サーキュラークラフトを体感できる 「Coachtopia（コーチトピア）」の期間限定ポップアップストアが原宿にオープン！

これまでにないストアエクスペリエンスが楽しめる「Coachtopia」

循環型ファッションシステムの推進をミッションに掲げ、北米で今年初めにローンチされた「Coachtopia（コーチトピア）」。80年以上にわたるコーチのレザー専門知識を活用し、生産過程で出る革の端切れや、家庭から出るプラスチックごみなどの素材を新しく美しい製品へと生まれ変わらせ、プロダクトデザインやものづくりの土台となるMade Circular (メイド・サーキュラー) の３原則のもと、循環性を重視して再構築するものづくりをおこなっている。

ポップアップストアにはCoachtopiaコレクションの最新アイテムが揃い、製品がどのような素材で、どのようにつくられているのかなど、製品への理解を深めながら楽しく商品を手にとることができる。また、内装にはアップクラッシュドレザーを使用した什器や、再利用・アップサイクルされた素材を使用したサイネージなども。

既存の素材を美しい新しいデザインへとアーティスティックに生まれ変わらせた「Ergo（エルゴ）」 や 「Wavy Dinky（ウェイビー ディンキー）」など、廃棄物を利用してつくられたイノベーティブなアイテムが発売されている。いずれもコーチの製造工程で出た端材からつくられたCoachtopiaレザーとアップクラフトレザーを使用しているのが特徴だ。

また、バッグに付属するショルダーストラップやハングタグは、廃プラスチックを70％以上再生使用したマルチカラーのリサイクルレジン製。使用済みプラスチックを色分けして粉砕し、溶融を経て成形することで、唯一無二のパターンやカラーの新しい素材に生まれ変わるのだという。

そして、コレクションのなかでも大きく取り上げられていたのが「リレーサブルトート」だ。レースをほどいて再び編み上げれば、リバーシブルやリスタイルに組み替えることが可能。１枚ずつ取替え可能なパーツは、修理や新しいアイテムへつくり変える際にもカットしやすい。さらに、バッグは解体するとフラットな状態になるためスペースを省くことができ、輸送の際に懸念されるCO２の排出量を大幅に削減することができる。

他にも、シェルと詰め物に100％リサイクルPETプラスチックを使用した「コーチトピア ループ キルテッド クラウドトート」や、生産過程で残ってしまったファスナーをパッチワークしてバッグに生まれ変わらせた製品など、サステナビリティとデザイン性が両立した、さまざまな製品を手にとることができる。

バッグの他にも、プレコンシューマ（一度も社会に利用されていない）の繊維くずを95％以上使用したリサイクルコットンのフーディーやTシャツをはじめとするウェアや、リサイクル・再利用・再生が可能な素材を使用したアクセサリーなども販売されている。さらに、すべての製品に付属しているデジタルパスポートにアクセスすると、使用されている素材や環境へのインパクト、生産過程など、製品のライフサイクルを追跡することができる。

“循環”を重視したCoachtopiaの美しいものづくり

イベント当日は、サステナビリティ担当のジューン・シルバーステイン氏が来日し、Coachtopiaの環境に配慮したものづくりへの考えや取り組みについて紹介した。Coachtopiaは、新しい素材を使用せず、最初から将来的にリサイクル・リユースできることを考えたデザインを行い、廃棄されるはずだったものに新たな命を吹き込んでいる
。
シルバーステイン氏は、循環型のものづくりをしていくためには、従来のラグジュアリーの考え方から変化する必要があると述べた。Coachtopiaではさまざまなアップクラフトの技術を活かし、すでにある資源や材料からデザインを行い、従来のラグジュアリー製品と比べ、環境へのインパクトを大幅に軽減したものづくりに取り組んでいる。

また、あらゆる声や視点を取り入れながら、Coachtopiaが一つのプラットフォームとなり、循環型のものづくりを行っていく必要があると述べた。そこで、「Coachtopia ベータ・コミュニティ」をつくり、Z世代のコミュニティと協力。現在は15名の学生がコーチトピアのデザイナーと手を組み、商品化を行っているという。多様で刺激的な人々からなるグローバルなネットワークを活用し、ファッションのよりよい未来を築くための新しいアイデアや素材、コレクションをともに開発していく予定だ。

最後に、「Coachtopiaは関わる人々や消費者とともに、今後も進化や進歩に向けて進んでいきたい」と述べた。

Coachtopiaの世界で、サーキュラークラフトを体感

ポップアップでは、Coachtopiaのコレクションやブランドの取り組みを体験を通して知ることができるほか、週末限定のワークショップでは、熟練の職人と一緒に、コーチの不要になったレザーをユニークな装飾品に生まれ変わらせるレザークラフトを体験することができる。

ブランドとしての取り組みや生産背景がクリアに見え、それによって生み出された可愛らしいアイテムを手にとることができるCoachtopiaのポップアップストア。サステナビリティやデザインに一切の妥協をしないCoachtopiaの姿勢は、今後のファッション業界にとって非常に重要なものとなるだろう。Coachtopiaの世界に触れながら、スペシャリストとともに自分だけのクラフトをつくる体験をしてみてはいかがだろうか。