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WebサイトやSNS、ブログなどを活用して開催される「ソーシャルイベント」。オンライン・オフラインともに、同じ興味関心を持つ者同士が集まり、同じ時間を共有することで意義のある人間関係を築くことができる。ソーシャルイベントのメリットや開催方法を具体例を用いながら解説する。
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ソーシャルイベントとは、インターネット(WebサイトやSNS)を通じて開催されるイベントの総称。WebサイトやSNS上に日時や開催場所、応募方法や参加方法などの開催概要が書かれており、それらのツールを通じて参加したい人が集まる仕組みだ。
オンライン上で開催されるイベントだけでなく、オフラインで開催されるイベントも含まれる。個人間のコミュニケーションの促進や新しい人間関係を築く機会を提供するメリットがあり、ソーシャルイベントの「Social(ソーシャル)」には、社会的な・社交などの意味がある。ソーシャルイベントには次のようなものがある。
・オンラインセミナーやオンライン講演会
・YouTubeを使った生放送ライブ
・参加型イベントのオンライン配信と視聴
など
・アニメの聖地巡礼イベント
・街中や海辺でのごみ拾いイベント
・謎解きや課題解決型シミュレーションなどのゲームイベント
・フードフェスティバル
・音楽フェス
など
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ソーシャルイベントはいまでは全国各地で開催されている。開催することのメリットは何か。
広告費用を抑えながらも効果的なプロモーションを実現できるのがソーシャルイベントの強みだ。自社サイトや自身が運営するブログ、SNSなどでの告知は、実質無料で行うことができる。さらにイベントに興味を持った人や参加者同士のネットワークが広がるため、口コミや紹介による集客も期待できる。
効果的なプロモーションにより集客効果が高まるのも、ソーシャルイベントのメリットのひとつだ。ソーシャルイベントでは、SNSやブログなどを通じて参加者や関係者がリアルタイムでイベント情報を発信することができる。これにより、イベントの知名度や影響力が飛躍的に向上する。
多くの団体や参加者が集まるイベントは、開催者の理念や活動を広く知ってもらう絶好の機会だ。イベントでのプレゼンテーションや展示ブース、ワークショップなどを通じて直接参加者と交流することで、開催者の魅力や強みを効果的にアピールできる。また参加者がSNSやブログでイベントの様子をシェアすることで、オンライン上でも開催者の認知度の向上が期待できる。
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ソーシャルイベントを開催するには、大きく分けて次の4STEPが必要だ。
ソーシャルイベントを開催するためには、イベントの開催目的やターゲットを定めなければならない。イベントとその主催者に対してもっとも関心を持つ層へアプローチすることで、集客効果の最大化が期待できる。
ソーシャルイベントの概要が定まったら、SNSやブログ、自社サイトなどを通じてイベント情報を宣伝し、参加者を集める。効果的な広報活動はイベントの知名度を向上させ、イベントの影響力と成功率を高める。
ソーシャルイベントを円滑に進めるためには、事前準備や当日の流れを明確にしなければならない。入念な準備は、イベントをスムーズに運営して予期せぬトラブルを防ぐ。また参加者にとって魅力的で価値ある体験を提供でき、満足度が向上する。
無事にソーシャルイベントが終了したら、イベントをフォローアップする。アンケートなどにより参加者の意見を収集し、フィードバックを全体へ共有することで、次回の改善点が明確になる。さらに告知したSNSやブログ等でイベント開催時の様子や参加者の反響を掲載することで、次回開催時の集客につなげることができる。また、参加者とのコミュニケーションを継続することで、ネットワークを広げることも大切だ。
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ソーシャルイベントにはどのようなものがあるのだろうか。いくつか具体例を紹介する。
SOCIAL INNOVATION WEEKは、渋谷未来デザインが主催しているソーシャルイベント(※1)。オンライン・オフラインどちらでも参加可能で、トークイベントやワークショップなどを通じ、さまざまな企業や事業家が持つ多彩なアイデアに触れられる。
ソシャ博!(ソーシャル広報博覧会)は、NPOやボランティアグループなど150団体のソーシャル広報の成功事例を集めて参加者に紹介するイベント。ユナイテッド・トゥモローが主催している(※2)。
このイベントでは、社会貢献活動の知名度を高めるために、NPOと企業のコラボ事例や高視聴回数のWEB動画、商店街活性化イベント、寄付活動、ブランド戦略、メディアに取り上げられた広報事例などが展示された。
ワールドピースゲームは、1978年に米国の小学校教師ジョン・ハンター氏が考案した課題解決型シミュレーションゲームだ。高学年から中学生を対象としており、主体性や発想力などを養える。アメリカやオーストラリアなど34カ国で開催され、日本では秋田県の大曲南中学校や軽井沢風越学園などで開催された。
五井平和財団が主催しており、ケイ・インターナショナルスクール東京で2024年7月30日から8月3日まで開催される。(※3)
TOYOTA SOCIAL FES!!とは、トヨタ自動車が主催しているソーシャルイベント(※4)。2012年に初めて開催されたTOYOTA SOCIAL FES!!は、全国47都道府県で開催されており、11年間で約10.1万人が参加した。自然観察やごみ拾いなど、自然を守るための活動がメインとなっている。
BEYONDは2018年に初めて開催され、過去6回、1,200名以上の参加者を動員した。「Next-Gen Impact」をモットーとしたこのイベントは、展示ブースやトークイベント、ピッチなどを通じて社会課題の解決について考える。社会課題解決に取り組む人を支援するtalkiが主催しているソーシャルイベントだ(※5)。
しずおかソーシャルイノベーターズミーティングは、2024年6月8日に、静岡市の産学交流センターで開催された。解決したい社会問題や実現したい未来に挑戦するイノベーターを集めるこのイベントでは、ピッチやパネルディスカッションなどを通じ、解決が難しい課題に対してイノベーターたちが描く未来や社会について議論し、その実現に向けたコミュニティをつくり上げる。(※6)
心にも体にも優しいソーシャルなマルシェ&SOCIAL PITCHは、コミュニティスペース「ウィズスクエア福岡」の4周年を記念し、2024年3月16日に開催されたソーシャルイベントだ(※7)。福岡県で活躍する社会起業家がトークセッションを開いたり、特産物の展示・販売ブースが設置されたりした。
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SNSやWebサイトを通じて集まった企業や個人が交流し、ネットワークを広げるソーシャルイベント。全国各地やオンライン上で開催されており、社会問題を扱うものからゲームやアニメ、音楽などの趣味を楽しむもの、セミナーや講演会などビジネスの場で役立つものなど、その内容は多岐に渡る。
SNSやブログ、Webサイトなどのインターネット技術の進歩は、私たちがこれまでキャッチできなかった情報にも容易にアクセスさせてくれる。自らが興味を持つ分野のあらゆる情報に触れさせてくれる強い味方だ。その利点を最大限に活用できるのが、ソーシャルイベントだ。上手に活用し、ソーシャルイベントを通じて興味関心が同じ人とのつながりを楽しむのもいいし、主催者側にまわって人々に楽しみを提供するのもいい。
※1 SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA
※2 ソシャ博!(ソーシャル広報博覧会)
※3 ワールドピースゲーム
※4 TOYOTA SOCIAL FES!! 2024
※5 BEYOND2023
※6 しずおかソーシャルイノベーターズミーティング
※7 心にも体にも優しいソーシャルなマルシェ&SOCIAL PITCH|ウィズスクエア
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