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イギリス全土で、プラスチック製のカトラリーと食品容器の使用が禁止された。イギリスでは2022年より、プラスチック製のものを含め、使い捨てストローやマドラーが禁止されているが、それに続くものだ。
今西香月
環境&美容系フリーライター
慶應義塾大学 環境情報学部卒。SUNY Solar Energy Basics修了。 カリフォルニア&NY在住10年、現地での最新のサステナブル情報にアンテナを張ってライター活動中
10月1日より、イギリス全土でプラスチック製のカトラリーと食品用容器の使用が禁止された。ショップやレストランなどで、使い捨てのプラスチック製フォークやスプーン、ポリスチレン製カップ、食品容器などが販売できなくなった。
新ルールに従わない業者や企業は、罰金が科せられる。施行前から残っていた在庫であったとしても、10月以降に供給することは禁止される。
なお、新たな禁止令は、スーパーなどの店頭に並ぶ包装済み食品に用いられるプラスチック製の容器やトレイ、ラップには適用されない。
今回の新たな規則は、2022年に始まった使い捨てストロー、マドラーの禁止令に続くものだ。イギリス政府は、「2042年までに回避可能なプラスチック廃棄物をすべて除去する」としており、その大きなステップであると語る。
ご存知の通り、プラスチックは分解されるまでに何百年もかかると言われている。海洋汚染を引き起こし、温室効果ガスの発生源となるため早急な対応が必要だ。
プラスチック廃棄物の削減に対するイギリス国民の支持率は高く、70%が「政府はプラスチックの使用を削減するためにより行動すべきだ」と回答。また、73%が「プラスチック製の持ち帰り容器の禁止を支持する」と答えている。
事実、同国のテイクアウト業界では毎年約5億個の使い捨てプラスチック箱が使用されているといわれ、環境負担が大きい。
一方で、今回の禁止令について「寝耳に水」だったという販売業者も少なくない。新ルールの浸透と認知、そして従来品に代わる製品を安価に提供していくことが喫緊の課題だろう。
※参考
Single-use plastic ban: Some firms unaware of England's new ban|BBC
New bans and restrictions on polluting single-use plastics come into force | Gov.UK
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