2025年1月24日(金)・25日(土)の2日間に渡り、島根の旅の魅力に触れるイベント「Shimane meets You – ご縁も、美肌も、しまねから。–」が開催された。会場の東急プラザ原宿「ハラカド」には、ELEMINIST Followersも来場。イベントの様子を通して島根らしい旅の魅力を紹介する。
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東急プラザ原宿「ハラカド」4階のパブリックスペース、「ハラッパ」が会場となった。
慌ただしい日常を離れ、心も体もリフレッシュできる旅へ出かけたい。そう思ったことはないだろうか。豊かな自然を満喫し、温泉に癒される。地元の歴史や伝統文化など、知的好奇心を刺激する体験があればなおいい。自然・人・地域とつながる旅は、人生に新たな気づきを与えてくれる。
そんな旅先として最適なのが、島根県だ。東京からフライトでわずか1時間半で訪れることができる豊かな山と海に囲まれたこの地は、縁結びで名高い出雲大社が有名だろう。八百万の神々が集まる神話の舞台であり、雄大な自然と伝統文化が根ざしている。また、「美肌県」と呼ばれるほど美肌にいい条件が揃っており、泉質の優れた多くの温泉や新鮮な食材を使った食も見逃せない。
具体的にどんな旅が叶うのか。島根県の魅力に触れるイベント「Shimane meets You – ご縁も、美肌も、しまねから。–」が、2025年1月24日(金)・25日(土)の日程で開催された。東急プラザ原宿「ハラカド」には、ELEMINIST Followersも来場。イベントの様子や島根の旅の魅力をご紹介したい。
会場となったのは、東急プラザ原宿「ハラカド」4階のパブリックスペース「ハラッパ」だ。常設のサステナビリティをテーマにしたアートと溶け込むようにコンテンツが展示され、心地よい空間が広がっていた。
来場者がこぞって参加していたのが、「ご縁絵馬」のコーナーだ。設置された絵馬に願いを書くと、後日、松江市にある良縁結びで有名な「八重垣神社(やえがきじんじゃ)」に奉納してくれるというもの。縁結びは、男女の縁だけではない。仕事仲間や友人など人生のあらゆる場面での出会いを含む。心静かに絵馬をしたためれば、ご縁を紡ぐ島根県の神秘に触れられそうだ。
意外と難易度高めな「クイズラリー」。読み込むほどに島根の新しい魅力を知ることができる。
「クイズラリー」も盛況だった。会場内に設置された5つのクイズに答えながら、楽しく島根県の魅力を学ぶという趣向だ。いくつか紹介しよう。
「島根県にある世界遺産は?」(選択肢:1.出雲大社 2.石見銀山 3.松江城)。出雲大社かと思いきや、正解は、2.の石見銀山。最盛期には世界の銀産出量の約3分の1を占めていたという。アジアやヨーロッパ諸国の経済、文化に影響を与えたことなどが評価され、2007年に世界遺産に登録された。
石見銀山では銀山の開発に必要な森林伐採を極力避け、伐採した分だけ植林を行っていたという。自然環境への配慮がなされていたというのは、ELEMINISTとして興味深い。「石見銀山世界遺産センター」や「石見銀山資料館」で当時の様子を学べるというから、ぜひ訪れてみたい。
続いて、「島根県内には約何か所の温泉どころがある?」(選択肢:1.約30か所 2. 約45か所 3. 約60か所)。正解はなんと、3.約60か所! 意外と知られていないが、島根県は「美肌県」の異名を持つ。
理由は、年間を通して日照時間が短いため紫外線の影響をうけにくく、ほどよい湿度の気候が美肌をキープしてくれるのだとか。そして何より温泉だ。県内には約60か所の温泉地と、8種類の泉質がある。“日本三大美肌の湯”に数えられる「斐乃上温泉(ひのかみおんせん)」、“日本三大美人の湯で”知られる「湯の川温泉」も、ここ島根県だ。
クイズラリー参加者には、そんな美肌の湯から、温泉のもとや温泉成分を含む石けん、美肌パックなどがプレゼントされていた。13種類の温泉地から選べるとあって、参加者の眼差しも真剣。秘湯の湯の素もあり、品切れになるほど人気だった。
会場内のカフェスペースでは、創業300年以上の歴史を持つ出雲市にある老舗「來間屋生姜糖本舗(くるまやしょうがとうほんぽ)」の「生姜糖」が提供されていた。
ぐるりと会場を巡ったあとは、併設されたカフェで余韻に浸ろう。ここでは島根県の食材が楽しめる。人気メニューはコラボメニューの「ご縁と美肌の温活ドリンクセット」。体を温める紅ほうじ茶と生姜糖の老舗「來間屋生姜糖本舗(くるまやしょうがとうほんぽ)」の「生姜糖」5種がセットになっている。
島根県出雲市のブランド生姜「出西(しゅっさい)生姜」を使用したもので、炭火を使った昔ながらの製法でつくる「生姜糖」は、ピリっとした風味と素朴な甘みがたまらない。ほろりとした口溶けで紅ほうじ茶にもよく合う。素材を活かした5色の見た目もかわいく、参加者たちは思い思いに写真に収めていた。
このイベントに参加した3人のELEMINIST Followersなら、どんな旅のプランを思い描くのか。イベントの感想と島根旅の魅力を聞いてみた。
「やっぱり島根県といえば、出雲大社へ行ってみたいです。日本一の縁結びの聖地であり、結婚式の舞台としても人気ですよね。実は私も白無垢を着て出雲大社でお式をあげたかったんですが、あいにく叶わず…。いまは子どもも授かったので、家族みんなでこのご縁に感謝する旅に出かけたいなと思いました。今日は八重垣神社に奉納していただける絵馬も体験できて大満足です」(@rililly_co_coさん)
「ふだんからウェルネスに興味があるので、大自然に癒されるリトリートへ行きたいと思いました。ユネスコ世界ジオパークにも認定されている隠岐諸島や、クイズラリーにもあった夕景スポット・ローソク島もぜひ見てみたいです。サウナや温泉、ヨガも楽しめる美肌リトリートツアーもあるそうなので気になりました。加田の湯(飯南町)の黄金のにごり湯の素をいただいたので、まずは自宅で美肌の湯を試してみたいと思います」(@ _lena0310_さん)
「島根県へは一度行ったことがあって。出雲平田にある木綿街道が印象に残っています。江戸時代から続く町家を見ながら、日本酒やお醤油など発酵食品のつくり手さんのお話を聞く。古民家を改装したお宿もありました。何より、地元の方との交流も楽しく、さすがご縁の街だなと感じました。食にまつわる仕事をしているので、生産者の方と出会ったり、伝統文化にふれたり、学びのある旅に魅力を感じます。お茶処としても有名と聞き、次回訪れてみたいと思いました」(@haluchnさん)
知れば知るほど行きたくなる島根県。会場内には「トラベル・デスク」も設置されていた。
イベントを終えて参加者から聞かれたのは、「島根県について、出雲大社以外にこんなすてきな場所があることを知らなかった!」という声だ。日本各地にはまだまだ魅力的な場所や文化が根付いていることを実感するイベントだったように思う。
最近は日本国内の旅行が好調だという。そこで求められているのは単なる観光だけではない。何度も訪れたくなる地域や人とのご縁だ。人とのつながりが現代人の心を癒し、豊かな人生への気づきをくれる。
その視点で語るなら、島根は自然・人・地域とつながりを感じながら心身を整えることができる旅先といえるだろう。出雲神話が息づき、ご縁の国であり人とのつながりを大切にする風土がある。豊富な温泉地や石見神楽などの伝統芸能、そして隠岐諸島をはじめとする雄大な自然があるのだ。
心と体を癒し、人生の新たな出会いや発見を求めて島根県へ。2025年の旅のディスティネーションとしてぜひすすめたい。
撮影/岡田ナツコ 取材・執筆/村田理江 編集/後藤未央(ELEMINIST編集部)
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