丸紅株式会社は、食品廃材を原料に食器を成型し飲食店に提供し、使用後は回収され肥料や飼料に加工できるサステナブルな食器「edish」を開発。実証実験を開始した。使用後に、ユーザーが食器をつぶし回収BOXに入れることで、環境へ配慮する活動に参加する意識を持ってもらうことを目指す。
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丸紅株式会社は、食品廃材を原料とし、何度でも生まれ変わることができる循環型食器「edish(エディッシュ)」を開発し、実証実験を開始した。“食器のアップサイクル”で「食」を起点にした循環型社会の実現を目指す。
edishのアップサイクルでは、これまでほとんど用途がなかった食物の皮や芯などの食品廃材を、独自の技術で食器に成型し、飲食店に提供する。
使用後は、食器を回収し、工場にて粉砕・乾燥し、飼料や肥料などに加工。畜産事業者や肥料事業者に提供することを目指している。
さらに回収においては、ユーザーが料理を食べ終わった後、自らの手でedishをつぶし、そのまま回収BOXに入れてもらうことで、環境に配慮した循環型社会への参加意識も醸成していく狙いだ。
edishは陶器の皿と異なり、1回使ったら回収して粉砕するため、洗い残しなどによる衛生面の心配がなく、いつでも安心安全な飲食を提供することができる。
コロナ禍において、テイクアウト向けのサービスを拡大した飲食事業者が多いなか、これまでのテイクアウト容器は紙やプラスチックなどに限られていた。
従来のテイクアウト容器では難しかった他店舗との差別化や、edishの“使って回収する”というアクションも提供することで「テイクアウトを通じてユーザーに環境問題に考えるきっかけを創出する」という新たなブランド訴求を可能にしている。
実証実験では、株式会社ゼットンの協力により、8月11日から10月31日までの期間、ユーザーの検証および循環サイクルの検証を実施する。
飲食店やユーザーからのフィードバックによる細かなサービス改善を重ねながら、事業化を検討していく、オープン型の実証実験だ。
第1弾は小麦のブラン(小麦の皮)を原料とし“つぶして回収する”という特徴を持ったボウル容器「edish bowl」と平皿「edish flat」、深皿「edish deep」の3種類を製品化する。回収後には、公園内での肥料として活用する予定だ。
今後は、みかんの皮、使用済み茶葉、コーヒーの豆カスなどさまざまな食品廃材を原料にした食器を開発するために日々研究を重ねている同社。容器もタンブラーやフォーク、スプーンなど幅を広げていく予定だ。
8月1日より、シリコンバレー発・体験型店舗の「b8ta Tokyo -Shinjuku Marui」にて、展示販売が行われており食器3種類が並ぶ。さらに8月中旬より、edish公式サイトにて、小麦ブランの食器の一般向けサンプル品販売を開始予定だ。
環境配慮への意識が高い飲食店やユーザーのなかには、テイクアウト事業の拡大について容器が気にかかっていた人も多いだろう。今後はこうした食器が新しい生活様式の必需品になっていくかもしれない。
問い合わせ先/edish
https://edish-jp.com/
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