 10位 | デンマーク | 67.7 |
| 11位 | ギリシャ | 67.3 |
| 12位 | フランス | 67.0 |
| 13位 | オランダ | 66.9 |
| 13位 | マルタ | 66.9 |
| 15位 | ベルギー | 66.8 |
| 16位 | アイルランド | 65.8 |
| 17位 | チェコ | 65.5 |
| 18位 | スロバキア | 65.1 |
| 19位 | アイスランド | 64.3 |
| 20位 | ポーランド | 64.2 |
| 21位 | リトアニア | 64.1 |
| 22位 | スペイン | 64.0 |
| 23位 | オーストラリア | 63.1 |
| 24位 | スロベニア | 62.4 |
| 25位 | クロアチア | 62.3 |
| 26位 | ポルトガル | 61.9 |
| 27位 | 日本 | 61.4 |
| 28位 | カナダ | 61.1 |
| 29位 | イタリア | 60.3 |
| 30位 | ラトビア | 60.2 |
| 国 | EPIスコア | |
|---|---|---|
| 180位 | ベトナム | 24.6 |
| 179位 | パキスタン | 25.5 |
| 178位 | ラオス | 26.3 |
| 177位 | ミャンマー | 27.1 |
| 176位 | インド | 27.6 |
| 175位 | バングラデシュ | 28.1 |
| 174位 | エリトリア | 29.0 |
| 173位 | マダガスカル | 30.1 |
| 172位 | イラク | 30.3 |
| 171位 | アフガニスタン | 31.0 |
| 170位 | カンボジア | 31.2 |
| 169位 | フィリピン | 32.1 |
| 168位 | ジブチ | 32.3 |
| 167位 | タジキスタン | 32.3 |
| 165位 | グアテマラ | 32.5 |
| 163位 | ネパール | 33.1 |
| 163位 | ブルンジ | 33.5 |
| 162位 | インドネシア | 33.6 |
| 161位 | ルワンダ | 33.9 |
| 160位 | リベリア | 34.3 |
| 159位 | マリ | 34.5 |
| 158位 | モーリタニア | 34.6 |
| 157位 | マラウイ | 35.1 |
| 156位 | バーレン | 35.3 |
| 154位 | 中国 | 35.4 |
| 154位 | トーゴ | 35.7 |
| 153位 | ウガンダ | 35.8 |
| 152位 | チャド | 35.9 |
| 151位 | サントメ・プリンシペ | 36.2 |
| 150位 | エチオピア | 36.3 |
ランキングの1位は、エストニアだ。これ以外でも、デンマーク、イギリス、フィンランド、スウェーデン、ルクセンブルク、オーストリア、スイスの7か国は、2020年以降の「空気がきれいな国」のトップ10に入っている常連だ。
一方で、下位になったのは途上国が中心だ。世界的にも大気汚染が深刻化しているといわれる中国は154位。世界の人口1位のインドは176位。この2つの国は人口が多いだけに、大気汚染対策が進んでこのランキングが改善すれば、地球環境への影響もあると期待できるだろう。
日本は世界で27位で、2024年ランキングから順位の変動はなかった。日本は都市部などを中心に、大気汚染の問題にも注目が集まっているが、世界で見ればきれいな国の方に当てはまるようだ。
大気汚染は、PM2.5、黄砂、工場などの煙、自動車の排気ガスなどが原因で、人体にも負の影響をもたらす。そしてそれらは、地球温暖化にも少なからず影響を与えるだろう。世界で「空気が汚れている」国が増えないように、少しでも「空気がきれいな」国が増えるように願いたいものだ。
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