イギリス・サマセット州で「使用済み歯磨き粉チューブのリサイクル」開始

歯磨き粉のチューブ

Photo by Anastasia Nikitina on Unsplash

イギリスのサマセット州で、使用済みの歯磨き粉チューブを回収してリサイクルする取り組みが始まった。住民は、できるだけ中身を使い切ってから、指定のリサイクル袋に入れて資源回収として出すだけの手軽さだ。

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2025.01.15
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毎週回収されるリサイクル袋に入れるだけ

多くの場合、使い終わった後はごみとして捨てられてきた、歯磨き粉チューブ。イギリスのサマセット州では1月より、そんな使用済みの歯磨き粉のチューブの回収を始めた。歯磨き粉チューブのリサイクルを行う自治体として、同国で初となる。

これまで、歯磨き粉のチューブには複数のプラスチック原料が使われてきたため、リサイクルが困難だった。イギリスで使用後に捨てられた歯磨き粉チューブは年間約3億本にものぼると推定される。

しかし、リサイクルに関する非政府組織WRAPでは、地元のメーカーに働きかけ、1種類のみのプラスチック原料のチューブにするよう求めてきた。これにより、リサイクルマークのついた歯磨き粉チューブのリサイクルが可能になったという。住民は、できるだけ中身を使い切って、あとはリサイクルとして出すだけでいい。

レジ袋・菓子袋などプラスチック回収で見えてきた成果

サマセット州では、2023年5月よりプラスチックの回収の試験運用を行ってきた。まず3500世帯の小規模エリアを対象に、レジ袋、パンの袋、菓子の包み紙、スナック菓子の袋、食品の包装材、ラップフィルムなど、さまざまなプラスチックの回収を開始。初年度には、およそ95,000枚の袋に相当する27トンの軟質プラスチックが回収されたという。

回収は、指定の袋に入れておけば回収される仕組みで、参加者からは「自宅の玄関先で回収してもらえるのが素晴らしい」と、好意的に受け止める意見が多いようだ。

回収された歯磨き粉チューブなどのプラスチックは、リサイクル施設で分類され、プラスチック容器やパッケージなどに生まれ変わり、再び利用される。

イギリスでは2027年3月までに、同様の路上でのプラスチック回収を全国規模で施行したい考えで、今回の歯磨き粉チューブの回収もその一環とみられる。「使ったら捨てる」のが当たり前だった歯磨き粉チューブは、リサイクルするのが当たり前になる日が近づいているようだ。

※掲載している情報は、2025年1月15日時点のものです。

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